王子と内緒の人魚姫

黒蝶

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青海錬 編

第42話

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サク、サクと音がする。
錬はその音で目が覚めた。
「お、おはよう...」
黒羽がフランスパンを切る音だった。
♪「おはよう。無理、してない?」
「無理なんてしてないよ?」
♪「それならいいけど...」
ちらりと黒羽の方を見て、錬はそっと後ろから抱きついた。
「錬...?」
♪「困ったら相談する約束でしょ?」
「うう...」
黒羽は誤魔化していたのだ。
...自らの足が人魚の姿に戻っていく音を。
♪「軟膏持ってくるから椅子に座ってて!」
「ありがとう」
ピシピシと音を立てている。
(足、鱗だらけ...)
どうして自分はこうなんだろう。
黒羽はそう考えてしまう。
「ごめんね...」
(軟膏、探すのに手間取っているんじゃ...)
♪「黒羽、海水もくんできたよ!これで大丈夫なはず」
「錬...」
♪「!?」
黒羽は錬にとびついた。
「ありがとう...!」
泣いている黒羽の足を錬は丁寧に手当てしていった...。
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