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冬真ルート
第8話
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「冬真さんなら、他のお部屋にいると思うので…」
窓から入ってきたスノウにそう話しかけてながら、部屋のドアを少しだけ開ける。
隙間から通っていくスノウを確認してからもう1度閉め直した。
しばらくして扉を開け閉めする音がして、出掛けていったのだと理解する。
…ただ、それならどうしてリビングの方から音がするんだろう。
できるだけ部屋を出ないようにしているけれど、どうしても気になる。
できるだけ音をたてないように部屋から出てみると、誰かがキッチンで料理をしていた。
「そこで料理したら危ないって、さっきのお兄さんが言ってたよ」
「だって、お兄ちゃんにもお兄さんにも私が作った料理を食べてほしいんだもん」
小さな兄妹みたいに見えるけれど、ふたりはここに住んでいるのだろうか。
声をかけていいか迷っていると、足元に何かが転がってきた。
「え、お姉さん誰!?」
「こんにちは。私は、ここの病院でお世話になっている者です。
邪魔をするつもりはなかったんですが、どうしても気になって様子を覗いに来てしまいました…。ごめんなさい、あなた方を傷つけるつもりはありません」
なんだか途中から自分でも何を言いたいのか分からなくなってしまって、ちぐはぐな表現になっていった。
伝わらなかったらどうしよう…不安になりつつ顔をあげると、ふたりはきらきらした目でこちらを見ている。
「お姉さん、すごく綺麗…!」
「リセッターのお兄さんの彼女かと思ったけど、お姉さんも何かに追われているの?」
【リセッター】…自分が知らない単語に困惑したものの、その言葉が冬真さんのことをさしているのは間違いなさそうだ。
「追われているかもしれませんし、そうではないのかもしれません。ただ、お世話になっています」
「そうなんだ…」
「あの、私にもお手伝いできることはありませんか?」
「駄目。だってお兄さんが出ていく前にここに住んでいる人は怪我をしているからって言ってたもん」
「そう、ですか…」
やっぱり迷惑をかけているだけじゃないかと思うと、どうしても気分が落ちこんでしまう。
すると、お兄さんの方がこちらに駆け寄ってきた。
「…お姉さん、オムライスって作れる?」
「はい。料理と裁縫ならなんとかできます」
「それじゃあ、妹を手伝ってほしいんだ。火を使っちゃいけないって言われたのに、フライパンを使おうとするから…」
「私、ちゃんとできるもん!」
「あの、私でよければお手伝いさせてもらえませんか?ちゃんとやるので…」
妹さんの方を真っ直ぐ見つめると、仕方ないというようにその場から少し離れてくれた。
「だけどお姉さん、痛くないの?」
「はい。大丈夫です」
慣れているので、という言葉を呑みこんでふたりに訊いてみた。
「他に食べたいものはありませんか?」
「お魚…」
「え?」
「な、なんでもない!作れなくなったのは残念だけど、お姉さんのオムライス、楽しみにしてるね」
「分かりました」
冷蔵庫の中のものなら好きに使っていいと言われている。
それに、魚なら早く調理しないと食べられなくなってしまうかもしれない。
…怒られたとしても私だけですむはずだ。
「少しだけ待っていてくださいね」
窓から入ってきたスノウにそう話しかけてながら、部屋のドアを少しだけ開ける。
隙間から通っていくスノウを確認してからもう1度閉め直した。
しばらくして扉を開け閉めする音がして、出掛けていったのだと理解する。
…ただ、それならどうしてリビングの方から音がするんだろう。
できるだけ部屋を出ないようにしているけれど、どうしても気になる。
できるだけ音をたてないように部屋から出てみると、誰かがキッチンで料理をしていた。
「そこで料理したら危ないって、さっきのお兄さんが言ってたよ」
「だって、お兄ちゃんにもお兄さんにも私が作った料理を食べてほしいんだもん」
小さな兄妹みたいに見えるけれど、ふたりはここに住んでいるのだろうか。
声をかけていいか迷っていると、足元に何かが転がってきた。
「え、お姉さん誰!?」
「こんにちは。私は、ここの病院でお世話になっている者です。
邪魔をするつもりはなかったんですが、どうしても気になって様子を覗いに来てしまいました…。ごめんなさい、あなた方を傷つけるつもりはありません」
なんだか途中から自分でも何を言いたいのか分からなくなってしまって、ちぐはぐな表現になっていった。
伝わらなかったらどうしよう…不安になりつつ顔をあげると、ふたりはきらきらした目でこちらを見ている。
「お姉さん、すごく綺麗…!」
「リセッターのお兄さんの彼女かと思ったけど、お姉さんも何かに追われているの?」
【リセッター】…自分が知らない単語に困惑したものの、その言葉が冬真さんのことをさしているのは間違いなさそうだ。
「追われているかもしれませんし、そうではないのかもしれません。ただ、お世話になっています」
「そうなんだ…」
「あの、私にもお手伝いできることはありませんか?」
「駄目。だってお兄さんが出ていく前にここに住んでいる人は怪我をしているからって言ってたもん」
「そう、ですか…」
やっぱり迷惑をかけているだけじゃないかと思うと、どうしても気分が落ちこんでしまう。
すると、お兄さんの方がこちらに駆け寄ってきた。
「…お姉さん、オムライスって作れる?」
「はい。料理と裁縫ならなんとかできます」
「それじゃあ、妹を手伝ってほしいんだ。火を使っちゃいけないって言われたのに、フライパンを使おうとするから…」
「私、ちゃんとできるもん!」
「あの、私でよければお手伝いさせてもらえませんか?ちゃんとやるので…」
妹さんの方を真っ直ぐ見つめると、仕方ないというようにその場から少し離れてくれた。
「だけどお姉さん、痛くないの?」
「はい。大丈夫です」
慣れているので、という言葉を呑みこんでふたりに訊いてみた。
「他に食べたいものはありませんか?」
「お魚…」
「え?」
「な、なんでもない!作れなくなったのは残念だけど、お姉さんのオムライス、楽しみにしてるね」
「分かりました」
冷蔵庫の中のものなら好きに使っていいと言われている。
それに、魚なら早く調理しないと食べられなくなってしまうかもしれない。
…怒られたとしても私だけですむはずだ。
「少しだけ待っていてくださいね」
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