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物語の欠片
クラシオン・プロローグ
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最近、巷を騒がせている噂がある。
「ねえ、知ってる?辿り着けたら幸せになれるカフェがあるんだって!」
「え、そんなの本当にあるの?」
「いいなあ、あたしも行きたい!」
そんな人々の会話を聞き、溜め息を吐く男が1人。
「...君たちみたいな子じゃ、俺の店には辿り着けないよ」
これでもかというほど森の奥深くにあるその店の主は、独り歩きしている噂に苦笑する。
まず、入店条件が厳しい。
入店条件は『深く傷ついていること』。
お代は...時々によって違う。
それを支払える存在でなければ辿り着くことさえできない。
それに、入店したからといって必ず幸せになれるなんてことはまずないだろう。
「...誰だよ、勝手に噂を流したのは」
1人ぼやいていると、窓が2回たたかれる。
「マスター、いつものものを貰いにきました」
「悪い。買い出しに行ってきたばかりだから、少し待ってくれないか?」
そのお客の背中からは透明な羽が生えていて、少し疲れているようにも見える。
「お待たせしました。帰り道、気をつけて」
「ありがとうマスター」
少女は微笑み、そのまま品物を持ってどこかへ行ってしまう。
「...お客様のお望みなら、叶えるのが俺の仕事なので」
そんな言葉を呟いたとき、ドアベルがからんと音をたてた。
「ようこそ、カフェ『クラシオン』へ」
──今日もこうして、男の日常が始まる。
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クラシオン、連載してみようか悩み中です...。
「ねえ、知ってる?辿り着けたら幸せになれるカフェがあるんだって!」
「え、そんなの本当にあるの?」
「いいなあ、あたしも行きたい!」
そんな人々の会話を聞き、溜め息を吐く男が1人。
「...君たちみたいな子じゃ、俺の店には辿り着けないよ」
これでもかというほど森の奥深くにあるその店の主は、独り歩きしている噂に苦笑する。
まず、入店条件が厳しい。
入店条件は『深く傷ついていること』。
お代は...時々によって違う。
それを支払える存在でなければ辿り着くことさえできない。
それに、入店したからといって必ず幸せになれるなんてことはまずないだろう。
「...誰だよ、勝手に噂を流したのは」
1人ぼやいていると、窓が2回たたかれる。
「マスター、いつものものを貰いにきました」
「悪い。買い出しに行ってきたばかりだから、少し待ってくれないか?」
そのお客の背中からは透明な羽が生えていて、少し疲れているようにも見える。
「お待たせしました。帰り道、気をつけて」
「ありがとうマスター」
少女は微笑み、そのまま品物を持ってどこかへ行ってしまう。
「...お客様のお望みなら、叶えるのが俺の仕事なので」
そんな言葉を呟いたとき、ドアベルがからんと音をたてた。
「ようこそ、カフェ『クラシオン』へ」
──今日もこうして、男の日常が始まる。
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