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緑川 真人 続篇
プロローグ
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黒羽たちは、二人で笑っていた。
花に固まれ、幸せになるはずだった...。
黒羽は車椅子のままだが、それでもめまぐるしい日々を送ってきた二人にとってはとても幸福な時間だった。
プルルルルル...
静寂のなか、電話が鳴り響く。
▲「ちょっと待ってね!」
着信は錬からだ。
▲「錬、急にどうしたの?...え⁉渚が重傷⁉どこの病院?」
「真人、今のってどういうこと?」
▲「黒羽、出掛ける支度して?...渚が、誰かに襲われて病院にいるんだ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
♪「渚...」
黒羽と真人はようやく病院に辿り着き、急いで病室を探す。
(...あった!)
○「錬、渚の容体は?」
雪の焦った声が聞こえてくる。
♪「...今は寝てるけど、大丈夫だって。ただ、大怪我だからしばらくは入院の必要があるって」
○「命があるのならよかったです...」
雪は心底ほっとしているようだった。
♪「僕に何かを、伝えようとしてたみたいなんだ...」
「なにかって?」
♪「二人もきたんだね。僕にも分からないけれど、すごく切羽詰まってた。渚らしくなかったよ」
渚が焦るほどの用事...。
いつも冷静沈着な渚が慌てるほどのものとは、一体何だろうか。
♪「取り敢えず今日は僕が残るから、みんなは帰って?」
「あ、あの!私にやらせてほしいんだけど...ダメかな?」
(渚は前に、何かを言いかけた。もしかしたら...)
もしかすると、自分に関するものなのかもしれない。
そう思った黒羽は、病室に泊まりたいと申し出た。
○「しかし、あなた一人では危険です。もし何かあったら...」
▲「俺も残るよ。明日はお店が休みなんだ」
「真人...」
♪「何かあったら、僕でも誰でもいいから連絡してね」
「ありがとう」
そう言って錬たちは帰っていった。
雪は少し不満そうだったが、錬がなんとか説得して帰宅させていた。
「勝手に決めてごめんなさい」
▲「黒羽は渚のことが心配なんでしょ?気にしなくていいよ」
黒羽は頭をぽん、と撫でられる。
▲「それに...渚が何を言いかけたのか、気になってるんだよね?」
「真人も気づいてたの?」
▲「うん。病み上がりのところを聞くのは悪いけど、事件が解決したわけじゃないから...」
色々なことを思い返す。
防犯カメラに映っていた女性と思われるフードの人...。
彼女について、何も分かっていない。
もしかすると渚は、そのことについて知っていることがあったのかもしれない。
▲「大丈夫、俺が黒羽を守るから」
「真人...」
見つめあっていると、ベッドの方から声がした。
▼「人の、病室で...いちゃつくな」
花に固まれ、幸せになるはずだった...。
黒羽は車椅子のままだが、それでもめまぐるしい日々を送ってきた二人にとってはとても幸福な時間だった。
プルルルルル...
静寂のなか、電話が鳴り響く。
▲「ちょっと待ってね!」
着信は錬からだ。
▲「錬、急にどうしたの?...え⁉渚が重傷⁉どこの病院?」
「真人、今のってどういうこと?」
▲「黒羽、出掛ける支度して?...渚が、誰かに襲われて病院にいるんだ」
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♪「渚...」
黒羽と真人はようやく病院に辿り着き、急いで病室を探す。
(...あった!)
○「錬、渚の容体は?」
雪の焦った声が聞こえてくる。
♪「...今は寝てるけど、大丈夫だって。ただ、大怪我だからしばらくは入院の必要があるって」
○「命があるのならよかったです...」
雪は心底ほっとしているようだった。
♪「僕に何かを、伝えようとしてたみたいなんだ...」
「なにかって?」
♪「二人もきたんだね。僕にも分からないけれど、すごく切羽詰まってた。渚らしくなかったよ」
渚が焦るほどの用事...。
いつも冷静沈着な渚が慌てるほどのものとは、一体何だろうか。
♪「取り敢えず今日は僕が残るから、みんなは帰って?」
「あ、あの!私にやらせてほしいんだけど...ダメかな?」
(渚は前に、何かを言いかけた。もしかしたら...)
もしかすると、自分に関するものなのかもしれない。
そう思った黒羽は、病室に泊まりたいと申し出た。
○「しかし、あなた一人では危険です。もし何かあったら...」
▲「俺も残るよ。明日はお店が休みなんだ」
「真人...」
♪「何かあったら、僕でも誰でもいいから連絡してね」
「ありがとう」
そう言って錬たちは帰っていった。
雪は少し不満そうだったが、錬がなんとか説得して帰宅させていた。
「勝手に決めてごめんなさい」
▲「黒羽は渚のことが心配なんでしょ?気にしなくていいよ」
黒羽は頭をぽん、と撫でられる。
▲「それに...渚が何を言いかけたのか、気になってるんだよね?」
「真人も気づいてたの?」
▲「うん。病み上がりのところを聞くのは悪いけど、事件が解決したわけじゃないから...」
色々なことを思い返す。
防犯カメラに映っていた女性と思われるフードの人...。
彼女について、何も分かっていない。
もしかすると渚は、そのことについて知っていることがあったのかもしれない。
▲「大丈夫、俺が黒羽を守るから」
「真人...」
見つめあっていると、ベッドの方から声がした。
▼「人の、病室で...いちゃつくな」
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