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勝負服(昨日間違えて投稿しました。失礼しました)
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「着いたわ」
馬車に乗せられてつれて来られたのは
高級感の漂うお店
「すごい⋯」
「わぁ⋯」
二人の声がが響きそうなくらい広い建物
どこもかしこもきらびやかだ
「⋯ここでケイラの服買うの?」
こんなところで私服とか買わない…
夜会用のドレスとかならまだしも
「何いってんの貴女たち三人よ」
「えぇ!?そんなお金持ってきてないよ?」
なぜ事前に相談するということがすっぽ抜けているのか
「⋯私もお金ないです」
困ったようにリリィも声を上げる
わかる ここは正直に言うしかない
「? 連れてきたのは私だし、全員私が払うわ。遠慮しないで」
何故か楽しそうに目をキラキラさせているケイラ
何故胸を躍らせているんだ
本人は買わないというのに…
「「で、でも…」」
二人とも動揺しているようだ
「いらっしゃいませ‥あら?ケイラ様じゃありませんか!」
品の良さそうな店員さんが出てきた
常連なのか仲が良さそうだ
「ごきげんよう、今日は友達を連れてきたの この子達の服を買いたくて…今度の春祭に着ていく物だから派手な必要はないわ」
淡々と目的を話すケイラ
こうしていると上流階級のお嬢様にちゃんと見える
こちらをちらりと見て微笑む店員さん
「ふふっ可愛らしいお友達ですね。かしこまりました」
「「お嬢様方はこちらへどうぞ」」
「「「!?」」」
いつの間にか背後に別の人が数人控えている
めちゃくちゃ心臓に悪い…
「⋯びっくりしたね」とボソボソと話しながら歩いていく二人に付いていこうとしたら誰かに肩を掴まれる
「ん!?」
ふふふ…と悪そうな顔で笑っているケイラ
こっ…こわ…
また新しい表情を見てしまった気がする
「あなたはこっち!」
と手を引っ張り歩き出すケイラ連れてこられたのは
ズラッといろんな服が置いてある部屋だ
着いて早々に、うーんと悩みながら選んでいる
あれ、お祭りに着てく服だよね?
「そんなに張り切らなくても⋯」
「だめよ!人生初のデートなんだから気合い入れなきゃ!!あっこれとかどう?」
桜色のフリルワンピースだ
丸襟に大きなリボンがついている
スカート部分の裾にはレースと花の刺繍が入ったデザインだ
良いとこのお嬢さん感が出てる
とりあえず試着してくるりと鏡の前でくるりと回ってみた
「⋯可愛いけど」
前世でもピンクの服なんて子供頃しか着たことなかった
「よく似合ってるわ!これとこれも試着して見せて!」
ケイラの後ろでニコニコと頷いている店員さん
家族以外にこんなに褒められることがなくてなんだか照れくさい
次々といろんな服を着せられる
どれも可愛らしいデザインのワンピースやスカートばかり
大きい祭りなのでおしゃれをして出てくる平民も少なくはないその中にぎりぎり馴染めるくらいのピンポイントの可愛らしい服を見つけてくる
全部私好みの服ばかりだ なんだか少したのし…
「⋯楽しいわね!」
「う、うん」
ドキッとしたわ
心でも読まれてるのかと思った
「こういう服似合うのに全然着ないから勿体無いと思ってたのよねぇ…」
「そんなこと思ってたの?」
前世での私は今よりも自分に自信がなくて可愛い服には憧れたけど
似合わないと思って着てこなかったからそれのことだろうか
「で!どの服が良かった?」
「あれ、選ばせてくれるの?」
「可愛い女の子に可愛い服を着せれたから満足よ。それにこういうのは本人の意思も大事でしょ」
「⋯さっきまで本人の意志ガン無視で服着せてた気がするんだけど」
「気のせいよ」
