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第一章
第二節 物語は未だ好転せず5
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その一言で大方の理解をした。いや、させた。
敵国のアスピスのあの反応、この国の守護精霊という立ち位置、おそらからずも目の前の少年はこの世界において上位に位置する生命体なのだろう。精霊とかファンタジー系だとだいたいそんな立ち位置だし。
「……俺は不和島一狼。ビキニにやむを得ず連れてこられたなんのへんてつもないただの高校生だ」
おそらく何らかの加護と呼ばれる力か魔法を使っているのだろう。少年への敵意の霧散に警戒をするも、その様子から多少力を抜く。正直今はそれどころではない。
「ふふ、なかなかいい目をしてるね一狼。安心してよ、僕は君の味方だよ」
「そうかい。一応この虫ケラ野郎を止めてくれたのは感謝するよ」
グッっと何か言いたげなアスピスを横目に、それでも一狼は言葉を続ける。
「色々聞きてぇことはあっけどよ、今はなんでここに現れたのか聞かせてくれねえか?」
「そうだね、僕としてもそんなに悠長にしてられる程の余裕もなさそうだし。今のところは要点だけ伝えるね」
そして少年は森の入口、その上を指さす。そこには険しい山々の一つが並んでいる。
「あの山の山頂にビキニをさらった賊共がいる。そこからビキニを救ってほしいんだ」
「ああ、んなこと言われなくても助けるさ。あそこだな?あんがとよ」
なぜ知っているのかと。お前は手伝わないのかと。普通ならば口からでてくる言葉を腹の中に収める。
理由はあるのだろう。場所だけでもわかっただけ十分だと一狼は短く返す。
「まったく、君は面白いね。取捨の選択がよく分かっている。本当にまだ成人してないのが不思議なくらいだ」
「そりゃどうも」
踵を返す。向かう先は森を抜けた先。
「この僕が人間をこうもやすやすと信用するのも珍しいんだよ?ま、君には関係のないことだけどね」
そういうと少年はこちらへ近づいてくる。悪意は……感じられない。
「君の相対するものがどういうものなのか、何が起ころうとしているのかはそこの偏屈にでも道中聞くがいいさ。いいね?」
「……はっ、寛大な処遇感謝いたします!」
横には剣を脇に備えたアスピスがいた。
「僕は精霊だからね。加護や祝福を与えることはできても同行は出来ないんだ。専用の霊媒もないしね」
少年は一狼の眼前に立ち、こちらを見上げる。端正な顔立ちに瑞々しい肌、潤んだ唇に透き通る瞳は間近に迫るとより中性的に見え正直動悸と股間の脈動が激しくなる。
「な、なんだよ……?」
目の前にこられ頬をつい赤らめてしまう自分に内心……
(何してんだ俺!?こんな状況で……しかも相手はショタだぞ?ショタなんて……最高じゃん!!!)
何かをこじらせていた。
「いいかい?僕は同行できないけど、特別に今回限りで君に祝福をあげる」
「は?」
そう言った直後のことである。
柔らかいプニプニとしたものが自分の口に当たるのを知覚した。
そうこれは……
『くちびる!!!???』
「あっずるっ……虫けら貴様あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっっ!!!!!!」
最初の一言はなんだ?などと思う間もなく一狼はその圧倒的な現実にほぼ脳の情報処理が追いつかなくなっていた。
しかしその瞬間である。目で見るより鮮烈に体中に『何か』が送り込まれるのが分かった。
口から流れながらもその脈路は血管や神経に伝って行くかの如く一瞬で身体の隅々にまで流れ込み、そしてそれが身体の中で一つの『形』になろうとするのが分かった。
(な…んだ……これ……?)
その感覚は間違いなく初めてに近いものであった。
(これって……)
そう。かつてであれば間違いなく初めてであったはずだった。
バチィッ!!!
「わっ!?」
アスピスにもわかるレベルで大きく弾けた音がした。それはエリスと一狼の口元から発せられたものであり、エリスが口元を手で押さえていることからも中々な衝撃があったのだと分かる。
「は?な、なんだ!?」
一狼もあまりの出来ごとに戸惑いしかなかった。身体の隅々まで巡っていたものが一瞬で逆戻りした感覚だけが残っていたのだから。
あの流れていたものが魔力というものだったのだろうか……?では何かに変わろうとしていたのは……?
