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第18話
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喜んでもらえたことが嬉しくて、すぐに文字を書いて伝える。
「【もしご迷惑でなければ、今度もっと沢山作ってきます】」
「え、いいの?…桜雪ちゃん、来週もここにいる?」
「【多分いると思います】」
「そっか。また同じくらいの時間にここにいると思うから、お願いしてもいい?」
激しく首を縦にふると、穂さんはガッツポーズをして笑っていた。
どうしてこの人はこんな些細なことで喜んでくれるんだろう。
「そろそろ午後の授業じゃない?下まで一緒に行こうか」
荷物をまとめて穂さんの少し後ろをついていく。
中庭にさしかかったところで、聞き覚えのある笑い声がした。
「でさ、この前のあいつ、マジウケるよね!」
「分かる。けど説教されるのめんどいな…」
あの人たちは、普通に笑っている。
2学期が終わり次第退学になるのに、幸せそうに嘲笑っていた。
【あんたさえいなければ、こんなことにはならなかった!】
息が苦しい。ちゃんと歩かないといけないのに、血の気がさあっとひいていく。
「桜雪ちゃん?」
「【大丈夫です】」
手話でそう伝えたけれど、穂さんは私の肩に優しく手を置いて話し声が聞こえた方とは逆方向に進みはじめた。
辿り着いたのは保健室だ。
「失礼します。白井先生いますか?」
「あら、夏霧君…八坂さん、取り敢えず横になった方が良さそうね」
すぐにベッドを使えるようにしてくれて、ふらふらの頭を抱えたまま倒れこむ。
「八坂さん、もし飲めそうなら好きなものを飲んでね。…夏霧君、申し訳ないけど少しお願いしてもいい?
午後からカウンセリングに来る生徒がいて、どうしても行かないといけないんだ」
「分かりました」
「ありがとう。…八坂さん、次の授業の先生には伝えておくからゆっくり休んでね」
小さく頭を下げるのがせいいっぱいで、先生が出た後すぐにポケットから薬を取り出す。
普段はできるだけ飲まないようにしているけれど、今はそんなことを言っていられない。
「…飲み終わった?」
カーテンを閉めて待っていてくれた穂さんに声をかけられて、なんとか伝えようとしたけれど上手くいかない。
それが伝わったのか、カーテンを開けて入ってきてくれた。
「俺、ここにいても平気?ひとりになりたいなら外にいるけど…」
そう言われて咄嗟に手を掴んでしまう。
「…よし、それじゃあ俺はここに座ってるよ。だから今は、何も気にせずゆっくり休んで」
マスクをつけたままでは唇の動きを見てもらうこともできないから、ただ手を握って感謝の気持ちを伝える。
もうあの人たちを見ることはないと思っていたのに、本当に運がなかった。
薬の影響もあって意識がぼんやりしてくる。
……このまま眠ったら全部忘れられるのかな。
「【もしご迷惑でなければ、今度もっと沢山作ってきます】」
「え、いいの?…桜雪ちゃん、来週もここにいる?」
「【多分いると思います】」
「そっか。また同じくらいの時間にここにいると思うから、お願いしてもいい?」
激しく首を縦にふると、穂さんはガッツポーズをして笑っていた。
どうしてこの人はこんな些細なことで喜んでくれるんだろう。
「そろそろ午後の授業じゃない?下まで一緒に行こうか」
荷物をまとめて穂さんの少し後ろをついていく。
中庭にさしかかったところで、聞き覚えのある笑い声がした。
「でさ、この前のあいつ、マジウケるよね!」
「分かる。けど説教されるのめんどいな…」
あの人たちは、普通に笑っている。
2学期が終わり次第退学になるのに、幸せそうに嘲笑っていた。
【あんたさえいなければ、こんなことにはならなかった!】
息が苦しい。ちゃんと歩かないといけないのに、血の気がさあっとひいていく。
「桜雪ちゃん?」
「【大丈夫です】」
手話でそう伝えたけれど、穂さんは私の肩に優しく手を置いて話し声が聞こえた方とは逆方向に進みはじめた。
辿り着いたのは保健室だ。
「失礼します。白井先生いますか?」
「あら、夏霧君…八坂さん、取り敢えず横になった方が良さそうね」
すぐにベッドを使えるようにしてくれて、ふらふらの頭を抱えたまま倒れこむ。
「八坂さん、もし飲めそうなら好きなものを飲んでね。…夏霧君、申し訳ないけど少しお願いしてもいい?
午後からカウンセリングに来る生徒がいて、どうしても行かないといけないんだ」
「分かりました」
「ありがとう。…八坂さん、次の授業の先生には伝えておくからゆっくり休んでね」
小さく頭を下げるのがせいいっぱいで、先生が出た後すぐにポケットから薬を取り出す。
普段はできるだけ飲まないようにしているけれど、今はそんなことを言っていられない。
「…飲み終わった?」
カーテンを閉めて待っていてくれた穂さんに声をかけられて、なんとか伝えようとしたけれど上手くいかない。
それが伝わったのか、カーテンを開けて入ってきてくれた。
「俺、ここにいても平気?ひとりになりたいなら外にいるけど…」
そう言われて咄嗟に手を掴んでしまう。
「…よし、それじゃあ俺はここに座ってるよ。だから今は、何も気にせずゆっくり休んで」
マスクをつけたままでは唇の動きを見てもらうこともできないから、ただ手を握って感謝の気持ちを伝える。
もうあの人たちを見ることはないと思っていたのに、本当に運がなかった。
薬の影響もあって意識がぼんやりしてくる。
……このまま眠ったら全部忘れられるのかな。
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