「⋯えぇ」
「で、どれか気に入ったものはありそう?」
「⋯うーん」
どれもガーリーな可愛らしいデザインだった
「私はこれが良いかな」
水色のエプロンドレスのようなデザインのワンピースだ
「良いわね!でも…意外ね。ピンク好きだと思ってたから⋯それを選ぶかと思ってた」
「それも可愛くて好きだけどね」
でもこのワンピースの色が彼の瞳みたいな薄い水色でなんだか惹かれてしまった
「⋯はっ!水色選んだのって…やだ…!可愛い…」
ニヤニヤとした顔が隠しきれていない
そもそも隠す気もなさそうだ
いつも無駄に察しが良い
本当に心でも読んでるんじゃなかろうか
「服も決まったし次は二人を見に行きましょっか!…二人ともかわいいからぜひ写真取らせてほしいわ」
「⋯許可出たらね」
「ニーナはいい?」
私も撮る気なのか
そんな期待のこもった瞳で見られたら断れない
「⋯いいよ」
「やった!」
心底嬉しそうだ
もとの服に着替えて二人のところへ行けば
白いブラウスに赤色のスカートを着たミラと
黄色のワンピースを着たリリィがいた
二人とも髪の毛をゆわれている
「よくお似合いですよ!」と店員が絶賛しているところだった
本当に二人ともよく似合っている
「かっ可愛いー!!!!」
ケイラがひと目もはばからず大いに感動している
そんな様子をギョッとした顔でリリィが見つめるというカオスな現場に一瞬でなってしまった
普段は完璧な淑女だしな⋯
ここまで興奮してる姿もそうそう見ないだろう
「姉様!みてみて!可愛い?」
くるりと1回転して首を傾げつつ聞いてくるミラ
それはニーナの理性を砕くには十分すぎる材料だった
「け‥ケイラ…大変!天使が居る!」
「そうね!なんて尊いのかしら!」
私の言葉に激しく同意するケイラ
「ニーナ、落ち着いて。それはあんたの妹よ。ケイラ様もしっかりしてください」
リリィの冷静なツッコミが響いた
馬車に乗せられてつれて来られたのは
高級感の漂うお店
「すごい⋯」
「わぁ⋯」
二人の声がが響きそうなくらい広い建物
どこもかしこもきらびやかだ
「⋯ここでケイラの服買うの?」
こんなところで私服とか買わない…
夜会用のドレスとかならまだしも
「何いってんの貴女たち三人よ」
「えぇ!?そんなお金持ってきてないよ?」
なぜ事前に相談するということがすっぽ抜けているのか
「⋯私もお金ないです」
困ったようにリリィも声を上げる
わかる ここは正直に言うしかない
「? 連れてきたのは私だし、全員私が払うわ。遠慮しないで」
何故か楽しそうに目をキラキラさせているケイラ
何故胸を躍らせているんだ
本人は買わないというのに…
「「で、でも…」」
二人とも動揺しているようだ
「いらっしゃいませ‥あら?ケイラ様じゃありませんか!」
品の良さそうな店員さんが出てきた
常連なのか仲が良さそうだ
「ごきげんよう、今日は友達を連れてきたの この子達の服を買いたくて…今度の春祭に着ていく物だから派手な必要はないわ」
淡々と目的を話すケイラ
こうしていると上流階級のお嬢様にちゃんと見える
こちらをちらりと見て微笑む店員さん
「ふふっ可愛らしいお友達ですね。かしこまりました」
「「お嬢様方はこちらへどうぞ」」
「「「!?」」」
いつの間にか背後に別の人が数人控えている
めちゃくちゃ心臓に悪い…
「⋯びっくりしたね」とボソボソと話しながら歩いていく二人に付いていこうとしたら誰かに肩を掴まれる
「ん!?」
ふふふ…と悪そうな顔で笑っているケイラ
こっ…こわ…
また新しい表情を見てしまった気がする
「あなたはこっち!」
と手を引っ張り歩き出すケイラ連れてこられたのは
ズラッといろんな服が置いてある部屋だ
着いて早々に、うーんと悩みながら選んでいる
あれ、お祭りに着てく服だよね?
