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1人向け・イベント系
赤い恋・共通話(クリスマス・童話モチーフ)
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「こんにちは。え、また僕にご飯を持ってきてくれたの?...ありがとう。
君はいつも優しいね。
お母さんに叱られたりしない?
そっか、こっそり来てくれているんだね。
君には本当に感謝しかないよ...赤ずきん。
今日もおばあさんの家へ行くの?
最近物騒な事件が多いから気をつけてね。
それじゃあ、いつものお礼にいいものをあげる。
...この赤い花、僕が育てたんだ。
森から出ないようにしているから、ここでしか君に会えないのは残念だけど...。
ううん、なんでもない。
それが多分お守りになってくれるはずだから、大切にしてくれると嬉しいな。
それじゃあ、いってらっしゃい。
ん?ああ...彼ならまだ家で寝てるんじゃないかな?
行ってあげて。きっと君が来るのを待っているはずだから。」
『誰だ?...なんだ、またおまえか。銃なんて突きつけて悪かった。
寝起きで頭が働いてなかったから、てっきり犯罪者かと思った。
おまえはからかいがいがあって本当に可愛いな...今すぐ食べたくなるくらい。
あいつとも会ったのか?
...なんでそうなる。疑ってなんかいない、あいつは俺の大事な友だちだからな。
人間を困らせたりなんかしてないのに、人目を忍んで暮らさないといけないなんて...。
べ、別に優しくなんかないし!
俺はただ友だちと普通に話ができるようになりたいだけだ。
その格好、今日もばあさんのところに行くんだろ?
...これ、やるよ。俺の銃弾。
そんなに驚くな、この赤は染料だから...。
血なわけないだろ、まったく。
暗くなると危ないから、早めに帰れよ。』
「ねえ、いる?」
『...どうした?』
「森が騒がしい。それに、あの子を見ていないんだ。
まだ帰っていないならそれでいいんだけど、なんだか嫌な予感がする。」
『奇遇だな、俺もだ。...丁度銃の手入れが終わった。
一緒に行ってみないか?』
「え、いいの?でも僕、化け物だし...」
『あいつはそうは思ってない。...勿論、俺だってそんなこと考えたこともない。
それじゃあ不十分か?』
「ううん、そんなことないよ!...ありがとう。やっぱり君も優しいね。」
『だからそんなことない...。あ、当たり前のことしか言ってないんだからな。』
「それじゃあ一緒に行こう。君がいてくれると心強いよ」
『...実はあのばあさん、妙な噂があったんだ。』
「噂って?」
『違法薬物の生成。もし本当なら、あいつが見た可能性もある。』
「それじゃあ尚更急がないと!」
『そうだな。...こっちが近道だ。』
「あの子が泣いてる...。」
『ここで聞こえるって、やっぱり耳いいんだな。』
「そんなことないと思うよ。...あ、おばあさんがあの子に何か飲ませようとしてる!」
『...急ぐぞ、今ならまだ間に合う。』
「うん!」
『すみません、捜査官です。
突然で申し訳ないのですが、緊急事態につき中に入らせていただきます。』
「僕は助手です。失礼します...。」
『おい、なに口をぱくぱくさせて...後ろ!』
「赤ずきん、危ない!」
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「」は狼、『』は狩人です。
赤ずきんの登場人物たちでなんとなく綴ってみたくなりました。
狼と狩人が友人なわけはないのですが、友人として綴ってみたかったのです。
君はいつも優しいね。
お母さんに叱られたりしない?
そっか、こっそり来てくれているんだね。
君には本当に感謝しかないよ...赤ずきん。
今日もおばあさんの家へ行くの?
最近物騒な事件が多いから気をつけてね。
それじゃあ、いつものお礼にいいものをあげる。
...この赤い花、僕が育てたんだ。
森から出ないようにしているから、ここでしか君に会えないのは残念だけど...。
ううん、なんでもない。
それが多分お守りになってくれるはずだから、大切にしてくれると嬉しいな。
それじゃあ、いってらっしゃい。
ん?ああ...彼ならまだ家で寝てるんじゃないかな?
行ってあげて。きっと君が来るのを待っているはずだから。」
『誰だ?...なんだ、またおまえか。銃なんて突きつけて悪かった。
寝起きで頭が働いてなかったから、てっきり犯罪者かと思った。
おまえはからかいがいがあって本当に可愛いな...今すぐ食べたくなるくらい。
あいつとも会ったのか?
...なんでそうなる。疑ってなんかいない、あいつは俺の大事な友だちだからな。
人間を困らせたりなんかしてないのに、人目を忍んで暮らさないといけないなんて...。
べ、別に優しくなんかないし!
俺はただ友だちと普通に話ができるようになりたいだけだ。
その格好、今日もばあさんのところに行くんだろ?
...これ、やるよ。俺の銃弾。
そんなに驚くな、この赤は染料だから...。
血なわけないだろ、まったく。
暗くなると危ないから、早めに帰れよ。』
「ねえ、いる?」
『...どうした?』
「森が騒がしい。それに、あの子を見ていないんだ。
まだ帰っていないならそれでいいんだけど、なんだか嫌な予感がする。」
『奇遇だな、俺もだ。...丁度銃の手入れが終わった。
一緒に行ってみないか?』
「え、いいの?でも僕、化け物だし...」
『あいつはそうは思ってない。...勿論、俺だってそんなこと考えたこともない。
それじゃあ不十分か?』
「ううん、そんなことないよ!...ありがとう。やっぱり君も優しいね。」
『だからそんなことない...。あ、当たり前のことしか言ってないんだからな。』
「それじゃあ一緒に行こう。君がいてくれると心強いよ」
『...実はあのばあさん、妙な噂があったんだ。』
「噂って?」
『違法薬物の生成。もし本当なら、あいつが見た可能性もある。』
「それじゃあ尚更急がないと!」
『そうだな。...こっちが近道だ。』
「あの子が泣いてる...。」
『ここで聞こえるって、やっぱり耳いいんだな。』
「そんなことないと思うよ。...あ、おばあさんがあの子に何か飲ませようとしてる!」
『...急ぐぞ、今ならまだ間に合う。』
「うん!」
『すみません、捜査官です。
突然で申し訳ないのですが、緊急事態につき中に入らせていただきます。』
「僕は助手です。失礼します...。」
『おい、なに口をぱくぱくさせて...後ろ!』
「赤ずきん、危ない!」
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「」は狼、『』は狩人です。
赤ずきんの登場人物たちでなんとなく綴ってみたくなりました。
狼と狩人が友人なわけはないのですが、友人として綴ってみたかったのです。
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