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冬真ルート
第7話
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毎朝7時前になると、扉がノックされる。
「入るよ」
「お、おはようございます」
「…ちょっと傷の具合を診せてもらう」
「お、お願いします」
あれからどれくらい日が過ぎたんだろう。
その感覚もないまま、私の1日はほとんどベッドの上で終わっていた。
掃除をしようとすると傷口が開くからと止められてしまって、今は時々料理を作らせてもらうくらいだ。
「明日は朝早いから、多分君が起きる頃にはここを出てると思う。誰か来ても開けなくていいから」
「分かりました」
だいぶ動けるようにはなったけれど、私にできることは少ない。
余計なことをして冬真さんの負担になるくらいなら、料理だけはしっかりこなしていこうと決めた。
「あの…どうかしたんですか?」
さっきからこちらを見つめている冬真さんに話しかけると、勢いよく手に何かが押し付けられる。
それは柔らかくて、とても温かいものだった。
「……これでもつけておいたら?」
「え…?」
手渡されたのは、可愛らしい手袋だった。
思っていたより指の怪我が深刻らしく、1日に何回も包帯を換えてもらっている。
それを隠す為、ということだろうか。
「何もないよりマシだと思う」
「あ、ありがとうございます」
「リビングにいるから」
「あ……」
朝早く出るということは、お昼ご飯があった方がいいんじゃないだろうか…そう思ったけれど、訊く前に部屋を出ていってしまった。
窓からスノウが入ってくることはあっても、他にお客さんなんてこない。
「…読み終わってしまいました」
今日もスノウが側にいてくれて、冬真さんに貸してもらった本を読んで過ごす。
あまり話しかけても迷惑になりそうで、自分から話しかけにいく勇気はない。
「──から、ここに来たってことでいい?」
扉の外から話し声が聞こえて、ますます出ていいのか分からなくなってしまう。
どうしようか扉の前で立ち止まっていると、向こうからがちゃりと開けられる音がした。
「なんで君はぼんやり立ってるの?」
「えっと…ごめんなさい。本を読み終わったので、お返ししようと思ったんです。
誰か他の方がいらっしゃっているんですか?」
「君には関係ない」
ぴしゃりと言われた瞬間、私の体は凍りついたように動かなくなる。
そうだ。私は置いてもらっている身のくせに何を言っているんだろう。
知られたくないことがあるのは当たり前なのに、どうしても体が動かせなかった。
「……ごめんなさい」
そう言葉にするのがやっとで、それからどんな話をしたのか全く思い出せない。
気づいたときには部屋で独り震えていた。
怒らせたいわけじゃなかったのに、どうしてこんなことになってしまったんだろう。
「入るよ」
「お、おはようございます」
「…ちょっと傷の具合を診せてもらう」
「お、お願いします」
あれからどれくらい日が過ぎたんだろう。
その感覚もないまま、私の1日はほとんどベッドの上で終わっていた。
掃除をしようとすると傷口が開くからと止められてしまって、今は時々料理を作らせてもらうくらいだ。
「明日は朝早いから、多分君が起きる頃にはここを出てると思う。誰か来ても開けなくていいから」
「分かりました」
だいぶ動けるようにはなったけれど、私にできることは少ない。
余計なことをして冬真さんの負担になるくらいなら、料理だけはしっかりこなしていこうと決めた。
「あの…どうかしたんですか?」
さっきからこちらを見つめている冬真さんに話しかけると、勢いよく手に何かが押し付けられる。
それは柔らかくて、とても温かいものだった。
「……これでもつけておいたら?」
「え…?」
手渡されたのは、可愛らしい手袋だった。
思っていたより指の怪我が深刻らしく、1日に何回も包帯を換えてもらっている。
それを隠す為、ということだろうか。
「何もないよりマシだと思う」
「あ、ありがとうございます」
「リビングにいるから」
「あ……」
朝早く出るということは、お昼ご飯があった方がいいんじゃないだろうか…そう思ったけれど、訊く前に部屋を出ていってしまった。
窓からスノウが入ってくることはあっても、他にお客さんなんてこない。
「…読み終わってしまいました」
今日もスノウが側にいてくれて、冬真さんに貸してもらった本を読んで過ごす。
あまり話しかけても迷惑になりそうで、自分から話しかけにいく勇気はない。
「──から、ここに来たってことでいい?」
扉の外から話し声が聞こえて、ますます出ていいのか分からなくなってしまう。
どうしようか扉の前で立ち止まっていると、向こうからがちゃりと開けられる音がした。
「なんで君はぼんやり立ってるの?」
「えっと…ごめんなさい。本を読み終わったので、お返ししようと思ったんです。
誰か他の方がいらっしゃっているんですか?」
「君には関係ない」
ぴしゃりと言われた瞬間、私の体は凍りついたように動かなくなる。
そうだ。私は置いてもらっている身のくせに何を言っているんだろう。
知られたくないことがあるのは当たり前なのに、どうしても体が動かせなかった。
「……ごめんなさい」
そう言葉にするのがやっとで、それからどんな話をしたのか全く思い出せない。
気づいたときには部屋で独り震えていた。
怒らせたいわけじゃなかったのに、どうしてこんなことになってしまったんだろう。
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