【R18】夜の帳に聖なる契り 『転生後の異世界で、腐女子のわたしがBLネタにしていた推しに喰われる漫画を描く罰ゲーム』

DAKUNちょめ

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69話◆わたしの好きなゲームはエロゲじゃございません。

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現実世界で寝ているわたしは、夢の中で白い世界に居る。


ここは創造神界と名付けられた、ジャンセンさんが創った神だけが居る事を許される世界。


睡眠時に限るが神でもないのに、マイデスクまで用意されて、ご招待されちゃってるわたし。


世界的スーパースターの楽屋に関係者と間違われて連れて来られたパンピー気分だわ。


いや、それより………


わたしは、女子高生だった前世でハマっていたゲームを前にして手が止まっている。


プレイしていたの前世だからね、もう20年位前の話しだからね。

多少ね記憶違いもあるかもだけど……


これは絶対に無かったわ!

このゲームが主人公を選べる上に、その主人公の一人がメグミンだなんて!!



「何で?どうして?なんて、言うまでも無いわよね…。
ジャンセンさん…あのアホ創造神め…。」



「私、創造神なんで何となく創ってみましたよ!」とかドヤァって、自慢気に言うんでしょ?きっと。
あの変態ゴッドめ。



このゲームは……やらない方がいい気がする。

まんまと、あの変態ゴッドの手の平に乗ってやる事は無い。



……のだが……気になる……。



主人公がわたしの名前ってのも気になるけど、大好きだったゲームの続編みたいに思えて……気になって仕方がない。



「ああああ……!分かっていて罠に堕ちる感じだわぁ!くぅ!」



わたしは、絶対後悔する!と分かっていながら……
主人公をメグミンにしてゲームをスタートさせてしまった。



あーなるほど。

オフィーリアのイラストをベースにしてわたし寄りに手を加えたようなメグミンのイラストが出た。



そして懐かしいサイモンが……

本来のゲームの中でのサイモンは学生だったから若かったけど、メグミンsideはそれを少し大人びて今のサイモンっぽく加工された感じ。



☆★☆★☆★☆★



【メグミン】

今日からわたし、お城で仕事だわ!頑張らなきゃ!



【サイモン】

やぁ、メグミン。ヤル気満々だな。



★はい ★いいえ



【メグミン】

★はい

はい!わたしヤル気満々です!!



【サイモン】

そうか。では、ヤろう。





━━━暗転━━━





【サイモン】

メグミン…君の中が暖かい…ああ、もっと俺を抱き締めてくれ……



【メグミン】

あっ…!あぁっ…!サイモン…、もっと…もっと、ソコぉ…!激しく…!あぁん!!





パンパン



パチュパチュ



ズチュズチュ





【サイモン】

君のここは最高だ…もっと激しく君を奪いたい…



【メグミン】

奪って!わたしを満たして!もっと抉って!もっと激しく捏ねくり回して!ああああああ!!!



☆☆続きは、あなたの心の中でね!☆☆



END



★☆★☆★☆★☆★☆



「……………あは……あはは……ふへ……」



真っ黒な画面に書き出された白抜きの文字に、理性が壊れかけた。


「ちょっと…ちょっと待てぃ……その台詞、さっきわたしが原稿用紙に書いた、欲求不満が過ぎて頭ぶっ飛んだヤツ………」


画面は真っ黒なままで白い文字が出ているだけ。

スチルなんて無い。

いや、あったら困るだろ!!エロゲか!!


わたし…さっき原稿用紙に文字だけ書いたけど…絵も描いて、ちゃんとペン入れしてって漫画を描いていたら、このゲーム画面にその絵が出てたの!?



「アホかっっ!!わ、わたしの大好きなゲームをエロゲにする気か!!しかも、わたしの絵入りで!!!
ジャンセン!!この、エロゴッド!!ああああ!アホォ!!」



白い世界でのたうち回って、白い床を転がりまくる。

転がり過ぎて

ちょっと………目が回る。気持ち悪い……酔った。



だもんで、少し冷静になったわたしは……選ばなかった方の選択肢、★いいえ が気になりだした。



……分かってる……分かってるのよ!!

だって、あのジャンセンさんよ!?

変態オタクよ!?わたし、絶対に後悔する!!のに…



「再スタート!!」してしまいました。



☆★☆★☆★☆★



【メグミン】

今日からわたし、お城で仕事だわ!頑張らなきゃ!



【サイモン】

やぁ、メグミン。ヤル気満々だな。



★はい ★いいえ



【メグミン】

★いいえ

そうでも無いのです…ちょっとツラい事がありまして、気が滅入ってますの。励ましてくれますか?



