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そうしたのは、半井だった。
二人が水の中に沈んだ瞬間、ドドーンと激しい音がして、湖面を金色の光が走っていった。
次の瞬間、いくつもの人影が水面に浮かんでいた。
半井が沈めてくれなければ、令も今浮かんでいる死体の一つに数えられていたところだ。
また、助けられてしまった。
そう思うや否や、鋭い矢のようなものが向かってきた。
半井は令を突き飛ばし、二人の間を刀が通りすぎた。
過ぎて、またヒュッと、刀は戻る。
それを受け止めたのは、あの、湖賊の女性であった。
今日も覆面をしている。手には刀。
突き技を執拗に半井に浴びせかけてくる。
半井も刀を抜いたが、水中ではうまく扱えないようだ。
対して、女の動きは異常だ。
水の抵抗を感じさせない速さで、半井に突きかかってくる。
半井はそれを避けるのに精いっぱいだ。
それでも半井は、加勢しようとうろたえている令を見つけ、「早く逃げろ」と合図してくれた。
だが、令に気を取られたせいで、半井の頬を、女の刀が掠った。
水が血の色に染まる。
そのとたん、令の側をギュンギュンッと物凄い勢いでいくつもの何かが通り過ぎていった。
魚だ。
半井の咄嗟に構えた刀に、数十匹という魚が牙をむいて噛みついていた。
人喰魚だ。
血の匂いに反応してやってきたのだろう。
「先生!」
令は思わず叫びそうになって、慌てて口を押えた。
戻ろうとしたが、半井は「早く行け」と目で訴えた。
自分がいることで半井の足手まといになるのだ。
「先生、ごめん――」
令は、決死の思いで半井に背を向けて、岸に向かって泳いだ。
無我夢中で岸に這い上がると、肺がはち切れそうなほど呼吸をした。
反対岸には、人が倒れていた。
雷に打たれた、役人と人足たちだろう。
助けなきゃ。でも、助けられない。
「ごめんなさい」
令は、森に隠していた薬草を手に入れると、一目散に儺楼湖の里から逃げ出した。
第四章
1
令は、三日三晩、ほとんど眠らずに町へ帰ってきた。
早く、薬をお母さんに届けたくて。
しかし――。
令が家にたどり着いたとき、母は、すでに息を引き取っていた。
2
ジュウウッと、己の肉が焼けるにおいが鼻をついた。
半井は、薪で熱した刀を、肩の傷に当てて焼いた。止血のだめだ。
人喰魚に噛まれた傷は深く、なかなか血が止まらない。
魚が毒をもっていなかったことだけが救いだった。
もし、毒魚であれば、今頃命はなかった。
「よう。派手にやられたな」
麻呂明信が、木の上から飛び降りてきた。
「見ていたのなら少しは助けてくれてもいいのではないか」
半井が不機嫌に言うと、麻呂はけらけらと笑った。
「俺だってあの雷の中逃げるのに必死だったんだよ。急に降るんだもんなあ」
あれは、水神様の怒りだ。
だが、そんなことを言っても、この男は信じようとしないだろう。
「その傷は、人喰魚にやられたのか、湖賊にやられたのか、どっちだ」
「どっちもだ」
頬の傷は、湖賊に。
全身に負った傷は、魚に喰われたものだ。
だが、
「普通、人喰魚に狙われたら生きて帰れねえだろ。どうやって助かったんだ?」
わからない。
儺楼湖の人喰い魚は数えきれないほどいる。
それらが大群になって襲い掛かってくるのだ。
さすがの半井もなすすべもなかった。
だがあのとき――。
湖賊の女が、何かをした。
刀の峰を、鞘にこすり合わせていたようだが。
それで急に、魚たちがおとなしくなって、どこかへ去っていったのだ。
あの湖賊の女が助けてくれたのだろうか。
「わからない」
似ていた。紗和に。
暗くてよくはわからなかったが、覆面の外れた湖賊の女の顔。確かに、紗和に似ていた。
だけど紗和は、湖の中で半井に襲い掛かってきたとき、本気で半井を殺そうとしていた。
あの殺気は本物だ。
だとしたら、なんで人喰魚に襲われている半井を助けたのかもわからない。
わからないことだらけだった。
だが、これだけは確かだった。
もう一度会いたい。あの、湖賊の女に。
「まあいい。とにかくおまえはちゃんと城に戻って報告をしろよ」
麻呂が半助の焼いた魚を勝手に取って食べながら言った。
「そうするつもりだが、俺だけ生き残っているのは不自然じゃないか?」
「なに、その深手があれば説得力がある。かえって同情されるさ」
「おまえはどうする」
「俺は、いったん身を隠す。ほかに調べなきゃいけないことができた」
「そうか。つなぎはどうする」
「俺の下忍をつけておく。だがあまり連絡はするな。今王はかなり警戒しているからな。せっかく内部に潜りこんだんだ。慎重に行け」
