転生したら大嫌いなキャラだったけど何故か主人公に愛されそうです

ジェーン

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絆の話

手紙

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「んぅ……」

書類整理をしていたら声がした。ベッドの方を向くと、ルナとノルンが起き上がってた。

二人とも眠くて、ぼんやりしてる。

「おはよう。ルナ、ノルン。」

「起きたか?たく、剣の中に居たらいいのに...」

「フェル...」

「リア……」

ルナは僕に抱きつく。そしてノルンも...

どうやらリアの体にはノルンは触れれるらしく、抱きついてる。

「ルナ。まだ眠い?着替えて寝る?」

「大丈夫...」

「ノルンはどうする?」

するとノルンの姿が消える。

「まだ眠いみたいだな」

「リアはノルンに触れるんだね」

「ああ。多分契約してるからだな。とはいえ生身みたいな感触はないし、抱き上げたりは不可能だ。」

それは早く肉体を取り戻さないと行けない。

僕はルナの目元を触りながらキスを落とす。

すると部屋のドアが叩かれ、バンッという音がした。

「フェル様!リア様!けほっ...けほっ」

「ミルラ!?」

部屋に入ってきたのはミルラだ。走ったのか息は上がり胸を抑えている。

「どうしたんだ、ミルラ!?」

「今魔法を...」

「団長から渡されたんです。すぐに持って行って欲しいと言われまして、走って...ごほっ...ごほっ...」

「癒すから待ってね」

僕はミルラの体に回復魔法をかける。ミルラの呼吸が整う。

ミルラを部屋の中に入れ、ルナも側に来る。

僕はゆっくりと手紙を開ける。

「これって...」

手紙にはノルンの事が書かれてある。

「リア。ルナ...ミルラ。よく聞いて。ノルンの肉体は多分、騎士団内部にある。そしてリア、君の叔父上は騎士団にいるよ」

「は!?」

「え?」

「どういうことですか?」

三人は戸惑ったような声を出す。

リアはミルラに自分のことを話す。

その間に僕はルナを抱き寄せ、手紙をもう一度読み直す。

手紙には父上の字でこう書かれていた。



フェル。リアの叔父の名は、ヘムトと言う。彼はとても優秀な魔法使いだった。私も覚えている。しかし悪魔の力に魅入られ数年前に行方がわからなくなっている。

ヘムトの屋敷に行ったがそこはもぬけの殻だった。しかし魔力追跡が得意なものに魔力追跡をさせると、騎士団内部にいることがわかった。

多分騎士団の誰かになっているのだろう。誰かまでは痕跡がなく分からない。すまない。

そしてノルンくんの肉体も魔力追跡から騎士団内部にあることがわかった。彼の肉体は騎士団の地下に、容器に入れられ無事だ。だが厳重な結界が施されていて直ぐに解除は不可能だった。

見たこともない魔法だ。多分悪魔の力だろう。

悪魔の力は文献では天使の力で解除できるという。ルナくんの魔法で解除出来るかもしれないが、ヘムトに見つかれば彼はルナくんを欲しがるだろう。

なので、フェル。お前はヘムトを探し出して欲しい。

ルナくんが危ないかもしれないから必ず一緒に居るんだ。

リアは騎士団で生活を...なるべくアルトとミルラが一緒がいいだろう。

ノルンくんの肉体は私の近衛に目の良いものがいる。
その子に見張らせておくから心配しないで欲しい



というものだった。

「フェル……」

「大丈夫だよ。僕が守るからね」

ヘムトが捕まればルナの魔法でノルンの肉体の魔法が解ける。

「ルナ。ちょっと魔力込めてみて?」

「うん」

首に掛けている指輪を握り、ルナが魔力を込めるとばさり音がし、背中に羽根が現れた。

「え?」

「は?な、なんだそれ!?」

「わぁ綺麗...」

「ルナ。ゆっくり願って。願いの形が魔法になるから」

「うん……」

ルナは目を閉じる。すると周りに光の膜が現れた。

「すっげぇな……」

「わっ…なにこれ」

「成功だね。ルナ、そんな感じでノルンくんの肉体を取り戻す時もお願い」

「わ、わかった。これ魔法?」

「そうだよ。ルナの魔法。綺麗だね」

するとルナは嬉しそうに笑う。

天使だ……

そんな声が二人からして僕も笑顔になった。
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