普通の勇者とハーレム勇者

リョウタ

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1章 五人の勇者

孝志の潜在能力

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朝食の後は特に何も起きなかった。

ダイアナさんは城の案内をしましょうか?と言ってくれたが、正直面倒だったのでお断りしてしまった。

その際にダイアナさんが「孝志さんの性格が何となくわかってきました」と微笑みながら言ってくれた。
どう解ったのかは怖くて聞かなかったが……
面倒くさがりだとバレたんだろうか……なんか嫌だなぁ……よし!明日から頑張ろう!

その後は結局、用意して貰った部屋で昼食までゆっくりと寛いだ。
ちょっと早めに昼食へ向かったので雄星御一行に会わなかったので良かった。

そして、あっという間に訓練の時間となったのである。


────────

いま勇者5人は広々としたとある室内訓練所へと集まっていた。

この場所は普段【ワルキュライト騎士団】という有名な王国騎士団が訓練に使っているらしい。
外が雨の為、急遽この場所に集まる事になったのである。

そしてこの場所には5人の勇者の他にネリー王女とマリア王女そしてユリウスとアリアンの姿があった。

「えいっ!……えぃ!」

声を上げて由梨が剣を振るう。
まだ訓練の時間では無いが、たったいま渡された剣に興味を持ったのか試しに振っている。


「お~剣を振るう姿も可愛いなぁ~由梨は」

「か、可愛い!?剣を振ってるだけで可愛いとか、意味わかんないよぉ~っ」

「あっ!由梨ったらこんな時に可愛さアピールとか!……っとう、せい!……私はどうかな?」
と今度は触発された美咲が剣を振るってみせる。

「カッコいい」

「かっこいい!!?……複雑だなぁ~」

「嘘だよ……美咲も可愛いって」

「っ!ば、ばかっ!もうカッコいいで良いわよ!」

「ご、ごめんって」

「嘘、怒ってないよ……じゃあさ、雄星も剣使ってみたら?雄星だったら本当にカッコイイと思うよ!」

「そうだね、ユリウスやアリアンさん達は準備に時間掛かってるようだしね」

と言いながら雄星は剣を鞘から抜き、由梨や美咲と同じ様に剣を振るってみせた。
まだ基礎を習ってないので動きは非常にぎこちない。


「ふわぁ~……王子様みたい……素敵ね雄星」

「ありがとう由梨、でもまだまだかなぁ?もっとトレーニングすれば良くなると思うよ」

「ほんとに、あんなぶきっちょな動きで何でそんなにカッコいいんだよ!」

「美咲……褒めてくれるのは嬉しいけど、言葉遣いが昔みたいに戻ってるよ」

「あっ、ご、ごめん……あの時は迷惑掛けちゃったよね」

美咲がしおらしくなった所で、雄星はずっと無言のまま離れた所で此方の様子を伺っている穂花に気がつく。


「穂花はどうかな?僕の剣技」

「いや……普通に危ないと思うよ……」



…………



ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬっっっっっ!!!!!

なんで、1日に、二度も、あんなのを、見せられなきゃならないんだよ。
なんなんマジで?異世界に強制的に呼び出された挙句に、こんな思いまでしなくちゃなんないの?
俺なんか昨日不安で眠れなかったんだぞ?(大嘘)

超ムカつく。

……けど、さっきの件が有ったから穂花ちゃんを中心に気四人のやり取りを観ていた。
それで改めて思ったけど、どうやら穂花ちゃんは一歩引いた態度で接している様に見える。
今までは穂花ちゃんの事は嫌ってはないものの、他の3人と同じだと思っていたが、全然違ったらしい……うん、凄くまともな子だ。

でも、あんなまともそうな子でも雄星が好きなんだよなぁ~……

偉そうな事を言う様だが朝の穂花ちゃんとのやり取りや、今の周囲の目を気にした態度など、穂花ちゃんへ対する評価がかなり上がっただけに雄星を好きと言う事実が少し残念に思えてしまう。

別に自分が穂花ちゃんを好きという訳ではないが、真面目で大人しく、可愛いがってた近所の子がチャラ男と付き合いだした時な気分?
まぁ向こうも俺の事は弘子の兄くらいの認識だろうが……

てか話が違うじゃねぇか!訓練は別って約束したんじゃなかったっすかねぇ!?


