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白鳥 雪 続篇
第2話
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翌日、会社にて若干のハプニングがおこった。
○「真緒さん、おはようございます」
●「おう、雪!」
○「『おう』?」
●「冗談よ、おはよう」
「...」
黒羽が呆然としている。
それに気づいた雪が、ゆっくりと黒羽の背中を押す。
「おっおおおおおおお...」
○「そんなに緊張しなくても大丈夫です。真緒さんは時々こういうギャグを連発しては不発なだけなので」
「ごめんなさい、なんだか緊張しちゃって...」
●「不発は余計よ!まあ、私もおちょくってごめんね」
雪はぽんぽんと黒羽を撫で、黒羽の手をひいた。
「えっと、おはようございます、真緒さん」
●「今日も仲良くね!」
真緒はそそくさと行ってしまった。
「ありがとう、雪」
ふわり。
○「それでは、事務室へ急ぎましょうか」
「うん!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
☆「ちょっといいか?」
昼すぎ、遥がやってきた。
○「遥様、どうかされましたか?」
☆「ああ、実はこの案件が...」
(何か大きな問題かな?)
○「分かりました」
「何か手伝えることある?」
○「そうですね...。では、こちらの計算をお願いできますか?」
「任せて!」
黒羽はせっせと計算を終わらせていく。
その姿を見て、遥が少し困ったような表情をした。
○「遥様?」
☆「あ、いや...」
「...?もしかして、真緒さんと何かあった?」
☆「うっ!」
遥は小指を机の角でぶつけた。
(普段なら、用心深いのに)
○「遥様、私たちで協力できることなら仰ってください」
☆「実は...」
遥の話によると、どうやら真緒と喧嘩したらしい。
喧嘩というよりは、真緒が落ち込んでいる理由を知りたいようだった。
○「そうですか...」
「ねえ、それってもしかすると寂しいのかもしれないよ?」
☆「寂しい?」
「うん。好きな人に会えないのは、きっと寂しいから...」
黒羽は毎日雪と過ごせる。
だが、真緒と遥はそうはいかない。
○「最近お会いになっていらっしゃらなかったのですか?」
☆「...ああ」
「真緒さんは寂しがり屋さんなんじゃないかな?」
○「黒羽の意見も一理ありますね」
☆「そうか...」
遥のスケジュールでは、時間を作るのは難しいだろう。
「あ、あの!」
それでも黒羽は諦めなかった。
「これならどうかな?」
黒羽が持っていたのは、企画の報告書。
○「成る程、視察ですか」
「うん!ダメかな?」
☆「それなら俺も行けるだろうが...」
「?」
☆「疑われるから、おまえたちも一緒にこい」
「え?」
○「え?」
☆「一日くつろげ」
黒羽と雪は、同時に驚きと歓喜が入り交じった叫びをあげた。
○「真緒さん、おはようございます」
●「おう、雪!」
○「『おう』?」
●「冗談よ、おはよう」
「...」
黒羽が呆然としている。
それに気づいた雪が、ゆっくりと黒羽の背中を押す。
「おっおおおおおおお...」
○「そんなに緊張しなくても大丈夫です。真緒さんは時々こういうギャグを連発しては不発なだけなので」
「ごめんなさい、なんだか緊張しちゃって...」
●「不発は余計よ!まあ、私もおちょくってごめんね」
雪はぽんぽんと黒羽を撫で、黒羽の手をひいた。
「えっと、おはようございます、真緒さん」
●「今日も仲良くね!」
真緒はそそくさと行ってしまった。
「ありがとう、雪」
ふわり。
○「それでは、事務室へ急ぎましょうか」
「うん!」
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☆「ちょっといいか?」
昼すぎ、遥がやってきた。
○「遥様、どうかされましたか?」
☆「ああ、実はこの案件が...」
(何か大きな問題かな?)
○「分かりました」
「何か手伝えることある?」
○「そうですね...。では、こちらの計算をお願いできますか?」
「任せて!」
黒羽はせっせと計算を終わらせていく。
その姿を見て、遥が少し困ったような表情をした。
○「遥様?」
☆「あ、いや...」
「...?もしかして、真緒さんと何かあった?」
☆「うっ!」
遥は小指を机の角でぶつけた。
(普段なら、用心深いのに)
○「遥様、私たちで協力できることなら仰ってください」
☆「実は...」
遥の話によると、どうやら真緒と喧嘩したらしい。
喧嘩というよりは、真緒が落ち込んでいる理由を知りたいようだった。
○「そうですか...」
「ねえ、それってもしかすると寂しいのかもしれないよ?」
☆「寂しい?」
「うん。好きな人に会えないのは、きっと寂しいから...」
黒羽は毎日雪と過ごせる。
だが、真緒と遥はそうはいかない。
○「最近お会いになっていらっしゃらなかったのですか?」
☆「...ああ」
「真緒さんは寂しがり屋さんなんじゃないかな?」
○「黒羽の意見も一理ありますね」
☆「そうか...」
遥のスケジュールでは、時間を作るのは難しいだろう。
「あ、あの!」
それでも黒羽は諦めなかった。
「これならどうかな?」
黒羽が持っていたのは、企画の報告書。
○「成る程、視察ですか」
「うん!ダメかな?」
☆「それなら俺も行けるだろうが...」
「?」
☆「疑われるから、おまえたちも一緒にこい」
「え?」
○「え?」
☆「一日くつろげ」
黒羽と雪は、同時に驚きと歓喜が入り交じった叫びをあげた。
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