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冬真ルート
第52話
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「あれ…?」
目を開けると、そこにはスノウだけがいた。
たしか突然具合が悪くなって、冬真に知らせて、それで……
「冬真は帰ってきましたか?」
スノウに訊いてみると首を傾げたまま動かない。
この反応をするということは、多分帰ってきていないんだ。
廊下に出ようとしたけれど、何かを話している声が聞こえた。
「どこに行ったんだろうな」
「俺たちじゃ見当もつかないよ」
「僕たちはこのまま作戦を立てましょう。きっと帰ってきますから」
3人がいるところを堂々と突っ切って外に出る自信はない。
それならばと窓に近づく。
裸足で歩くのは慣れているから構わない。
「冬真…?」
教会の入り口に近づいた瞬間、大きな音が鳴り響く。
それと同時に煙があがって、何人か倒れているのが見えた。
「…おまえ、早死したいの?」
真っ暗な感情がこもったその声は冬香さんのものだった。
すぐ前にはかたかたと震える男性がいて、その手には銃が握られている。
「──消してやる」
本当は怖い。近づいたらどうなるんだろうと思うと足が震える。
それでも、何もしないで立っていて誰かが傷つくのを見たくなかった。
「──お願い、蕀さん」
隠れた場所からならきっと見えない。
冬香さんが誰かを抱えているのは分かるけれど、相手の顔までは判別できなかった。
「う、動けな…」
怯えているその人に向かって、冬香さんは手刀をおろした。
「これで全員かな。…蕀姫、隠れてないで出ておいで」
その声はいつもどおりに聞こえたけれど、まだ怒っていそうで不安になる。
ただ、ここにずっといるわけにもいかない。
「ごめんなさい。あの…」
そこまでで言葉が途切れたのは、冬香さんの腕の中で冬真がぐったりしていたからだ。
「冬真…!」
「焦らなくても大丈夫だよ。今は熱があるけど、敵に銃で撃たれたせいだから」
冬香さんの言葉に、私はその場で凍りつく。
「撃た、れた?」
「ごめん。僕の動きが遅くて避けきれなかったんだ。幸い弾は貫通してたから、ここにあるもので本当に最低限の処置は終わったんだけど…お姫様、大丈夫?」
頭が真っ白になった。
このままだと冬真が危ないかもしれない、もし起きなかったらどうしよう…嫌なことばかりに目が向く。
「適切な処置なら守護神ができるはずだ。近くまでは連れて行くから、その後のことをお願いしてもいいかな?」
頷きかけたそのとき、冬真が勢いよく起きあがる。
「なんで僕より重病人がかっこつけてるの?」
「冬真…」
「不安にさせてごめん。だけどもう平気だから」
その表情は全然大丈夫そうじゃない。
今にも走り出しそうな様子の冬真を、どうやって止めたらいいのか分からなかった。
「冬真」
「…なに?」
「そこに座って」
「嫌だと言ったら?」
「力づくで座らせる」
冬香さんの真剣な声に、冬真は渋々といった感じで長椅子に腰掛けた。
「何も言わずに借りたら悪いと思ってたけど、勝手に使わせてもらうね」
冬真の救急箱を丁寧に開けた冬香さんは、手早く使うものだけを取り出した。
目を開けると、そこにはスノウだけがいた。
たしか突然具合が悪くなって、冬真に知らせて、それで……
「冬真は帰ってきましたか?」
スノウに訊いてみると首を傾げたまま動かない。
この反応をするということは、多分帰ってきていないんだ。
廊下に出ようとしたけれど、何かを話している声が聞こえた。
「どこに行ったんだろうな」
「俺たちじゃ見当もつかないよ」
「僕たちはこのまま作戦を立てましょう。きっと帰ってきますから」
3人がいるところを堂々と突っ切って外に出る自信はない。
それならばと窓に近づく。
裸足で歩くのは慣れているから構わない。
「冬真…?」
教会の入り口に近づいた瞬間、大きな音が鳴り響く。
それと同時に煙があがって、何人か倒れているのが見えた。
「…おまえ、早死したいの?」
真っ暗な感情がこもったその声は冬香さんのものだった。
すぐ前にはかたかたと震える男性がいて、その手には銃が握られている。
「──消してやる」
本当は怖い。近づいたらどうなるんだろうと思うと足が震える。
それでも、何もしないで立っていて誰かが傷つくのを見たくなかった。
「──お願い、蕀さん」
隠れた場所からならきっと見えない。
冬香さんが誰かを抱えているのは分かるけれど、相手の顔までは判別できなかった。
「う、動けな…」
怯えているその人に向かって、冬香さんは手刀をおろした。
「これで全員かな。…蕀姫、隠れてないで出ておいで」
その声はいつもどおりに聞こえたけれど、まだ怒っていそうで不安になる。
ただ、ここにずっといるわけにもいかない。
「ごめんなさい。あの…」
そこまでで言葉が途切れたのは、冬香さんの腕の中で冬真がぐったりしていたからだ。
「冬真…!」
「焦らなくても大丈夫だよ。今は熱があるけど、敵に銃で撃たれたせいだから」
冬香さんの言葉に、私はその場で凍りつく。
「撃た、れた?」
「ごめん。僕の動きが遅くて避けきれなかったんだ。幸い弾は貫通してたから、ここにあるもので本当に最低限の処置は終わったんだけど…お姫様、大丈夫?」
頭が真っ白になった。
このままだと冬真が危ないかもしれない、もし起きなかったらどうしよう…嫌なことばかりに目が向く。
「適切な処置なら守護神ができるはずだ。近くまでは連れて行くから、その後のことをお願いしてもいいかな?」
頷きかけたそのとき、冬真が勢いよく起きあがる。
「なんで僕より重病人がかっこつけてるの?」
「冬真…」
「不安にさせてごめん。だけどもう平気だから」
その表情は全然大丈夫そうじゃない。
今にも走り出しそうな様子の冬真を、どうやって止めたらいいのか分からなかった。
「冬真」
「…なに?」
「そこに座って」
「嫌だと言ったら?」
「力づくで座らせる」
冬香さんの真剣な声に、冬真は渋々といった感じで長椅子に腰掛けた。
「何も言わずに借りたら悪いと思ってたけど、勝手に使わせてもらうね」
冬真の救急箱を丁寧に開けた冬香さんは、手早く使うものだけを取り出した。
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