王子と内緒の人魚姫

黒蝶

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赤城 玲音 続篇

第4話

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この日は、玲音と美音のバーを手伝っていた。
◇「玲音」
◆「んー?」
◇「有休、どうするの?」
◆「忘れてた!」
「有休って何...?」
◆「ざっくり言うと、休み」
玲音のその一言に、黒羽は首を傾げた。
美音がため息をつく。
◇「...いいから、いつ消化するか考えて」
◆「じゃあ、明日!」
◇「分かった」
(そんな簡単にできるものなのかな...)
◇「心配しなくても、今は大きな事件がないから」
黒羽が不思議そうな表情をしているのに気づいた美音が、バーの片づけをしながら言った。
「ありがとう、美音」
ふわり。
◇「どうしてお礼を言うの?」
「私を気遣ってくれているのを知っているから」
◇「...!」
美音は黒羽が一人にならないようにと、必ず誰かを休みにしていた。
黒羽はそのことに気づいたのだ。
◇「別に、お礼を言われることはしてない」
◆「照れてるな?」
◇「...馬鹿玲音」
♪「僕のお手伝い...は、要らなかったみたいだね」
このあと、深夜まで呑みあかした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌朝、玲音ははりきっていた。
◆「黒羽!」
「ん...?どこか行くの?」
◆「街!特にどこへっていうのは決めてないけど、街に行きたい!」
「うん、分かった」
玲音が黒羽の手を握る。
二人はいつものように駆け出した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(玲音といると、いつもの景色が変わって見える)
◆「ここのイチゴパフェ!美味いんだぜ!」
玲音が目をキラキラさせて言う。
黒羽は子どものようにはしゃいでいる玲音を見ると、自分も嬉しくなっていった。
「食べてみたいな...」
◆「それじゃあ、早速食べようぜ!」
「うん!」
玲音がスプーンで一口分掬い、黒羽の口へと運ぶ。
◆「...ん」
「玲音、恥ずかしいよ...。でも、美味しいね」
ふわり。
玲音はほっとしたような表情をしていた。
◆「おう!やっぱりここのパフェは一番だ」
「玲音は、苺が好きなの?」
◆「あー、まあ、そうだな。子どもっぽいかな?」
「ううん、玲音らしいと思う」
食べおわったあと、二人は再び指を絡めて歩きだす。
他愛ない会話をしながら、二人の足は自然と海へとむいていた。
◆「やっぱ、ここが一番好き?」
「うん」
◆「...そっか」
「?どうかしたの?」
◆「いや、なんでもない!そろそろ帰るか!」
「うん...」
黒羽は、いつもとは違う玲音の態度に疑問を抱いていた。
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