【サイモン】

そうか。では、ヤろう。





━━━暗転━━━そして以下同文





「……ですよねぇ。」



わたしはゲームを消した。



「ふ、ふ、ふざけんなぁあ!!選択肢の先が全く同じって、意味無いだろう!!主人公、メグミンside、ヤって終わるって何だぁ!!もう、いい!知らん!こんなアホみたいなゲーム!」


つか、何をさせたかったんだか。

ゲームを消したが、現実のわたしが深い眠りについているのか、白い世界を発つ気配が無い。

仕方がないのでデスクに向かい、今度は訳の分からないエロ台詞ではなく、お絵描きを始めた。


原稿用紙が色んな表情のサイモンだらけになる程。


「………逢いたいなぁ………」


エロい事したいわ!なんて言わない、顔を見れるだけでいい。

元気だ、無事だって分かるだけでいい…。


現代の地球みたいに、携帯電話があれば声だけでも聞けるのになぁ…なんて無い物ねだりしても仕方がないけど。



ふ、と左薬指の指輪に目が行く。

恐らく、これが、この世界初の結婚指輪。

サイモンが地球の文化を知って、わたしの為にくれた指輪。




━━この氷の指輪は、俺が生きている限り溶けず、冷たさも感じさせない…メグミン…俺の全てを受け取ってくれ。━━




そう言ってサイモンが自らの魔法で作ってくれた指輪。

この指輪がわたしの指に在るのだから、サイモンは無事だ…。

大丈夫……大丈夫……。ジャンセンさんも一緒に居るもの。









「……………奥様……。」



気がつけば、わたしは目を覚まし白い世界から現実に戻って来ていた。



心配そうに顔を覗き込むカチュアと目が合って急に恥ずかしくなる。

慌てて身体を起こす。



「あ、あ、朝ね!起きるわ!!」


「まだ明け方ですよ。お疲れの様ですし、もう少し休んでいて下さい。」



寝ている間、わたしはベッドの上でシーツにくるまって、指輪をした左手を抱く様にして泣いていたらしい。

心配したカチュアが、わたしのベッド脇に座ってわたしの様子を見ていてくれたとか何とか……

それ、恥ずかしいだけっす。



「サイモン様の夢でも見ましたか?」



「ううん、夢の中ででも会えなかったわ…残念。…でも、夢の中で会っていたら、逆に辛いかもなぁ…夢は夢でしかないもの。」



目が覚めた時に目の前にサイモンが居ない現実を突き付けられて、余計悲しくなりそう。



「でもね、この指輪のお陰でサイモンが無事だって分かっているのが救いだわ…。」



少し無理したように笑顔を作ったわたしに、カチュアが唇を噛み眉を寄せた。



「……っサイモン様が無事でも!奥様が……!」



「え?」



カチュアがわたしに、何かを訴える様に急に声を張った。









カチュアは

今、一番その身に危険が及びそうなのはサイモンではなく、ミランダなのだと言いたかった。



ミランダは、どこの誰かも分からない謎の力を持つ者に、その身を狙われている。

だが事情を詳しく知らず、狙われているけどカチュア達が居るから大丈夫だろうと危機感が薄いミランダは、我が身よりサイモンの心配をし続けている。



そんなミランダを王都のヒールナー伯爵邸に、サイモンが帰って来るまでずっと閉じ込めておけば良かったと、カチュアは思わずにはいられない。



「私は…!奥様が思っている以上に奥様の事が好きなんですよ……大切な人なんです…!だから、サイモン様より、奥様の事が…!」



カチュアがミランダを抱き締める。



ミランダはカチュアに抱き締められながら、ウンウンと頷いた。



「わたしは大切なメグミン大先生だもんね。」



カチュアが、そうではなく!━━と勢いをつけ否定しようとした際に、何かにピクリと反応し、ゆっくりとミランダから身体を離した。



「…あのですね…奥様、私…奥様の事をメグミン大先生だから大切だなんて思ってないですよ?
サイモン様の奥様だからとか、メグミン大先生だからとか、そういうの全て関係無くミランダ様が好きなんです。
あ、変な意味で無くですよ?分かります?」



「う…うん…?」



何だか急に落ち着いたカチュアを不思議に思いながらも、ミランダはカチュアにシーツを掛けられて寝るように促された。



「とにかく、もう少し休んでください。おやすみなさい。」



「お、おやすみなさい…??」



何だか良く分からないけど…と、ミランダは再び寝入った。







寝ているミランダのベッドから離れ、カチュアが隣のベッドに座る。

カチュアとメイは二人でひとつのベッドを使っている。

カチュアはベッドの縁に腰掛け、空が白々としてきた窓の方に目を向けると呆れた様に独り言つる。





「……まさか、スチュワート様がサイモン様のかわりに見張ってるなんて……サイモン様は本当に奥様を心の底から愛していて……
…………本当に嫉妬深い…。」





カチュアがミランダを抱き締めた時、窓の外に立つつばの大きな帽子が目に入った。



スチュワート様?こんな明け方に?なんてカチュアがミランダを抱き締めたまま考えていたら、「離れなさい」とジェスチャーされた。



「………奥様の身の安全は、サイモン様のかわりにスチュワート様がちゃんと見張っているから大丈夫と……そう解釈しときますか。」



呆れ顔をしたカチュアは、自身も少し寝ようとベッドに入った。

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