《カクヨム様で50000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う

なべぞう

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一章 契約と回帰

四十八話

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翌日の朝、ソラが目を覚ますと、窓から差し込む日差しはすでに高く、時計があれば昼前だと分かる明るさだった。
ゆっくりと上体を起こし、見慣れない天井を仰ぐ。

「……ここは……」

混乱したまま周囲を見回すと、部屋は質素だった。小さな机と椅子、壁際に並ぶ工具、棚に積まれた金属片や木材。
そして、開け放たれた窓から聞こえる、規則正しい金属を叩く音。

――鍛冶場だ。

そう理解した瞬間、部屋の扉が軋む音を立てて開いた。

「お、起きたか」

顔を出したのは、見覚えのある少年だった。
短く切った髪に、少し煤のついた頬。
前に廊下で助けた同じ学校の生徒で鍛冶師見習いであるカジトだった。

「……カジト……?」

名前を呼ぶと、カジトはほっとしたように肩を落とした。

「良かった……本当に起きないかと思ったぞ。」

「ここ、どこだ……?」

「俺が世話になってる鍛冶屋の裏の住み込み部屋だ。師匠には事情を話して、黙っててもらってる」

そう言ってから、カジトは少し言い淀んだ。

「……あのな、ソラ。昨日のこと、どこまで覚えてる?」

ソラは一瞬、視線を落とす。
そして、静かに答えた。

「……ゴーマンと戦った。勝った……と思った。
でも、油断して……刺された」

カジトの表情が強張る。

「……やっぱり覚えてるか…」

お互いに気まずい空気が流れる。ソラは何が起こったのか自分ではわからない故に黙る、カジトはそんなソラを見て離せない理由があると勝手に推測する。

「なあ、ソラ。もし……何か秘密があって話せないなら、無理に話さなくていい」
「……」
「俺は、それを聞き出そうとは思わない。安心してくれ」

その言葉に、ソラの肩から少しだけ力が抜けた。

「とにかく、大事なことは一つだ」
カジトはそう言うと、真っ直ぐソラの前に立ち、深く頭を下げた。
「俺は、お前に助けられた。本当にありがとう」

「や、やめてくれよ」
ソラは慌てて身を起こし、カジトの頭を軽く押し上げる。
「当たり前のことをしただけだ。礼を言われるようなことじゃない」

「それでもだ」
カジトは小さく笑い、椅子に腰掛けた。

「一応、ことの顛末を話しておくな。お前がゴーマンを倒した後、捕まっていた人たちを起こしてすぐに目を覚ました」
「……」
「その後で全員で協力して大人を呼んだ。教会に来た衛兵と教師たちが、ゴーマンと不良生徒たちをまとめて捕まえたよ」

ソラは静かに息を吐く。

「それから……」
カジトは少し言いづらそうにしながら続けた。
「捕まっていた人には、お前のことを話した。全部じゃないけどな。皆、口外しないって約束してくれた」
「……そうか」
「今朝には全員、家に帰ってる。怪我も大したことなかった」

それを聞いて、ソラはようやく心から安堵した。

「本当に……よかった」

カジトは立ち上がり、扉に向かいながら振り返る。
「今日は無理せず休め。学校には俺から適当に伝えておく」
「……助かる」

扉が閉まり、部屋に静けさが戻る。
ベッドの脇には、いつの間にか黒猫が丸くなっていた。ソラが視線を向けると、猫は小さく鳴く。

「……クロ」

昨夜、確かに“何か”があった。
自分が生きている理由も、あの力の正体も、まだ何一つ分からない。

それでも――今は、確かに生きている。
きっとクロのおかげで。
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