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獣人国編~御前試合の代表決め~
″深海″エリア
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深海は一般的に、水深200メル以上の海域を指す。深海には太陽光が一切届かない暗黒な世界、高水圧、低水温の為、浅い水深とは生態系が異なる。
ノア達の居る″深海″エリアは、水深500メルと非常に深く、自分達が発する音以外何も聞こえず、<夜目>を持っているヤンにしがみ付く【記者】のラビッツはビクビクしていた。
「うひゃ~…暗いよ~、音がしないよ~、怖いよ~…
ヤンさんヤンさんヤンさん、離れちゃダメですよ?(ラビッツ)」ムギュ。
「おほほ、後頭部がモフい。
…と言っても、私の<夜目>でも見えるのは2~30メルって所ね。
<気配感知>もいつもより範囲が狭くて<夜目>と同じ位の範囲しか探れないわ…
ノア君はどう?(ヤン)」
「確かにいつもより範囲が狭くなってますね。
<夜目>は大体150メル位、<気配感知>だと300メル位が限界ですね。」
「「十分十分!(ヤンとラビッツ)」」
十分だと2人は言うが、通常<夜目>は視界に入る微々たる光を増幅させる事で、夜でもまるで昼間の如き明るさで過ごす事が出来る。
だが深海と言うほぼ光の無い世界では、増幅させる光すら無いので、見える事は見えるが、物の輪郭が薄ぼんやりと、といった程度である。
そんな″深海″エリアの現状に困っている者がもう1人。
「あれ~…あれれ~…おかしいですね~普段は色鮮やかに光輝く魚やモンスター達が…
あれれれれ~…?(セレイア)」ヨタヨタ…
明らかに視界ゼロの為、腕を伸ばしてヨタヨタと歩くセレイア。
どうやら普段は全く違う様子らしい。
「普段は違うんですか、ヤンさん?」
「いや、ここからのエリアはまだ実装する予定じゃなかったから私も殆ど情報持ってないのよ。(ヤン)」
((…まぁ恐らく…(セレイアとノア)))
と、関係者であったヤンも″深海″エリアに関する情報は持ち合わせていない様だ。
だがノアとセレイアは、何と無く原因に気付いていた。
(さっきグリードがしてきたスキンシップが原因だろうな…)
(グリード様がノア君に行ったマーキングによるモノでしょうね…(セレイア))
実はグリードが″深海″エリア移動前に行ったノアに対する過剰なスキンシップは、連戦続きのノアを想ったグリードによるマーキング行為であった。
龍種であるグリードの匂いを纏ったノアは、″深海″エリアのモンスターからすれば脅威でしかなく、エリア内にモンスターが居る事は確かだが、皆岩場等の物陰やエリアの奥に引っ込んでしまったのである。
なのでただの海中散歩としては有意義なモノにはなるが、視察としては宜しくない事になってしまったのである。
「ま、まぁ一先ず先に進みましょう。
このエリアでは別に見せたいモノが御座いますので。(セレイア)」
「「「え?本当ですか?(ノアとヤンとラビッツ)」」」
「えぇ。この先に聳え立つ巨大な物体が御座いまして…
上をご覧頂ければ分かると思います。(セレイア)」
「「「上?…あ、何か明かりが見える。(ノアとヤンとラビッツ)」」」
セレイアに言われて気付いたが、遥か頭上を見上げると、塔の様に聳え立つ物体の頂点にぼんやりとだが明かりの様なモノが見えた。
塔の高さが大体300メル、直径は50メル位だったので、何かの目印。
謂わば灯台の様な物かな?とノアは考えた。
「これは何ですか?灯台代わりか何かですか?」
「違いますよノア君、これはもしかしたらこのダンジョンにとっての観光名所の一部やも知れませんよ?(ラビッツ)」
「いやー…もうここまで来たらこれ自体何かのモンスターかも知れませんよ?(ヤン)」
「3人共惜しい所までいってますね~。
一先ず私はここの責任者の所に行ってきますね?
何かいつもより暗いので何かあったかも知れませんので…(セレイア)」トンッ!
そう言ってセレイアは大きく跳躍。
その後人魚らしく大きな足ヒレに変化させ、塔の様な物体の直上を目指していった。
ふにゃん。
「ニャーゴは面白いなぁ。
″深海″エリアに入った途端掌サイズまで縮んじゃって…苦しくないかい?」
ふにゃん。
「いやー…静かですね~、怖いですね~、暗いですね~…
セレイアさんまだ帰って来ないんですかね~…(ラビッツ)」
「ラビッちゃん怖いんですね~。
だいじょう~ぶ、お姉ちゃんが守ってあげますよ~。(ヤン)」
セレイアが一行から離れて暫し。
ノアは水圧で小っちゃくなった契約獣のニャーゴを愛で、未だ真っ暗で静かな″深海″エリアにビクビクしている10歳年上のラビッツを愛でるヤンであった。
未だに周囲にモンスターの反応は無く、ここがダンジョンの中。
しかも高難度の部類のエリアだとは到底思えない状況である。
と
ゴゴン…ズズズズズ…
「「「ん?(ノアとヤンとラビッツ)」」」
突然轟音と振動が一行を襲う。
遂に″深海″エリアでの第一モンスターの登場か、と身構えるノアだが、周囲にモンスターの反応は無く、振動は継続していた。
ズズズズズズズズズズズズズズズズズズ…
「…これ、下で何かが起こってる感じね。(ヤン)」
「え!?じゃあモンスターが下から現れるんですか?(ラビッツ)」
「いや、モンスターの反応は無いので、地震か何『ゴゴン…』おわっと!?」
″深海″エリア全体が揺れたのかと思う様な揺れに困惑していると、足下で更なる揺れが発生した。
ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン…
「…?…???
