貸本屋七本三八の譚めぐり ~熱を孕む花~

茶柱まちこ

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二章『童女遊戯』

その二

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 棚葉町で過ごしたあの日々が、おれの人生の中で一番楽しかった時期かもしれない。勿論、今の充実した日々も楽しんではいるけれど、棚葉町での経験は実に刺激的だった。
 夏祭りで起きた禁書の事件がきっかけで、弟が身を寄せていた『七本屋』に世話になり始めたこと――
 生まれて初めて、譚本の世界に触れたこと――
 自分が生まれ持った力を認識したこと――
 初めて読み解きをした、古本屋の座敷童子の譚――
 初めて弟と一緒に買い物をした日のこと――
 道場に押し込められるようにして育ったおれにとって、あそこで体験することは初めて尽くしだった。毎日目まぐるしい思いで過ごしていたのを思い出す。
「そういや、こいつも弟に貰ったんだったな」
 もうすっかり身につけるのが当たり前になった胸元のループタイも、唯助からの初めての贈り物だった。
「越午に来る前、餞別に貰ったんだ。あいつ、一緒に出かけてたおれに内緒で買っててさ。帰ったあとで渡してきたんだ」
 事情があって、おれはそれまで唯助とそっくりの格好をしていた。紫色の着物の裾を絡げて、伸ばした髪を結い上げた、なんとも古くさい格好だ。おれは秋声先生のような洋装に憧れていたから、唯助と格好を合わせる必要がなくなった時にばっさりと髪を切り、蒼樹郎さんがくれた洋服に着替えた。
 それまで洋装の方が好きだと周囲に伝えたことはなかったが、弟はおれの口から聞くまでもなく、どこかの時点で見抜いていたのだろう。
「『これからは自分の好きな服を思う存分着てくれ』ってさ。憎いことしやがる」
「憎いなんて。いい弟くんじゃない。粋だわ」
「ああ。あいつ、自分のことにはとことん無頓着なくせして、人のことばっかりよく見てるんだよな」
 思い返せば、唯助は妙に勘が鋭い奴だった。現に、おれがリツに想いを寄せていることにもかなり早い段階で気づいていた。譚を見ることに長けた愛子まなごの特性ゆえだったのかもしれないと言えばそれまでだけど、あいつは人の細かな変化や違和感によく気づく。表情とか立ち振る舞いとか、微妙な雰囲気などでなんとなく分かるらしいが、抽象的すぎておれには理解不能だ。
「世助、弟くんのこと大好きでしょう? すごく優しい目で話すもの」
「バレた?」
 兄バカは承知だが、多分おれは自分よりも唯助のことが好きだと思う。愛嬌があって世話が焼けて、懐っこい笑顔をしたあいつは、おれのように変な矜恃を持たない。素直に他人を頼れるから、きっとおれだけじゃなく、周りの大人たちもあいつを可愛がっていることだろう。
「会ってお話できるのが楽しみだわ。彼とはほんの一瞬顔を合わせただけだから」
「ああ、そうか。前にあいつが越午までお遣いに来た時は、リツもそれほど起きてられなかったんだっけ」
 確か今年の五月のことだった。あの時は唯助も電車を乗り継いで疲れ切っていたし、リツも記憶を失ったばかりで意気消沈していたから、姿を認識しても話す余裕はなかったのだろう。
「私にも、家族がいたのかしら。兄弟なんていたかも分からないし、親の顔さえ思い出せないの」
「……親の顔、ねぇ」
 おれの呟きは果たして彼女に聞こえたかどうか。ふう、と吐き出した細い息は、駆け抜ける風に溶けて消える。
「私が持ってる手がかりなんて、これくらいしかないのよ」
 リツはそう言いながら、シャツの下から銀色の小さな鎖を引っ張り出した。
 人の目のような形をしたそのペンダントは、保護した当時からあった、唯一と言っていいリツの所持品だった。瞳の部分にはめ込んであるのは、深い深い水底を思わせる青色の石だ。
「誰に貰ったものなのか、それを突き止めれば、私がどこにいたのかも分かるかもしれない」
「おっさんなら、そいつに込められた譚くらい読み取ってくれそうだけどな」
 棚葉町に住むおっさん――七本三八は、譚本作家を目指している唯助の師匠にあたる人だ。世間的には漆本蜜という文豪として知られているが、先にも言った通り、実際は人の譚を根掘り葉掘り真の髄まで掘り返してくる厄介な性質の持ち主だ。しかし、記憶喪失となっているリツの譚を見てもらうのには丁度いい。
「手がかり、なにか見つかるといいな」
「うん」
「心配すんなよ。あのおっさんなら絶対になにか掴むさ。無駄足にはならねえよ」
 どこか不安そうに頷くリツにそう声をかける。記憶を失くしている本人としては心細いのもあるだろうけど、おれはあのおっさんの手腕については全幅の信頼を寄せている。あの人には、必ず事態を動かしてくれるはずだと周囲に思わせる謎の信頼感があるのだ。ただ、一点だけ不安を挙げるとするなら、あの変人がリツに対しても神経を逆撫でするようなふざけた態度を取らないかというところだが。
