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家族会議
しおりを挟む俺は直ぐに秋子の後を追ったが、時すでに遅し。
母にフェイルノートの事を報告された俺は、母、秋子と一緒に部屋まで戻されるのだった。
そして、ここで良くない事がもう一つ──
「…………ぅう……酷いのじゃ……」
部屋に戻ると、俺に無理やり待機させられたフェイルノートが泣きながら待って居たのだ。
その姿を観た母は怒りを露わにし、妹の弘子は益々蔑んだ目でこちらを観て来るのだった。
──いや、待て!流石におかしくないか?コイツこんな性格だっけ?もっと強気なヤツじゃなかったか!?
そう思い直し改めてフェイルノートを見ると、彼女は母と秋子が見ていない所で舌を出し俺を挑発して居た。
「母さん!秋子!よく見てくれ!アイツ舌出してるぜ!?」
「「舌を出させて何させる気よ(なの)!!」
「いや、もう話の捉え方が酷い。ちがうの!あっかんべしてるの!どうして信じてくれないんだよ!」
俺は必死に訴える。
すると、妹は今だに兄を汚物扱いだが、母に若干の変化が見られた。
フェイルノートをじっくり観察し、彼女の異様さに気が付いた様に見える。
──おおっ!流石はママン!愛してるよ!薄情なクソ妹とは訳が違うぜっ!俺の潔白が晴れたら秋子!国外追放だからな!
冬彦が心の中で小躍りしていた……が、母の言葉は冬彦の斜め上を行くものだった。
「……そうよね……冬彦は少女に興味ないものね……!」
「イエス、マム」
「冬彦は【お母さんが大好き】ですものね!」
「イエス、マm──なにぃッッ!!?」
そう言いながら冬彦へ近付くと、母、晴美は冬彦を優しく抱きしめる。
「これを機に言わせて貰うけど……夫を亡くして十数年。日に日にあの人に似て来る冬彦に、お母さんね?イケナイ感情が芽生えて居たのよ?」
「……え?これを機にって……ただでさえ精神的に追い詰められた今の俺に、そのカミングアウトは辛すぎるよ……」
だってアンタ母親であるのと同時に、36歳のおばさんでですし?さっきは愛してるなんて心で言ったけど、あんなの嘘っぱちだぜ?
──そして、俺が母に抱きしめられて居ると、その異様な光景に度肝を抜かした妹は、もはや白髪ロリの事など眼中に無くなった様だ。
勢いよく母へと詰め寄る。
「何を言ってるの!お母さん!?」
──おおっ!良いぞ秋子!暴走した母さんを止めてくれるんだね!?
さっきは国外追放とか言ってごめんな!愛してるよ秋子!
冬彦が心の中で小躍りしていた……が、妹の言葉も冬彦の斜め上を行くものだった。
「私だってお兄ちゃんのこと大好きなのにっ!!」
「…………ん?」
この流れマジヤバくね?
冬彦の不安は的中し、秋子は更に頭を痛める様な言葉を続ける。
「……でもね?兄妹だから、今まで我慢して居たんだよ?……でも、お母さんがそう言うのオッケーだったら、私、もう我慢しないね……大好きお兄ちゃん♡」
そう言いながら、秋子は空いている後ろへ突進して来た。
「………………」
「冬彦~~……ふふ」
「お兄ちゃん♡えへへ」
もはや掛ける言葉の思い付かなかった冬彦は、放心状態で母と妹に抱き挟まれるのだった。
──最初は素っ気ない主人を懲らしめるつもりで演技していたフェイルノートだったが、この展開は余りに予想外な様で、抱き合う三人の姿をベッドに座りながら唖然と観ている。
「──こ、コヤツら気が狂っとる……」
うん、俺もそう思う。
ってか助けろや!お前の所為だかんな!?
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感想貰えて嬉しかったです…!
|ω・`)チラッチラ…
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ソワ( •ω•` 三 ´•ω•)ソワ
感想ありがとうございます。
それと、アナウンスもせずに放置してしまって誠に申し訳ないです……
実は、現在この物語は作り直している最中でして、再来週頃には連載を再開する予定でした。
連絡してなく、すいません。