これ…海底がせり上がってる?」
コォオオオオオオオオオ…
「うわっ!?眩しい!?(ヤン)」
「何です!?何なんです!?(ラビッツ)」
「…え?何これ…」
各々の体に上昇時の圧を感じた直後、真っ暗な″深海″エリアの各所に次々と光が満ちていく。
そこで視界が真っ白に染まる前に<夜目>を解除したノアが周囲を見てみると、背後に立つ巨大な塔を中心に、高さ30~200メルの塔が次々に海底から姿を現していく。
それと同時に数千単位の光輝く色とりどりの魚が塔の各所から出現し、真っ暗だった″深海″エリアを明るく照らしていく。
ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン…
オォオオオオオオオ…
「「何じゃあれ!?(ヤンとラビッツ)」」
「あれは…城流クジラ…でも何か装甲みたいの着けてる…まるで戦艦だ…
″深海″エリアから出現する個体なのかな…」
塔の様な物体が出現しきると、海底数ヶ所に大穴が空き、巨大な生物の甲殻で作られた装甲と過剰戦力ともとれる100以上の砲塔を搭載した城流クジラが出現。
まるで塔の集合体を守る様に周囲に展開し優雅に泳いでいた。
『『『『ゴボンッ!ゴボゴボ…』』』』
数百に及ぶ塔が配置され、武装城流クジラが遊泳した後、地面から泡が立ち始めた。
何事かと思ったが、どうやら水流が発生しているようだった。
するとここで
ストッ。スタタッ!
一時離脱していたセレイアが鮮やかな鎧を着込んだ人魚を引き連れて戻ってきた。
「お待たせして申し訳ありません。
どうやら強大な反応の接近に対してやり過ごそうとして、一時的に″街″を閉鎖していた様です。(セレイア)」
「「「え?街?…ここが…?(ノアとヤンとラビッツ)」」」
「はい。ここはダンジョン内唯一のセーフティエリアであり人魚やその他海洋種が暮らす街『オセアノ』に御座います。(セレイア)」
ノア達の居る″深海″エリアは、水深500メルと非常に深く、自分達が発する音以外何も聞こえず、<夜目>を持っているヤンにしがみ付く【記者】のラビッツはビクビクしていた。
「うひゃ~…暗いよ~、音がしないよ~、怖いよ~…
ヤンさんヤンさんヤンさん、離れちゃダメですよ?(ラビッツ)」ムギュ。
「おほほ、後頭部がモフい。
…と言っても、私の<夜目>でも見えるのは2~30メルって所ね。
<気配感知>もいつもより範囲が狭くて<夜目>と同じ位の範囲しか探れないわ…
ノア君はどう?(ヤン)」
「確かにいつもより範囲が狭くなってますね。
<夜目>は大体150メル位、<気配感知>だと300メル位が限界ですね。」
「「十分十分!(ヤンとラビッツ)」」
十分だと2人は言うが、通常<夜目>は視界に入る微々たる光を増幅させる事で、夜でもまるで昼間の如き明るさで過ごす事が出来る。
だが深海と言うほぼ光の無い世界では、増幅させる光すら無いので、見える事は見えるが、物の輪郭が薄ぼんやりと、といった程度である。
そんな″深海″エリアの現状に困っている者がもう1人。
「あれ~…あれれ~…おかしいですね~普段は色鮮やかに光輝く魚やモンスター達が…
あれれれれ~…?(セレイア)」ヨタヨタ…
明らかに視界ゼロの為、腕を伸ばしてヨタヨタと歩くセレイア。
どうやら普段は全く違う様子らしい。
「普段は違うんですか、ヤンさん?」
「いや、ここからのエリアはまだ実装する予定じゃなかったから私も殆ど情報持ってないのよ。(ヤン)」
((…まぁ恐らく…(セレイアとノア)))
と、関係者であったヤンも″深海″エリアに関する情報は持ち合わせていない様だ。
だがノアとセレイアは、何と無く原因に気付いていた。
(さっきグリードがしてきたスキンシップが原因だろうな…)
(グリード様がノア君に行ったマーキングによるモノでしょうね…(セレイア))
実はグリードが″深海″エリア移動前に行ったノアに対する過剰なスキンシップは、連戦続きのノアを想ったグリードによるマーキング行為であった。
龍種であるグリードの匂いを纏ったノアは、″深海″エリアのモンスターからすれば脅威でしかなく、エリア内にモンスターが居る事は確かだが、皆岩場等の物陰やエリアの奥に引っ込んでしまったのである。
なのでただの海中散歩としては有意義なモノにはなるが、視察としては宜しくない事になってしまったのである。
「ま、まぁ一先ず先に進みましょう。
このエリアでは別に見せたいモノが御座いますので。(セレイア)」
「「「え?本当ですか?(ノアとヤンとラビッツ)」」」
「えぇ。この先に聳え立つ巨大な物体が御座いまして…
上をご覧頂ければ分かると思います。(セレイア)」
「「「上?…あ、何か明かりが見える。(ノアとヤンとラビッツ)」」」
セレイアに言われて気付いたが、遥か頭上を見上げると、塔の様に聳え立つ物体の頂点にぼんやりとだが明かりの様なモノが見えた。
塔の高さが大体300メル、直径は50メル位だったので、何かの目印。
謂わば灯台の様な物かな?とノアは考えた。
「これは何ですか?灯台代わりか何かですか?」
「違いますよノア君、これはもしかしたらこのダンジョンにとっての観光名所の一部やも知れませんよ?(ラビッツ)」
「いやー…もうここまで来たらこれ自体何かのモンスターかも知れませんよ?(ヤン)」
「3人共惜しい所までいってますね~。
一先ず私はここの責任者の所に行ってきますね?