「わかった」
麻呂は、櫛を薪に投げ捨てると、藪の中に消えていった。
3
「つとむ~ごはんだぞ。ほら、母さんがよく作ってくれた蓮根のきんぴらだ」
母が亡くなってひと月が経った。
令が家に着いたのは、母が亡くなって本当にすぐ後だったらしい。
あと、五分早ければ、令は母の死に目に立ち会えたという。
たった五分。
そう思うと、もっと急いで帰ってくればよかったと後悔した。
肺が壊れようとも走り続けて、足がおれようとも前に進めばよかった。
一秒でも、休んだ己が憎かった。
どうしてあのとき、草鞋を結びなおしたりしたんだろう。
どうしてあのとき、湧水なんか飲むために立ち止まったんだろう。
どうしてあのとき、半井を助けようと早く岸へあがらなかったのだろう。
どうして、どうして――。
後悔してもしても、キリがなかった。
自分のしてきた選択がすべて間違っているような気がして。
務は、令を見つけるなり抱き着いて、泣きじゃくった。
令は、そんな務の頭をなでながら、唇を噛むしかなかった。
――務は、あれから口を利かない。
あまりご飯も食べない。
令は、今日こそは務に何か食べさせようと、心に決めていた。
これからは、母の代わりも令が努めなくてはならないのだ。
毎日泣き伏して、ろくにものも食べないのでは育ち盛りの体にとてもよくない。
「務、ほら、ごはんだ」
「いらないよ」
務は布団をかぶってすねている。
「少しだけでもいいから。食べないと体に毒だ。ほら、おいで」
「いらないったら、いらないよ!」
いい加減にしろ! と怒鳴りたいのを務はグッとこらえた。
務だって、辛いのだ。一人で母をみとらせてしまって。
全部、自分の責任だと、令は思っていた。
「そんなこと言わないで、お願いだよ務。そうだ、ごはん食べたら、河原に遊びに行こう。兄ちゃんが石投げを教えてあげるよ」
その言葉に、務は布団からひょこっと頭を出した。
「石投げより、杖術がいい」
と務の言葉に、令は少し困る。
杖術は。
宝探師が覚える武術で、主に水の中で使う技だった。
今思えば、湖賊の刀の振り方は、宝探師の杖術によく似ている。
水の抵抗を最大限に減らすために、杖術は突き技が中心なのだ。
また、身のさばき方も水の浮力や抵抗をうまく利用するもの。
それを、務は令に教えてくれという。
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二人が水の中に沈んだ瞬間、ドドーンと激しい音がして、湖面を金色の光が走っていった。
次の瞬間、いくつもの人影が水面に浮かんでいた。
半井が沈めてくれなければ、令も今浮かんでいる死体の一つに数えられていたところだ。
また、助けられてしまった。
そう思うや否や、鋭い矢のようなものが向かってきた。
半井は令を突き飛ばし、二人の間を刀が通りすぎた。
過ぎて、またヒュッと、刀は戻る。
それを受け止めたのは、あの、湖賊の女性であった。
今日も覆面をしている。手には刀。
突き技を執拗に半井に浴びせかけてくる。
半井も刀を抜いたが、水中ではうまく扱えないようだ。
対して、女の動きは異常だ。
水の抵抗を感じさせない速さで、半井に突きかかってくる。
半井はそれを避けるのに精いっぱいだ。
それでも半井は、加勢しようとうろたえている令を見つけ、「早く逃げろ」と合図してくれた。
だが、令に気を取られたせいで、半井の頬を、女の刀が掠った。
水が血の色に染まる。
そのとたん、令の側をギュンギュンッと物凄い勢いでいくつもの何かが通り過ぎていった。
魚だ。
半井の咄嗟に構えた刀に、数十匹という魚が牙をむいて噛みついていた。
人喰魚だ。
血の匂いに反応してやってきたのだろう。
「先生!」
令は思わず叫びそうになって、慌てて口を押えた。
戻ろうとしたが、半井は「早く行け」と目で訴えた。
自分がいることで半井の足手まといになるのだ。
「先生、ごめん――」
令は、決死の思いで半井に背を向けて、岸に向かって泳いだ。
無我夢中で岸に這い上がると、肺がはち切れそうなほど呼吸をした。
反対岸には、人が倒れていた。
雷に打たれた、役人と人足たちだろう。
助けなきゃ。でも、助けられない。
「ごめんなさい」
令は、森に隠していた薬草を手に入れると、一目散に儺楼湖の里から逃げ出した。
第四章
1
令は、三日三晩、ほとんど眠らずに町へ帰ってきた。
早く、薬をお母さんに届けたくて。
しかし――。
令が家にたどり着いたとき、母は、すでに息を引き取っていた。
2
ジュウウッと、己の肉が焼けるにおいが鼻をついた。
半井は、薪で熱した刀を、肩の傷に当てて焼いた。止血のだめだ。