…それと橘雄星と奥本に昔なにが有ったんだよ笑


────────


「ではこれより勇者の皆んなにはステータスを確認して貰いたいと思う」

先程まで離れた場所で打ち合わせをしていたユリウスとアリアンがこちらにやって来てそう言った。
手には免許証やキャッシュカード位の大きさのプレートを5つ持っており、俺たち全員分有るのだろう。

いま発言したのはユリウスさんだが、口調もガチガチの騎士という感じではなく要所要所をしっかり喋って後は固くない感じだ。


マリア王女に裏切られたと思ったが、今からステータス確認も行うので一応全員で情報を共有する為に同じ場所に集められた訳だ。
まぁ情報を共有するっていう事自体も乗り気しないんだけどな。

そしてそれぞれの手元にそれは配られる。
どうやらこれを使って自分のステータスを確認する事ができるらしい。いやほんと異世界って感じ。


取り敢えず俺はそのプレートを振りかざし、自らのステータス確認してみる事にした。


「ステータス!」

……しかし何も起こらない。


「え??あ、ちょ、急にどうしたの?後ろのボタンを押して確認するんだよ(笑」

とユリウスが半笑いになりながらそう言った。

……いや、そんな笑わなくても……俺も言った瞬間おかしいとちゃんと思ったもん。


離れた所に居る第一王女ネリーはため息をついて冷めた目でこちらを見ている……マジ傷付くからその目辞めて。

そして隣の腹黒王女マリアは顔だけを後ろに向けて肩を震わせていた。
あれ絶対笑ってるよな?マジ態度改めろよ第二王女!


「何?急にどうしたの松本?」

「み、美咲ちゃん失礼だよ、確かにおかしかったけど」

美咲と由梨が俺に対してこんな感想を漏らす。
何気にこの世界に来て初絡みである。
ずっと無視してた癖に、こちらの失態にはきっちり反応してくれるらしい……マジムカつくんですけど。


「やれやれ、そんなに目立ちたいのかね」

と橘雄星が小馬鹿にした感じで呟いている。


お前に!!だけは!!言われたく!!ねぇから!!


「ユリウスさん!笑わなくてもいいじゃないですか!そもそも何も説明せずにこんな物を渡してきたユリウスさんがおかしいですよ!」

しかし、みんなから馬鹿にされる中、穂花ちゃんだけが俺を庇う様な事をユリウスさんへ向かって言ってくれた。
……穂花ちゃんマジ天使!


「わ、わりぃ、今までに無い反応だったからついな……みんな異世界人だし配慮に欠けていたわ……すまなかったな松本孝志。まさか周りがこんな反応になるとは思わなかったんだ。ましてや第二王女まで」

とユリウスは素直に謝罪し、最後にチラッと第二王女マリアを見た。
それに対してマリアは『しまった』と言わんばかりの表情を一瞬みせてすぐに笑うのをやめるのだった。


──ユリウスとしてはマリアは第一王女ネリーと違い、礼節をしっかり弁えている人物だと思っている。
なので公の場で客人の失態を笑っていたのが本当に意外に思っていた。
まぁ前日の孝志とマリアのやり取りを見ていれば違った印象になったのだろうが……。
マリアとしてもこんな場で笑ってしまうほど無意識に孝志に入れこんでいる事に自分自身驚いていた──



穂花ちゃんが声を上げて怒った事が意外だったらしく、雄星達は少し騒ついている。

 
その間に自身のステータス確認してみる事にした。


松本孝志
称号:勇者
種族:人間
腕力 F
速度 F
魔力 E
知力 C+
技術 D
抵抗 E
精神 S

スキル
豪運  逆転の秘策  危険察知  ???




……精神力が半端ないって。






ーーーーーーー

豪運
非常に運が良い。

逆転の秘策
追い詰められた状況において知力・技術・抵抗・精神のパラメーターが大幅に上昇する。

危険察知
自分の身に起こる危険を事前に察知する。
危険度が高ければ高いほど危険の詳細が鮮明になる。

???
この世界では今だ発現していないスキル。
このスキルが実際に効果を発揮するまでスキル名とスキル詳細は判らない。


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