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白鳥雪 編
第4話
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○「もっと丁寧に運んでください」
「はい!」
○「もっと肩の力を抜いて...」
「『...どうぞ』」
○「初めてにしては上出来です」
黒羽は朝から雪に客人へのマナーを教えてもらっていた。
「あ、ありがとう...」
○「ただ、書類の整理はもう少し頑張りましょう」
「ごめんなさい...」
○「初めてなのだからこれからなれてくださればいいのです。そんなに落ちこむ必要はありません」
雪なりの励ましだった。
「雪、もっと教えて!頑張って覚えるから...」
○「あなたは、飲み込みが早い。次は立ち位置の勉強をしましょう」
「うん!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~「ちょっといいかしら?」
お昼休み、黒羽は女性社員に呼び出された。
「あの、なんでしょっ...!」
突然、蹴りがとんできた。
~「あんた、雪様にどうやってとりいったの?」
「とりいったりなんかしてません」
~~「嘘おっしゃい!あの女性嫌いの雪様があんたみたいな醜いのを側におくわけないでしょう!?」
「きゃあ!」
足を何度も蹴られる。
「やめてください...」
~「かわいこぶっちゃって!雪様に近寄るな!」
(雪、女の子嫌いだったんだ...)
意識が薄れていく。
(足、もう感覚ないや)
?「あなたたち!何やってるの!」
~「ひぃっ!お局様...」
●「さっさと仕事しなさい!」
~~「い、行くわよ!」
走り去る音が聞こえる。
●「大丈夫!?」
「すみま、せん...」
●「私は三神真緒(みかみ まお)。この会社の事務長なの。ごめんなさいね、私の部下が...」
「いえ、お気にならさないでください...」
●「やはり足が痛むの?」
「はい...」
●「蹴られたから、だけではなさそうね」
「すいません...」
●「あなたが悪いことをしたのではないのだから謝らなくてもいいのよ?」
「...助けてくれて、ありがとうございます」
●「これも何かの縁ね。携帯の番号を登録してあげる」
真緒さんの話によるとさっきの人たちは新人いじめで有名な人らしい。
先月も何人も辞めてしまったのだとか色々教えてくれた。
●「困ったときはいつでも呼びなさい」
「ありがとうございます...」
●「雪のところまで送るわ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
○「申し訳ありません」
●「何故謝るの?あなたがモテるのは罪じゃない。ただ、彼女のことをちゃんと守ってあげなさい。こんなにか弱いんだから...。私とは年季が違うんだから」
○「...はい」
それじゃあね、と言い残して彼女は去っていった。
(真緒さん、かっこいい人だったな...)
「あの、雪...!」
○「...なんでしょうか?」
「私があなたの側にいたら、迷惑なんじゃ...」
○「何故です?」
「だって、雪は女の人が苦手だって...」
少しの沈黙のあと、雪が口を開いた。
○「俺は別に、あなたが側にいるのは嫌じゃない」
「...え?」
○「...です。新入社員は迷惑をかけて当然だし、その、あなたを放っておけません」
「...ふふ」
○「なんです?」
「...さっき、『俺』って言った。また口調を崩してくれた。嬉しい...」
ふわり。
○「忘れてください!」
「嫌」
○「忘れてください...」
2人でしばらく言い合ったあと、黒羽は雪に背負われて雪とそろって早退したのだった...。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(そういえば、雪はどうして女の人が苦手なのかな?)
明日聞いてみよう、と思った。
~「あいつムカつく...」
~~「やっちゃう?」
...女性社員たちが何を考えているかも知らずに。
「はい!」
○「もっと肩の力を抜いて...」
「『...どうぞ』」
○「初めてにしては上出来です」
黒羽は朝から雪に客人へのマナーを教えてもらっていた。
「あ、ありがとう...」
○「ただ、書類の整理はもう少し頑張りましょう」
「ごめんなさい...」
○「初めてなのだからこれからなれてくださればいいのです。そんなに落ちこむ必要はありません」
雪なりの励ましだった。
「雪、もっと教えて!頑張って覚えるから...」
○「あなたは、飲み込みが早い。次は立ち位置の勉強をしましょう」
「うん!」
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~「ちょっといいかしら?」
お昼休み、黒羽は女性社員に呼び出された。
「あの、なんでしょっ...!」
突然、蹴りがとんできた。
~「あんた、雪様にどうやってとりいったの?」
「とりいったりなんかしてません」
~~「嘘おっしゃい!あの女性嫌いの雪様があんたみたいな醜いのを側におくわけないでしょう!?」
「きゃあ!」
足を何度も蹴られる。
「やめてください...」
~「かわいこぶっちゃって!雪様に近寄るな!」
(雪、女の子嫌いだったんだ...)
意識が薄れていく。
(足、もう感覚ないや)
?「あなたたち!何やってるの!」
~「ひぃっ!お局様...」
●「さっさと仕事しなさい!」
~~「い、行くわよ!」
走り去る音が聞こえる。
●「大丈夫!?」
「すみま、せん...」
●「私は三神真緒(みかみ まお)。この会社の事務長なの。ごめんなさいね、私の部下が...」
「いえ、お気にならさないでください...」
●「やはり足が痛むの?」
「はい...」
●「蹴られたから、だけではなさそうね」
「すいません...」
●「あなたが悪いことをしたのではないのだから謝らなくてもいいのよ?」
「...助けてくれて、ありがとうございます」
●「これも何かの縁ね。携帯の番号を登録してあげる」
真緒さんの話によるとさっきの人たちは新人いじめで有名な人らしい。
先月も何人も辞めてしまったのだとか色々教えてくれた。
●「困ったときはいつでも呼びなさい」
「ありがとうございます...」
●「雪のところまで送るわ」
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○「申し訳ありません」
●「何故謝るの?あなたがモテるのは罪じゃない。ただ、彼女のことをちゃんと守ってあげなさい。こんなにか弱いんだから...。私とは年季が違うんだから」
○「...はい」
それじゃあね、と言い残して彼女は去っていった。
(真緒さん、かっこいい人だったな...)
「あの、雪...!」
○「...なんでしょうか?」
「私があなたの側にいたら、迷惑なんじゃ...」
○「何故です?」
「だって、雪は女の人が苦手だって...」
少しの沈黙のあと、雪が口を開いた。
○「俺は別に、あなたが側にいるのは嫌じゃない」
「...え?」
○「...です。新入社員は迷惑をかけて当然だし、その、あなたを放っておけません」
「...ふふ」
○「なんです?」
「...さっき、『俺』って言った。また口調を崩してくれた。嬉しい...」
ふわり。
○「忘れてください!」
「嫌」
○「忘れてください...」
2人でしばらく言い合ったあと、黒羽は雪に背負われて雪とそろって早退したのだった...。
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(そういえば、雪はどうして女の人が苦手なのかな?)
明日聞いてみよう、と思った。
~「あいつムカつく...」
~~「やっちゃう?」
...女性社員たちが何を考えているかも知らずに。
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