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ひび割れた関係
ごめんなさい sideルナ
しおりを挟む魔法が止まって、僕はフェルを抱きしめる。
「フェル…ごめんなさい」
「大丈夫だよ。致命傷じゃないから…」
「けど…」
僕はフェルを見て涙が溢れる。
フェルの体はあちこちに傷が付いていて、かなり痛そうだ。
僕も回復魔法使えたら…
そう願った時だ。フェルの体が光に包まれた。
「え?」
フェルの傷がゆっくりだけど癒えている。
「ありがとう。ルナ。」
「ううん…本当にごめんなさい…ごめんなさい」
「良いんだよ。僕こそごめんね。ルナを沢山傷つけて…」
フェルは僕を抱きしめてくれる。
「これからはルナを守るから。もう二度と傷つけないよ」
「っ…ぅ…ぅ」
フェルの優しい言葉に涙が溢れる。
「だから泣かないで?目が腫れるから」
フェルは僕の目にキスをしてくれる。
心が満たされる。
「たく、人騒がせだな。お前らは」
「リア様」
「そうですよ。副団長、後でちゃんと話してあげてくださいね」
「有耶無耶は良くないからな」
「わ、分かってるよ。そ、それよりノイ達は?」
三人の話はよく分からないがノイくん達は大丈夫だろうか?
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「よ、良かった…」
「ルナは今回謝ることないからな。うちの副団長が馬鹿な事しただけだ」
「そ、そんなこと…僕も悪いよ」
しかし、アルト様達は首を横に振る。
「ルナは悪くないよ。僕が悪いんだ。帰ったらルナに話がある。大切な話だよ」
「うん…」
「あ、別れるとかじゃないからね。この世界のことだから、ルナにも知って欲しいんだ」
僕は頷く。
「じゃあ帰ろうぜ。フェルは帰ったら医者だな」
「そうですね。僕が手配しますよ」
「ありがとう。ルナ、行こう」
僕はフェルに起こしてもらい、手を引いてもらう。
それだけでも嬉しくて僕はまた泣きそうになってしまったのだった。
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