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イベントもの
真夏の大輪・弐
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「月見ちゃん、もしよかったら一緒に花火やらない?」
「花火…?」
聞いたことはあっても実際どんなものなのか分からなくて、少し戸惑ってしまう。
「知り合いからもらったのが結構余ってて…。来年まで置いておけないから、早くやっちゃわないとまずいんだ」
「そうなんですね…」
「ここなら大丈夫そうだし、一緒にやろう!」
なんだかわくわくした様子の夏彦の言葉に頷き、近くに座ってじっと見つめる。
本当は手伝いたかったけど、下手に手出しして迷惑になりたくなかった。
「おい、そこで何して…ああ、お嬢ちゃんと夏彦か」
「アッキー!?珍しいね、店に用事?」
「…いや、近くまできたから寄っただけだ」
「アッキーも一緒にやろうよ」
それはあまりにも突然すぎる話だったけれど、楽しいことはみんなで分けあえた方がいい。
「お嬢ちゃんは初めてか?」
「え、あ、はい…」
「こうやって蝋燭から火を分けると…よし、できた」
ぴかぴか光るそれはとても綺麗で、どんな仕組みになっているのか見てみたいなんて思ってしまった。
「月見ちゃんにはこういうのが似合うと思うな…」
可愛らしい星形の火花を散らすそれも綺麗で、つい見とれてしまっていた。
「…もし余りそうなら、少し分けてもらってもいいか?」
「あ、もしかしてこれから夜勤?」
「ああ。だがまあ、たまの息抜きは必要だろ?」
夏彦が束になった花火をまとめたものを受け取って、すぐ鞄に仕舞っていた。
周りの人をよく見ているんだと考えていると、秋久さんからキャンディーを手渡される。
「またな、お嬢ちゃん」
「えっと…お、お仕事頑張ってください」
「ん、ありがとな」
物凄い速さで遠くなっていく後ろ姿を見つめながら、キャンディーを握りしめる。
「じゃあ、次が最後の花火だよ!」
その声に引き戻されるように夏彦を見ると、ぷっくりと膨らんだ火の玉が風でゆらゆら揺れていた。
「線香花火って結構楽しいから、最後にやると夏が終わる感じがするんだ」
「そう、なんですね…」
「……楽しかった?」
珍しく不安げな声に頷くと、ぱっと花が咲いたような笑顔で接してくれた。
「よかった、楽しんでもらえてなかったら意味ないから…。
来年もこうして花火ができるといいよね」
先のことなんて考えたくなかった。
考えても仕方がないと思っていたはずなのに、どうして今こんなにも楽しみだと思っているのだろう。
「…はい」
来年までこの生活が続いてほしい、そう願いながら最後の花火に明かりを灯す。
それはまるで未来まで照らすように、長い間花を咲かせ続けた。
「花火…?」
聞いたことはあっても実際どんなものなのか分からなくて、少し戸惑ってしまう。
「知り合いからもらったのが結構余ってて…。来年まで置いておけないから、早くやっちゃわないとまずいんだ」
「そうなんですね…」
「ここなら大丈夫そうだし、一緒にやろう!」
なんだかわくわくした様子の夏彦の言葉に頷き、近くに座ってじっと見つめる。
本当は手伝いたかったけど、下手に手出しして迷惑になりたくなかった。
「おい、そこで何して…ああ、お嬢ちゃんと夏彦か」
「アッキー!?珍しいね、店に用事?」
「…いや、近くまできたから寄っただけだ」
「アッキーも一緒にやろうよ」
それはあまりにも突然すぎる話だったけれど、楽しいことはみんなで分けあえた方がいい。
「お嬢ちゃんは初めてか?」
「え、あ、はい…」
「こうやって蝋燭から火を分けると…よし、できた」
ぴかぴか光るそれはとても綺麗で、どんな仕組みになっているのか見てみたいなんて思ってしまった。
「月見ちゃんにはこういうのが似合うと思うな…」
可愛らしい星形の火花を散らすそれも綺麗で、つい見とれてしまっていた。
「…もし余りそうなら、少し分けてもらってもいいか?」
「あ、もしかしてこれから夜勤?」
「ああ。だがまあ、たまの息抜きは必要だろ?」
夏彦が束になった花火をまとめたものを受け取って、すぐ鞄に仕舞っていた。
周りの人をよく見ているんだと考えていると、秋久さんからキャンディーを手渡される。
「またな、お嬢ちゃん」
「えっと…お、お仕事頑張ってください」
「ん、ありがとな」
物凄い速さで遠くなっていく後ろ姿を見つめながら、キャンディーを握りしめる。
「じゃあ、次が最後の花火だよ!」
その声に引き戻されるように夏彦を見ると、ぷっくりと膨らんだ火の玉が風でゆらゆら揺れていた。
「線香花火って結構楽しいから、最後にやると夏が終わる感じがするんだ」
「そう、なんですね…」
「……楽しかった?」
珍しく不安げな声に頷くと、ぱっと花が咲いたような笑顔で接してくれた。
「よかった、楽しんでもらえてなかったら意味ないから…。
来年もこうして花火ができるといいよね」
先のことなんて考えたくなかった。
考えても仕方がないと思っていたはずなのに、どうして今こんなにも楽しみだと思っているのだろう。
「…はい」
来年までこの生活が続いてほしい、そう願いながら最後の花火に明かりを灯す。
それはまるで未来まで照らすように、長い間花を咲かせ続けた。
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