何かいつもより暗いので何かあったかも知れませんので…(セレイア)」トンッ!
そう言ってセレイアは大きく跳躍。
その後人魚らしく大きな足ヒレに変化させ、塔の様な物体の直上を目指していった。
ふにゃん。
「ニャーゴは面白いなぁ。
″深海″エリアに入った途端掌サイズまで縮んじゃって…苦しくないかい?」
ふにゃん。
「いやー…静かですね~、怖いですね~、暗いですね~…
セレイアさんまだ帰って来ないんですかね~…(ラビッツ)」
「ラビッちゃん怖いんですね~。
だいじょう~ぶ、お姉ちゃんが守ってあげますよ~。(ヤン)」
セレイアが一行から離れて暫し。
ノアは水圧で小っちゃくなった契約獣のニャーゴを愛で、未だ真っ暗で静かな″深海″エリアにビクビクしている10歳年上のラビッツを愛でるヤンであった。
未だに周囲にモンスターの反応は無く、ここがダンジョンの中。
しかも高難度の部類のエリアだとは到底思えない状況である。
と
ゴゴン…ズズズズズ…
「「「ん?(ノアとヤンとラビッツ)」」」
突然轟音と振動が一行を襲う。
遂に″深海″エリアでの第一モンスターの登場か、と身構えるノアだが、周囲にモンスターの反応は無く、振動は継続していた。
ズズズズズズズズズズズズズズズズズズ…
「…これ、下で何かが起こってる感じね。(ヤン)」
「え!?じゃあモンスターが下から現れるんですか?(ラビッツ)」
「いや、モンスターの反応は無いので、地震か何『ゴゴン…』おわっと!?」
″深海″エリア全体が揺れたのかと思う様な揺れに困惑していると、足下で更なる揺れが発生した。
ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン…
「…?…???
これ…海底がせり上がってる?」
コォオオオオオオオオオ…
「うわっ!?眩しい!?(ヤン)」
「何です!?何なんです!?(ラビッツ)」
「…え?何これ…」
各々の体に上昇時の圧を感じた直後、真っ暗な″深海″エリアの各所に次々と光が満ちていく。
そこで視界が真っ白に染まる前に<夜目>を解除したノアが周囲を見てみると、背後に立つ巨大な塔を中心に、高さ30~200メルの塔が次々に海底から姿を現していく。
それと同時に数千単位の光輝く色とりどりの魚が塔の各所から出現し、真っ暗だった″深海″エリアを明るく照らしていく。
ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン…
オォオオオオオオオ…
「「何じゃあれ!?(ヤンとラビッツ)」」
「あれは…城流クジラ…でも何か装甲みたいの着けてる…まるで戦艦だ…
″深海″エリアから出現する個体なのかな…」
塔の様な物体が出現しきると、海底数ヶ所に大穴が空き、巨大な生物の甲殻で作られた装甲と過剰戦力ともとれる100以上の砲塔を搭載した城流クジラが出現。
まるで塔の集合体を守る様に周囲に展開し優雅に泳いでいた。
『『『『ゴボンッ!ゴボゴボ…』』』』
数百に及ぶ塔が配置され、武装城流クジラが遊泳した後、地面から泡が立ち始めた。
何事かと思ったが、どうやら水流が発生しているようだった。
するとここで
ストッ。スタタッ!
一時離脱していたセレイアが鮮やかな鎧を着込んだ人魚を引き連れて戻ってきた。
「お待たせして申し訳ありません。
どうやら強大な反応の接近に対してやり過ごそうとして、一時的に″街″を閉鎖していた様です。(セレイア)」
「「「え?街?…ここが…?(ノアとヤンとラビッツ)」」」
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