「……ありがとう、励ましてくれて。貴方には助けてもらってばかりね」
「なに、お互い様だ。おれのほうこそ、仕事でしょっちゅう助けてもらってるからな」
「うん。でも、こうやって貴方がついていてくれるから、何とかしようって落ち着いて考えられるんだと思う。一人だったらきっと、不安なことだらけで何もできなかったから。だから、貴方にはすごく感謝してるの」 
 ……おれはリツの好感度を上げるために協力してる訳じゃないし、困ってる人がいれば迷いなく手を差し伸べて助けるべきだという正義心で動いている。だけど、助けている相手が好きな女である以上、その行動に一切の下心がないとも言い切れない。だから、おれがした行動でリツが喜んで笑ってくれるなら当然嬉しいし、リツがおれに対して抱いている感情は都合よく解釈してしまいたくなる。
 だから、つまり、今のリツの言葉や笑顔を見て、おれはうっかり(もしかしてリツもおれを男として多少は意識してくれているのでは? 今押せば行けるのでは?)なんてことを一瞬考えるわけである。
 しかし、大陽本男児たるもの、邪な想いはひた隠しにするべきだ。あからさまに曝け出すような行為は慎まなければならない。あまつさえ、ねっとりしっとり甘々な雰囲気に持ち込もうとするなど、勘違い野郎の勘助さんもいいところだ。おれは勘違いお助け野郎じゃない、世を助ける紳士たるべき男だ。名前負けなどしてたまるか。
「……け。世助。聞こえてる?」
「おっ、えっ、はい」
「やっと返事した。やっぱり貴方、休んだ方がいいわ。さっきからずっとうわの空よ」
「そ、んなことは――」
「あるわよ。会話に集中できないほど疲れちゃってるじゃないの」
「ゔッ」
 本気で心配そうな顔をしているリツを見て、胸に石が直撃するような鈍い痛みを感じた。病み上がりのリツに疲れを心配されるなんて、情けないやら恥ずかしいやら、彼女の保健係としての面目が立たないどころか地面にめり込んでしまった。しかもその理由が彼女に対する恋煩いなのだから、惨めなことこの上ない。
 おれのやるせない思いは、どデカいため息となって吐き出された。
「私もそろそろ寒くなってきたし、中に戻ろうかしら。いい気分転換になったし」
 リツはそう言って、出入口の取っ手に手をかけた。
「あれ、重い……」
「どうした?」
「んんっ、扉が重たくて。こんなに重かったかしら?」
 リツは取っ手をカチャカチャ捻ったり、力いっぱい引っ張っている。しかし、扉はビクともしなかった。
「ちょっと貸してみ」
 外に出てきたときは簡単に開いたから、特に建付けが悪いわけではないはずだ。だとしたら、列車が揺れた時の弾みで、噛み合っていた扉が外れてしまったのだろうか。リツに代わっておれが取っ手に手をかけると、ぱきん、という音とともに、扉があっさりと開く。
「簡単に開いたぞ?」
「そんな、さっきは体重をかけても開かなかったのに」
「力のかけ方間違ったんじゃねえの?」
「そうなのかしら」
 それでも釈然としないのか、リツはしきりに首を捻っていた。
「というか、さっき変な音しなかった? ぱきんって」
「…………」
「……もしかして世助、どこか壊しちゃったんじゃない?」
「いや、さすがにそんなヤワな作りはしてないだろ。ははは」
 爽やかな笑顔も虚しく、怪しむようなリツの視線が千本の針のように刺さる。刺された穴からぶわっと噴き出てきたように、おれの額や背中が冷や汗で濡れてきた。まさかとは思うが、おれが力加減を間違えて扉を壊していたらどうしよう。弁償しろなんて言われても、おれの手持ちの金額で果たして修理費が払えるかどうか。
「…………」
「い、今のは聞かなかったことに」
「…………」
「……は、無理ですよね。やっぱり」
「……まあ、本当に壊れてたら仕方がないわ。現場は私しか見ていないし、他の乗客も寝ているし……バレたら一緒に謝りに行きましょう?」
「ありがとうございます、リツさん」
 おれはリツに心の底から感謝すると共に、彼女をまた呆れさせてしまったことに落ち込んだ。ああもう、本当におれの馬鹿力。
「ほら、誰かが来ないうちに戻りましょ。翌朝もまた動くんだし、体を休めておくだけでもしないと」
「ああ、そうだな――」
 その瞬間、おれは先を行くリツを丁度見ていなかった。ほんの一瞬、されど一瞬――たった一瞬の隙が仇になった。
「――え」
 バタンッ! と急激に扉が閉まる。
 乗客たちが寝静まった深夜に立てるべきではない音量がして、おれは驚いた。
「お、おい、リツ。気をつけろよ、こんな時間に――」
 リツがうっかり手を滑らせてしまったのかと思いながら扉に手をかけた瞬間。またしても、
 
