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妹と吸血鬼
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今日から定期的に投稿したいと思います!
ーーーーーーーーーーー
「おっ?」
「おっ?とはなんじゃ?」
俺があまりの出来事にマヌケな声を上げると、馬鹿にした様に真似するフェイルノート。
それを見て冬彦は思わず詰め寄った。
「馬鹿にしてんのか!?なぁ!おい!」
肩をガクガク揺らしながら怒りを露わにしても全くフェイルノートは反省の色を見せない。
それどころか冬彦が必死なだけ、小馬鹿にした様に笑うのだった。
ムカついた冬彦は更に激しく肩を揺らすと、フェイルノートは腕を掴んでベットに押し倒した。
「あ、痛て」
「主人は少しうるさいのじゃ……はむっ」
「ヒィッ!!」
冬彦を押し倒したフェイルノートは彼の上に乗っかり、在ろう事か、主人である冬彦の首元に噛み付いたのである。
これは吸血鬼の吸血行動で痛みを伴う事こそ無いが、冬彦は噛み付かれた首元に不快感を感じた。
「はむはむ……久々の現実世界に、久々の人間の生き血……しかも主人の血は極上なのじゃ……はむはむ」
幸せそうに自身の血を啜るフェイルノートに対し、冬彦は血を吸われているという恐怖よりも、理不尽な状況に対する激しい怒りの感情が先に湧いて来るのだった。
「…………1秒以内に離れないと一生口聞かないぞ?」
「それは嫌なのじゃ!」
冬彦の忠告を聞いたフェイルノートはすかさず噛み付いていた首元から顔を離す。
その表情は真っ青で少し涙目であった。
──はぁ~素直に言うこと聞いてくれたのは良いけど、これどう言う状況だよ……
え?現実世界だよな?なんでゲームキャラのコイツが居るの?もしかして此処もゲームの世界なの?
まぁなんにしても、コイツ人の上に乗ったままで邪魔だな。
とにかく落ち着いて状況を整理したかった冬彦は、今だ自分に馬乗りのフェイルノートを退かそうとした……その時だった──
部屋の扉が何者かによって力強く開け放たれるのだった。
「──飯だっつてんだろ!クソ兄貴!いつになったら降りて…………………………え?」
「…………あっ」
はい、現状確認。
今俺の上には小学生くらいの小さな女の子が馬乗りになっています。
加えて、俺がさっき怒った所為で、フェイルノートは涙目になっているのです。
さぁ、これを事情を知らない第三者が目撃したら、いったいどう思うのでしょう~か?
「子供を無理やり自分のお腹の上に乗せて泣かせてる…………ロ、ロリコン野郎……」
「ちょっと待て!これには事情あるんだよ!おい、お前からも何か言え!」
フェイルノートにも弁明を手伝うように促す。
すると彼女は──
「うう……ごめんなさいなのじゃ主人」
「……主人?」
「言う通りするから、怒らないで欲しいのじゃ」
「……言う通り?怒らない?」
ヤバい感じに会話を進めて行く二人を見て、慌てて止めに入ろうとするが、俺を見つめる妹の目は犯罪者に向けるソレだった。
妹からこれ程まで蔑まれた視線を浴びせられる兄が、俺以外に果たして存在するのだろうか?
──いや、探せば居るか。
けど俺の周りには居ないね!
「…………お」
「お?」
俺が脳内で色々ノリツッコミしていると、妹は何かを言おうとしていた。
「…………お」
「お?」
「…………お母さーーーんッッ!!お兄ちゃんロリコン犯罪者ーーー!!」
妹は叫び声を上げながら部屋を飛び出し、母の待つリビングへと向かった。
…………いや、冷静に分析している場合じゃねぇよ!
「秋子ッ!!それは本当にヤバいから!母さんにチクるのは洒落にならないから!なぁ!ほんと待って!」
俺は急いで妹の後を追った。
「主人!妾も行くのじゃ!」
「ウエイト!」
「はう……」
フェイルノートを一人にするのはマズイと思ったが、それ所では無かったので、俺は彼女を置いて直ぐにリビングへと向かうのだった。
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