人喰魚に噛まれた傷は深く、なかなか血が止まらない。
魚が毒をもっていなかったことだけが救いだった。
もし、毒魚であれば、今頃命はなかった。
「よう。派手にやられたな」
麻呂明信が、木の上から飛び降りてきた。
「見ていたのなら少しは助けてくれてもいいのではないか」
半井が不機嫌に言うと、麻呂はけらけらと笑った。
「俺だってあの雷の中逃げるのに必死だったんだよ。急に降るんだもんなあ」
あれは、水神様の怒りだ。
だが、そんなことを言っても、この男は信じようとしないだろう。
「その傷は、人喰魚にやられたのか、湖賊にやられたのか、どっちだ」
「どっちもだ」
頬の傷は、湖賊に。
全身に負った傷は、魚に喰われたものだ。
だが、
「普通、人喰魚に狙われたら生きて帰れねえだろ。どうやって助かったんだ?」
わからない。
儺楼湖の人喰い魚は数えきれないほどいる。
それらが大群になって襲い掛かってくるのだ。
さすがの半井もなすすべもなかった。
だがあのとき――。
湖賊の女が、何かをした。
刀の峰を、鞘にこすり合わせていたようだが。
それで急に、魚たちがおとなしくなって、どこかへ去っていったのだ。
あの湖賊の女が助けてくれたのだろうか。
「わからない」
似ていた。紗和に。
暗くてよくはわからなかったが、覆面の外れた湖賊の女の顔。確かに、紗和に似ていた。
だけど紗和は、湖の中で半井に襲い掛かってきたとき、本気で半井を殺そうとしていた。
あの殺気は本物だ。
だとしたら、なんで人喰魚に襲われている半井を助けたのかもわからない。
わからないことだらけだった。
だが、これだけは確かだった。
もう一度会いたい。あの、湖賊の女に。
「まあいい。とにかくおまえはちゃんと城に戻って報告をしろよ」
麻呂が半助の焼いた魚を勝手に取って食べながら言った。
「そうするつもりだが、俺だけ生き残っているのは不自然じゃないか?」
「なに、その深手があれば説得力がある。かえって同情されるさ」
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「そうか。つなぎはどうする」
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麻呂は、櫛を薪に投げ捨てると、藪の中に消えていった。
3
「つとむ~ごはんだぞ。ほら、母さんがよく作ってくれた蓮根のきんぴらだ」
母が亡くなってひと月が経った。
令が家に着いたのは、母が亡くなって本当にすぐ後だったらしい。
あと、五分早ければ、令は母の死に目に立ち会えたという。
たった五分。
そう思うと、もっと急いで帰ってくればよかったと後悔した。
肺が壊れようとも走り続けて、足がおれようとも前に進めばよかった。
一秒でも、休んだ己が憎かった。
どうしてあのとき、草鞋を結びなおしたりしたんだろう。
どうしてあのとき、湧水なんか飲むために立ち止まったんだろう。
どうしてあのとき、半井を助けようと早く岸へあがらなかったのだろう。
どうして、どうして――。
後悔してもしても、キリがなかった。
自分のしてきた選択がすべて間違っているような気がして。
務は、令を見つけるなり抱き着いて、泣きじゃくった。
令は、そんな務の頭をなでながら、唇を噛むしかなかった。
――務は、あれから口を利かない。
あまりご飯も食べない。
令は、今日こそは務に何か食べさせようと、心に決めていた。
これからは、母の代わりも令が努めなくてはならないのだ。
毎日泣き伏して、ろくにものも食べないのでは育ち盛りの体にとてもよくない。
「務、ほら、ごはんだ」
「いらないよ」
務は布団をかぶってすねている。
「少しだけでもいいから。食べないと体に毒だ。ほら、おいで」
「いらないったら、いらないよ!」
いい加減にしろ! と怒鳴りたいのを務はグッとこらえた。
務だって、辛いのだ。一人で母をみとらせてしまって。
全部、自分の責任だと、令は思っていた。
「そんなこと言わないで、お願いだよ務。そうだ、ごはん食べたら、河原に遊びに行こう。兄ちゃんが石投げを教えてあげるよ」
その言葉に、務は布団からひょこっと頭を出した。
「石投げより、杖術がいい」
と務の言葉に、令は少し困る。
杖術は。
宝探師が覚える武術で、主に水の中で使う技だった。
今思えば、湖賊の刀の振り方は、宝探師の杖術によく似ている。
水の抵抗を最大限に減らすために、杖術は突き技が中心なのだ。
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