 と、何かが割れる音がして、扉が開く。
「リツ?」
 開けた先の空間に、先に入っていったはずのリツはいなかった。姿が見えなくなったのではなく、
「は……?」
 先程とは比べ物にならない量の冷や汗が噴き出してくる。背筋から、取っ手に触れたままの掌から――まるで血管内の血流すべてが炭酸に置き換わったような気持ちの悪い刺激が、全身を這う。
 姿が見えなくなっただけなら、こうはならなかっただろう。姿は消えても、そこに居るなら何かしらの余韻があるからだ。例えば髪や肌の匂いだったり、呼吸の音だったり、ほのかな熱感だったり――それが僅か数瞬の間で、丸ごとなくなってしまった。
 ならば、今のぱきんという音はまさか――
「――ッ!」
 嫌な予感がして、おれは急いで車両の中に入る。自分たちが元々いた車両に向かって、早足で突き進む。いやに静かな寝台を横切り、次の扉に手をかける。
 
 もう一度音がして、おれの嫌な予感は確信に変わった。
「――リツ! それ以上進んだら駄目だ! 戻ってこい!」
 油断していた。疲れもあっただろうし、緊張で思考が鈍っていたせいでもあるだろうが。まさかこんなところで、こんなに自然な形で遭遇するなんて、おれには想像できなかったのだ。
 ――

 *****

 おれには特異体質があった。通常、生身の人間では太刀打ちできないはずの禁書に素手で干渉できるという、先天干渉せんてんかんしょうの力だった。
 『本』の力に触れることで特異な性質を示す先天干渉者――しかし、それ自体がおれ固有の能力というわけではない。先天干渉者は珍しい存在ではあるものの、その要素を持っている人も含めて計算すれば、稀と言うほどの割合でもないのだ。
 おれが特異なのは、その干渉力が桁違いな点にある。他の先天干渉者は頑張って意識しても禁書の毒に触れるのがやっとだというところを、おれは特に苦労することなく触れることができる。それこそ、特に意識をせずとも――今回の場合は、それが裏目に出た。
 あの『ぱきん』という音は、おれの体が禁書に干渉していた音だったのだ。無意識に干渉できてしまったからこそ、いつの間にか列車が禁書に乗っ取られていたことに気づくのが遅れた。
「リツ! どこだ、リツ!?」
 次々扉を開け放ち、分断されたリツを探す。他の乗客のことなど気にかけている場合ではない。いや――気にかける乗客なんて、既にいなかった。おれとリツが乗降口に出て会話していた数分のうちに、他の乗客はおそらく先に巻き込まれたのだ。
「リツ、聞こえるか! 返事をしてくれ、リツ!」
 どんなに大声で叫んでも、返ってくるのは車内に反響したおれの声による振動だけだった。おれ以外の人の気配がない――寝息も、寝汗の匂いも、暑苦しく篭った人の熱も。この車両からは、なにもかもがたちどころに消えていた。
 おれはふと思いついて、隣の車両に続く扉ではなく、列車の外に続く乗降口の扉を開ける。車両の内側から干渉しても駄目なら、外側からの干渉でどうにかできないだろうかと考えたのだ。しかし、乗降口を開け放ったその先に広がっていたのは、外の景色ではなかった――
「クソ……おれも閉じ込められたか!」
 その声も空間に、無限に続く迷宮と化した異空間に反響する。完全に孤立無援の状態だった。
 いや、おれはまだいい。先に巻き込まれたリツもおれと同じ状況下に置かれているなら、そちらの方が圧倒的にまずい。ある程度戦えるとはいっても、リツはおれのような禁書に対抗するすべを持っているわけじゃない。禁書の毒に襲われても、彼女は抵抗ができないのだ。
 早く見つけなければ、彼女は禁書に取り込まれてしまう。それだけは絶対に避けなければならないことだった。
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