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泣けないver.
悪夢
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「優翔...?」
そこは、学校とは違う場所。
家でもなさそうだし、一体どこだろう。
ただ分かるのは、優翔がそこで笑っているということだけだった。
「優翔」
何度も呼んでいると、ゆっくりとこちらを向いてくれる。
ただ、何も話してくれない。
「どうしたの?何かあった...?」
すると、彼は哀しそうに微笑んで...そのまま消えた。
「優翔、どこに行ったの?お願いだからちゃんと話をしよう?
ねえ、出てきて...いなくならないで」
それでも暗闇の中、あるのは自分の体だけだった。
「優翔...!」
体を起こすと、見覚えのある天井が視界に入る。
──おかしな夢のせいか、なんだか眠れた気がしない。
「どうしたの?汗びっしょりみたいだけど...」
「優翔...」
「ごめん、手を繋いでいようか」
そう言って左手を包みこむように握られた瞬間、堰を切ったように涙が零れだした。
「え、大丈夫...?」
「大丈夫だよ。ちょっと...嫌な夢を、見ただけだから」
手を繋いでいてくれるだけで、なんだか安心する。
それはきっと、相手がちゃんと目の前にいるからだ。
それも、子供のような理由なのに何も聞かずにただ繋いでいてくれるから...その優しさに甘えていたいと思った。
夢の話をすると、優翔はとても驚いた様子で私を見つめる。
「そっか、それは変な夢だね...僕は絶対そんなことしないのに」
「本当...?」
「うん、本当。詩音の側を離れるつもりなんてないよ」
ほっとすると、また涙が溢れてくる。
優翔はそんな私の頭を撫でてくれて、時計に目をやった。
「そろそろ時間だけど、出られそう?」
「...うん、大丈夫」
もっと手を繋いでいてほしい...気づいたときには、無意識のうちに袖を掴んでしまっていた。
「少しだけ待っててくれる?」
「うん」
優翔は荷物をまとめると、私の指に指を絡めてくれた。
「...!」
「それじゃあ、行こうか」
恥ずかしそうに笑う彼に、ただついていくことしかできない。
ふたりきりの校舎を後にして、車に乗りこむ。
本当は抱きしめてほしいし、キスもしたい。
けれどもし、そんなことをして関係が学校にバレてしまったら...きっとちゃんと話を聞いてもらえずに終わってしまうだろう。
「君の家に行く前に、ちょっとだけ寄り道してもいい?」
「え、あ、勿論」
「それじゃあ、どこに行こうかな...」
彼は車を走らせる。
そこは、いつもとは違う道で...少しだけ不安になった。
「ねえ、どこに向かってるの?」
そのとき、優翔は笑顔でこう答えたのだ。
「目的地は特に決めてない。...ただ、僕たちのことを誰も知らないであろう場所に向かってる」
そこは、学校とは違う場所。
家でもなさそうだし、一体どこだろう。
ただ分かるのは、優翔がそこで笑っているということだけだった。
「優翔」
何度も呼んでいると、ゆっくりとこちらを向いてくれる。
ただ、何も話してくれない。
「どうしたの?何かあった...?」
すると、彼は哀しそうに微笑んで...そのまま消えた。
「優翔、どこに行ったの?お願いだからちゃんと話をしよう?
ねえ、出てきて...いなくならないで」
それでも暗闇の中、あるのは自分の体だけだった。
「優翔...!」
体を起こすと、見覚えのある天井が視界に入る。
──おかしな夢のせいか、なんだか眠れた気がしない。
「どうしたの?汗びっしょりみたいだけど...」
「優翔...」
「ごめん、手を繋いでいようか」
そう言って左手を包みこむように握られた瞬間、堰を切ったように涙が零れだした。
「え、大丈夫...?」
「大丈夫だよ。ちょっと...嫌な夢を、見ただけだから」
手を繋いでいてくれるだけで、なんだか安心する。
それはきっと、相手がちゃんと目の前にいるからだ。
それも、子供のような理由なのに何も聞かずにただ繋いでいてくれるから...その優しさに甘えていたいと思った。
夢の話をすると、優翔はとても驚いた様子で私を見つめる。
「そっか、それは変な夢だね...僕は絶対そんなことしないのに」
「本当...?」
「うん、本当。詩音の側を離れるつもりなんてないよ」
ほっとすると、また涙が溢れてくる。
優翔はそんな私の頭を撫でてくれて、時計に目をやった。
「そろそろ時間だけど、出られそう?」
「...うん、大丈夫」
もっと手を繋いでいてほしい...気づいたときには、無意識のうちに袖を掴んでしまっていた。
「少しだけ待っててくれる?」
「うん」
優翔は荷物をまとめると、私の指に指を絡めてくれた。
「...!」
「それじゃあ、行こうか」
恥ずかしそうに笑う彼に、ただついていくことしかできない。
ふたりきりの校舎を後にして、車に乗りこむ。
本当は抱きしめてほしいし、キスもしたい。
けれどもし、そんなことをして関係が学校にバレてしまったら...きっとちゃんと話を聞いてもらえずに終わってしまうだろう。
「君の家に行く前に、ちょっとだけ寄り道してもいい?」
「え、あ、勿論」
「それじゃあ、どこに行こうかな...」
彼は車を走らせる。
そこは、いつもとは違う道で...少しだけ不安になった。
「ねえ、どこに向かってるの?」
そのとき、優翔は笑顔でこう答えたのだ。
「目的地は特に決めてない。...ただ、僕たちのことを誰も知らないであろう場所に向かってる」
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