「そんなに張り切らなくても⋯」
「だめよ!人生初のデートなんだから気合い入れなきゃ!!あっこれとかどう?」
桜色のフリルワンピースだ
丸襟に大きなリボンがついている
スカート部分の裾にはレースと花の刺繍が入ったデザインだ
良いとこのお嬢さん感が出てる
とりあえず試着してくるりと鏡の前でくるりと回ってみた
「⋯可愛いけど」
前世でもピンクの服なんて子供頃しか着たことなかった
「よく似合ってるわ!これとこれも試着して見せて!」
ケイラの後ろでニコニコと頷いている店員さん
家族以外にこんなに褒められることがなくてなんだか照れくさい
次々といろんな服を着せられる
どれも可愛らしいデザインのワンピースやスカートばかり
大きい祭りなのでおしゃれをして出てくる平民も少なくはないその中にぎりぎり馴染めるくらいのピンポイントの可愛らしい服を見つけてくる
全部私好みの服ばかりだ なんだか少したのし…
「⋯楽しいわね!」
「う、うん」
ドキッとしたわ
心でも読まれてるのかと思った
「こういう服似合うのに全然着ないから勿体無いと思ってたのよねぇ…」
「そんなこと思ってたの?」
前世での私は今よりも自分に自信がなくて可愛い服には憧れたけど
似合わないと思って着てこなかったからそれのことだろうか
「で!どの服が良かった?」
「あれ、選ばせてくれるの?」
「可愛い女の子に可愛い服を着せれたから満足よ。それにこういうのは本人の意思も大事でしょ」
「⋯さっきまで本人の意志ガン無視で服着せてた気がするんだけど」
「気のせいよ」
「⋯えぇ」
「で、どれか気に入ったものはありそう?」
「⋯うーん」
どれもガーリーな可愛らしいデザインだった
「私はこれが良いかな」
水色のエプロンドレスのようなデザインのワンピースだ
「良いわね!でも…意外ね。ピンク好きだと思ってたから⋯それを選ぶかと思ってた」
「それも可愛くて好きだけどね」
でもこのワンピースの色が彼の瞳みたいな薄い水色でなんだか惹かれてしまった
「⋯はっ!水色選んだのって…やだ…!可愛い…」
ニヤニヤとした顔が隠しきれていない
そもそも隠す気もなさそうだ
いつも無駄に察しが良い
本当に心でも読んでるんじゃなかろうか
「服も決まったし次は二人を見に行きましょっか!…二人ともかわいいからぜひ写真取らせてほしいわ」
「⋯許可出たらね」
「ニーナはいい?」
私も撮る気なのか
そんな期待のこもった瞳で見られたら断れない
「⋯いいよ」
「やった!」
心底嬉しそうだ
もとの服に着替えて二人のところへ行けば
白いブラウスに赤色のスカートを着たミラと
黄色のワンピースを着たリリィがいた
二人とも髪の毛をゆわれている
「よくお似合いですよ!」と店員が絶賛しているところだった
本当に二人ともよく似合っている
「かっ可愛いー!!!!」
ケイラがひと目もはばからず大いに感動している
そんな様子をギョッとした顔でリリィが見つめるというカオスな現場に一瞬でなってしまった
普段は完璧な淑女だしな⋯
ここまで興奮してる姿もそうそう見ないだろう
「姉様!みてみて!可愛い?」
くるりと1回転して首を傾げつつ聞いてくるミラ
それはニーナの理性を砕くには十分すぎる材料だった
「け‥ケイラ…大変!天使が居る!」
「そうね!なんて尊いのかしら!」
私の言葉に激しく同意するケイラ
「ニーナ、落ち着いて。それはあんたの妹よ。ケイラ様もしっかりしてください」
リリィの冷静なツッコミが響いた
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