疑問ばかりが頭をめぐるも、それよりも相手の様子の方がおかしかったことに気が回った。
「え!?な?ええ!!?」
あの妖艶な雰囲気からは想像できないほどに少年は混乱を極めていた。
「な、君……いくら鬼道界の回路構成とはいえ…え!?君、既に『祝福』もってたの!?」
口元には仄かに赤い液体が見える。おそらく今の一連の作業で何かエラーが出てしまったのだろう。しかし聞きなれない単語ばかりで少々困る。
「(おそらく祝福ってのも加護の強化版……つまりは魔術的なバフってことだろう)いや、よくは知らんけど俺はこっち来てから魔術的なあれはなんも施されちゃいないぞ?無論来る前の世界でも魔術なんてもんには関わっちゃいないし」
「いや、でもあからさまに先約に邪魔され……いや、でも確かに潜るまではそんな兆候すら見られなかったな……」
そこで少しエリスは黙ってしまった。ほんの数秒考え込み、そこで『そうか!』と拳を叩く。
「君、昔『死んだ』ことあるでしょ?」
その言葉に何?と不審げに眉を立てたのはアスピス。
「いやいや、あるわけねえだろんなこと……って言いてぇけど、まぁ臨死体験なら小せえころにあるよ。死にかけたってんなら正直両手じゃおさまんないくらいあっけどよ。まぁ盾浜って街に住んでりゃ別段珍しくもないぜ?」
「なるほどね……どおりで僕の祝福が通らないわけだ」
そこでまたふふ、と笑みをこぼす。
「まぁ種を明かせば本当は君に僕の祝福……まぁ僕の持つ権能のいくつかを貸し出すつもりだったんだけど、君は既に祝福を受けているようだね。それもこの上もなく『歪な』ね」
「はぁ?んなこと身に覚えがねぇんだけど?」
「そりゃそうさ。ま、今はそんなことグダグダ言ってる余裕もないしいいや。ただ、このままじゃ流石に心配だ」
そういうとエリスはふっと手を横に薙いだ。すると一狼とアスピスの身体に頭上から水色の透明な光の雪が降り注いだ。
「ぬっ!」
「うおっ!?なんだこれ?」
その雪に触れた瞬間に体中の疲労と苦痛がとれるのが分かった。
「な、傷口までふさがってく!すげえ!!!」
この世界にきて初めてのガチファンタジックイベントに一瞬でテンションが沸騰した。
「ふふ、せめてもの援助さ。魔力もフル充電しといたよ」
「うおおお!あざぁっすエリス様!今年入って一番の感謝だわ!」
「こんなことでよろこんでくれるんならいくらでも……あ、一狼君には特別に精力もモリモリ補充しといたよ。ビキニを奪還したらしっかり『お礼』してもらいなよ?」
「前言撤回だわ。つか、ビキニのあの下ネタのエグさってお前譲りなのかよ!!!」
エリスの回復魔法も終え、ついに二人は山の頂上を目指す。
「ありがとなエリス様。絶対ビキニ取り返すかんな!」
「ふふ、期待しているよ。彼女は僕の数少ない友達なんだ。本当は僕だけでも助けに行くつもりだったんだけどね。僕の支配権を越えられないってのが精霊のいたいとこなんだ」
少しさびしげに話すエリス。その顔を見れば、彼がビキニにとってどういう存在なのかがわかるというものである。
「任しときな。俺は一度守ると言った約束は絶対破らない主義なんだよ」
そういうとじゃあ行ってくるわ!と森へ向かって走り出した。
「……ふふ、本当に面白い少年だよ。ビキニにはもったいないくらいだよ。」
「…………任せたよ」
そしてその場から人影は消えてなくなった。
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「……俺は不和島一狼。ビキニにやむを得ず連れてこられたなんのへんてつもないただの高校生だ」
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「ふふ、なかなかいい目をしてるね一狼。安心してよ、僕は君の味方だよ」
「そうかい。一応この虫ケラ野郎を止めてくれたのは感謝するよ」
グッっと何か言いたげなアスピスを横目に、それでも一狼は言葉を続ける。
「色々聞きてぇことはあっけどよ、今はなんでここに現れたのか聞かせてくれねえか?」
「そうだね、僕としてもそんなに悠長にしてられる程の余裕もなさそうだし。今のところは要点だけ伝えるね」
そして少年は森の入口、その上を指さす。そこには険しい山々の一つが並んでいる。
「あの山の山頂にビキニをさらった賊共がいる。そこからビキニを救ってほしいんだ」
「ああ、んなこと言われなくても助けるさ。あそこだな?あんがとよ」
なぜ知っているのかと。お前は手伝わないのかと。普通ならば口からでてくる言葉を腹の中に収める。
理由はあるのだろう。場所だけでもわかっただけ十分だと一狼は短く返す。
「まったく、君は面白いね。取捨の選択がよく分かっている。本当にまだ成人してないのが不思議なくらいだ」
「そりゃどうも」
踵を返す。向かう先は森を抜けた先。
「この僕が人間をこうもやすやすと信用するのも珍しいんだよ?ま、君には関係のないことだけどね」
そういうと少年はこちらへ近づいてくる。悪意は……感じられない。
「君の相対するものがどういうものなのか、何が起ころうとしているのかはそこの偏屈にでも道中聞くがいいさ。いいね?」
「……はっ、寛大な処遇感謝いたします!」
横には剣を脇に備えたアスピスがいた。
「僕は精霊だからね。加護や祝福を与えることはできても同行は出来ないんだ。専用の霊媒もないしね」
少年は一狼の眼前に立ち、こちらを見上げる。端正な顔立ちに瑞々しい肌、潤んだ唇に透き通る瞳は間近に迫るとより中性的に見え正直動悸と股間の脈動が激しくなる。
「な、なんだよ……?」
目の前にこられ頬をつい赤らめてしまう自分に内心……
(何してんだ俺!?こんな状況で……しかも相手はショタだぞ?ショタなんて……最高じゃん!!!)
