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第21章『解けた糸』
閑話『解放の瞬間』
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目を覚ました星影氷空は、いつもより苦しそうに見える。
「…さっきのお客様のこと、気になる?」
「うん。これから大丈夫そうなのか、できれば知りたい」
かなり肩入れしているように見えたが、それは自らの境遇故ということだろうか。
「ついてきて」
「あ、うん」
流石にまだ病院から出られないだろうと思い、入院先として書かれていた場所へ向かう。
「賢人、すまなかった!」
「…も、いいよ。専門学校出たら、頼らないから。姉さんのこと、真剣に考えなかったくせ、に」
彼としては、今更謝られたところで何も変わらない。
「麻里奈、おばさん…ありがとう」
「今度無茶したら殴ってでも止めてあげる」
「…ごめん」
呆然とした父親は病室を出て、ベンチに腰掛けうなだれた。
そこに突進したのが少年の母親だ。
「賢人にはもう会えるの?」
「おまえに会う資格なんてない。私以上にな」
「なんですって!?」
「…あの子の学費は私が出すし、このままひとり暮らしさせようと思う。
おまえとは離婚する。俺が親としてできるのはそれだけだからな」
「もういい!あんたに聞いたのが間違いだったわ!」
病室に向かって走っていこうとする母親に誰かがぶつかる。
わざとなのか、偶然なのか。
星影氷空の顔色はあまりよくなかった。
「なんでそんなところに突っ立ってんのよ!ていうか、あんた誰なの?」
「…誰でもいいじゃないですか。それより、ぶつかったのに謝罪ひとつないんですね。
…自分の子どもを玩具みたいにしていたんだから、当然かも知れませんが」
彼女の声は今まで聞いたなかで1番温度がなかった。
絶対零度の状態の彼女の肩に手を置く。
「申し訳ありません。彼女は今ナイーブになっているので…」
「まったく、親の顔が見てみたいわ!」
「…あなたのように、子どもを傀儡または自分のニューゲームと勘違いしているような化け物です」
それだけ告げて、唖然としている化け物を放置し彼女の手をひく。
少し走った先で何故か謝られた。
「…ごめんなさい。知り合いを見ているみたいで、黙っていられなかった」
「別に構わない。というより、今は病室でふたりで話しているようだから邪魔が入らない方がいいんじゃない?」
麻里奈という少女と少年のふたりだけなら、その時間に割って入られるようなことは避けたい。
「あのふたり、これからも仲良く過ごせたらいいな」
「大丈夫だと思う。…もう行こう。これ以上目立ったら見つかる」
「そうだね」
なんだか顔色がよくない彼女を連れ、病院を後にする。
どこかで休ませよう…なんて考えながら、白銀の空を見上げた。
「…さっきのお客様のこと、気になる?」
「うん。これから大丈夫そうなのか、できれば知りたい」
かなり肩入れしているように見えたが、それは自らの境遇故ということだろうか。
「ついてきて」
「あ、うん」
流石にまだ病院から出られないだろうと思い、入院先として書かれていた場所へ向かう。
「賢人、すまなかった!」
「…も、いいよ。専門学校出たら、頼らないから。姉さんのこと、真剣に考えなかったくせ、に」
彼としては、今更謝られたところで何も変わらない。
「麻里奈、おばさん…ありがとう」
「今度無茶したら殴ってでも止めてあげる」
「…ごめん」
呆然とした父親は病室を出て、ベンチに腰掛けうなだれた。
そこに突進したのが少年の母親だ。
「賢人にはもう会えるの?」
「おまえに会う資格なんてない。私以上にな」
「なんですって!?」
「…あの子の学費は私が出すし、このままひとり暮らしさせようと思う。
おまえとは離婚する。俺が親としてできるのはそれだけだからな」
「もういい!あんたに聞いたのが間違いだったわ!」
病室に向かって走っていこうとする母親に誰かがぶつかる。
わざとなのか、偶然なのか。
星影氷空の顔色はあまりよくなかった。
「なんでそんなところに突っ立ってんのよ!ていうか、あんた誰なの?」
「…誰でもいいじゃないですか。それより、ぶつかったのに謝罪ひとつないんですね。
…自分の子どもを玩具みたいにしていたんだから、当然かも知れませんが」
彼女の声は今まで聞いたなかで1番温度がなかった。
絶対零度の状態の彼女の肩に手を置く。
「申し訳ありません。彼女は今ナイーブになっているので…」
「まったく、親の顔が見てみたいわ!」
「…あなたのように、子どもを傀儡または自分のニューゲームと勘違いしているような化け物です」
それだけ告げて、唖然としている化け物を放置し彼女の手をひく。
少し走った先で何故か謝られた。
「…ごめんなさい。知り合いを見ているみたいで、黙っていられなかった」
「別に構わない。というより、今は病室でふたりで話しているようだから邪魔が入らない方がいいんじゃない?」
麻里奈という少女と少年のふたりだけなら、その時間に割って入られるようなことは避けたい。
「あのふたり、これからも仲良く過ごせたらいいな」
「大丈夫だと思う。…もう行こう。これ以上目立ったら見つかる」
「そうだね」
なんだか顔色がよくない彼女を連れ、病院を後にする。
どこかで休ませよう…なんて考えながら、白銀の空を見上げた。
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