何かをこじらせていた。
「いいかい?僕は同行できないけど、特別に今回限りで君に祝福をあげる」
「は?」
そう言った直後のことである。
柔らかいプニプニとしたものが自分の口に当たるのを知覚した。
そうこれは……
『くちびる!!!???』
「あっずるっ……虫けら貴様あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっっ!!!!!!」
最初の一言はなんだ?などと思う間もなく一狼はその圧倒的な現実にほぼ脳の情報処理が追いつかなくなっていた。
しかしその瞬間である。目で見るより鮮烈に体中に『何か』が送り込まれるのが分かった。
口から流れながらもその脈路は血管や神経に伝って行くかの如く一瞬で身体の隅々にまで流れ込み、そしてそれが身体の中で一つの『形』になろうとするのが分かった。
(な…んだ……これ……?)
その感覚は間違いなく初めてに近いものであった。
(これって……)
そう。かつてであれば間違いなく初めてであったはずだった。
バチィッ!!!
「わっ!?」
アスピスにもわかるレベルで大きく弾けた音がした。それはエリスと一狼の口元から発せられたものであり、エリスが口元を手で押さえていることからも中々な衝撃があったのだと分かる。
「は?な、なんだ!?」
一狼もあまりの出来ごとに戸惑いしかなかった。身体の隅々まで巡っていたものが一瞬で逆戻りした感覚だけが残っていたのだから。
あの流れていたものが魔力というものだったのだろうか……?では何かに変わろうとしていたのは……?
疑問ばかりが頭をめぐるも、それよりも相手の様子の方がおかしかったことに気が回った。
「え!?な?ええ!!?」
あの妖艶な雰囲気からは想像できないほどに少年は混乱を極めていた。
「な、君……いくら鬼道界の回路構成とはいえ…え!?君、既に『祝福』もってたの!?」
口元には仄かに赤い液体が見える。おそらく今の一連の作業で何かエラーが出てしまったのだろう。しかし聞きなれない単語ばかりで少々困る。
「(おそらく祝福ってのも加護の強化版……つまりは魔術的なバフってことだろう)いや、よくは知らんけど俺はこっち来てから魔術的なあれはなんも施されちゃいないぞ?無論来る前の世界でも魔術なんてもんには関わっちゃいないし」
「いや、でもあからさまに先約に邪魔され……いや、でも確かに潜るまではそんな兆候すら見られなかったな……」
そこで少しエリスは黙ってしまった。ほんの数秒考え込み、そこで『そうか!』と拳を叩く。
「君、昔『死んだ』ことあるでしょ?」
その言葉に何?と不審げに眉を立てたのはアスピス。
「いやいや、あるわけねえだろんなこと……って言いてぇけど、まぁ臨死体験なら小せえころにあるよ。死にかけたってんなら正直両手じゃおさまんないくらいあっけどよ。まぁ盾浜って街に住んでりゃ別段珍しくもないぜ?」
「なるほどね……どおりで僕の祝福が通らないわけだ」
そこでまたふふ、と笑みをこぼす。
「まぁ種を明かせば本当は君に僕の祝福……まぁ僕の持つ権能のいくつかを貸し出すつもりだったんだけど、君は既に祝福を受けているようだね。それもこの上もなく『歪な』ね」
「はぁ?んなこと身に覚えがねぇんだけど?」
「そりゃそうさ。ま、今はそんなことグダグダ言ってる余裕もないしいいや。ただ、このままじゃ流石に心配だ」
そういうとエリスはふっと手を横に薙いだ。すると一狼とアスピスの身体に頭上から水色の透明な光の雪が降り注いだ。
「ぬっ!」
「うおっ!?なんだこれ?」
その雪に触れた瞬間に体中の疲労と苦痛がとれるのが分かった。
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この世界にきて初めてのガチファンタジックイベントに一瞬でテンションが沸騰した。
「ふふ、せめてもの援助さ。魔力もフル充電しといたよ」
「うおおお!あざぁっすエリス様!今年入って一番の感謝だわ!」
「こんなことでよろこんでくれるんならいくらでも……あ、一狼君には特別に精力もモリモリ補充しといたよ。ビキニを奪還したらしっかり『お礼』してもらいなよ?」
「前言撤回だわ。つか、ビキニのあの下ネタのエグさってお前譲りなのかよ!!!」
エリスの回復魔法も終え、ついに二人は山の頂上を目指す。
「ありがとなエリス様。絶対ビキニ取り返すかんな!」
「ふふ、期待しているよ。彼女は僕の数少ない友達なんだ。本当は僕だけでも助けに行くつもりだったんだけどね。僕の支配権を越えられないってのが精霊のいたいとこなんだ」
少しさびしげに話すエリス。その顔を見れば、彼がビキニにとってどういう存在なのかがわかるというものである。
「任しときな。俺は一度守ると言った約束は絶対破らない主義なんだよ」
そういうとじゃあ行ってくるわ!と森へ向かって走り出した。
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