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1章
狙い
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【砲撃が来ます!】
エヴィデンス本部南東には、全長10m、高さも5~6mはありそうなモンスターが口を開け、砲口を本部に向けている。
それから放たれた膨大なエネルギー砲が本部に迫る。
毛利『俺が出る』
本部待機していた軍隊長、毛利 鷹就が屋上から飛び降り、本部の壁を蹴って砲弾に向かう。
森野「それにしても妙だな。」
エヴィデンスの総司令、森野 義昭が作戦室で呟く。
影達『敵さんの狙いでしょ?人間を攫いに来たにしては、避難区域外に向かう動きがない。本部を落としに来たにしては、1度に投入する戦力が少ない。』
森野「……。敵の狙いはそう単純じゃないようだな。」
【警戒!新たに魔族のエネルギーを探知しました!】
毛利『俺が近いな。さっきの砲弾だしたモンスターの近くだろ。』
毛利は本部に迫る砲弾を一刀両断する。左右に別れ、毛利を通り過ぎた砲弾は、目に見えないほど細かく刻まれた。
毛利は付近の屋上に着地し、エネルギー砲を発射したモンスターに向かって屋根を伝って一直線に向かう。
毛利『目標視認、討伐する。』
毛利はモンスターに1番近い建物の屋根を思い切り蹴り、モンスターの頭上にいる魔族に向かう。
???「お前かぁ?さっきの砲弾を粉々にしたのは?」
毛利「そうだな。お前も微塵切りしてやる。」
毛利が魔族と剣を交える。
毛利の刀が魔族の剣に触れた次の瞬間、剣を無数の斬撃が襲う。
???「うおっ!」
思わず剣を離した魔族は、すぐに毛利を蹴りつけ、剣をとって毛利と距離を開ける。
???「切ったものを切り続ける能力か?強すぎんだろ。」
毛利「人間様なめるなよ。」
毛利と魔族の戦いが始まって少しした頃、エヴィデンスに全体通信が入った。
【緊急!岩橋隊の反応が消失!一斉に消失しました!座標は8-B地点!】
隊員に戦慄が走った。中でも1番の焦りを見せたのは直江影達だった。
影達『マズい…となると…』
信虎『馬場 信虎だ!俺ら馬場隊がいちばん近い!現場に向かう!』
オペレーター『了解しました』
現場に到着した馬場隊は戸惑った。
信虎「戦闘の跡はある…が、岩橋隊が一人もいない。」
森野『その辺りには戦闘用モンスターしかいなかったはずだ。辺りのモンスターに不審なものはいたか?』
信虎『特に見当たりません。』
森野『モンスターと戦闘をしていた反応はあった。モンスターと相打ちになったように同時に、彼らのエネルギー反応が消えた。拉致タイプのモンスターを投入しているのか…?』
影達『それなら多分、そっちのレーダーでわかるはずです。拉致するには人間を通すワープホールを開く必要がある。そしたら検知してるでしょう。考えられるのは、エネルギー反応を消す方法を敵が開発したんだと思います。』
司令室に緊張が走る。
いつかは有り得ることだと想定していた。しかし、いざ起こると冷静さを失う。
森野『まずは人命が最優先だ。岩橋隊の捜索、及び周辺の調査。レーダーに映らない技術を手に入れたなら、これで終わりではないはずだ。現場を押さえられるように調査せよ。各員!レーダーに映らない敵がいることを想定して動くこと!』
エヴィデンスは複数の隊がまとまる動きを見せる。
???「お前みたいな強いやつが、こんなところで油売ってていいのか?」
毛利「どういう意味だ?」
???「行方不明になった隊員がいるんじゃないのか?助けに行かなくていいのか?」
毛利「それは他の隊員がする。俺が相手をしていないとお前はなにをする?特に、名乗りもせず本領発揮せずに戦ってるお前は危険だ。」
???「へぇ、ちゃんと気を張ってるじゃん。」
毛利が一気に距離を詰める。魔族が毛利の間合いに入り、防御の構えに入ったとき、足元のモンスターが激しく揺れた。
毛利の援護で、複数の隊員がモンスターの足元に攻撃を仕掛けた。
揺れに足を取られ、魔族に隙ができる。空中にいた毛利は影響もなく、刀を振り切ろうとする。
エヴィデンス側が勝利を確信したとき、毛利の背後に剣を持った魔族が現れた。
???「勝ったと思った瞬間が1番の油断なんだよ!」
現れた魔族が剣を毛利めがけて振り下ろす。
しかし、負傷したのは突然現れた魔族の方だった。
???「あぁ??」
銃弾が魔族の胸を貫いたのだ。
もう1人の魔族は、すんでのところで毛利の刀を躱す。左袖に少し傷がついた。
???「あれは…本部の屋上から狙撃したのか…?!」
???「ちいっ…!ありえねぇだろ!」
貫かれた魔族が舌打ちをし、傷を押さえる。即死は避けたようだ。
本部との距離は1km以上ある。他に狙撃可能な地点もなかったため、魔族は油断していた。
毛利『釣れたな。レーダーに映らないやつ。』
児玉『そいつはモンスターの口から出てきましたよ。』
毛利『ということは、岩橋隊のもとに現れたやつはこいつじゃないのか。じゃあ、能力じゃなくて持ち物に仕掛けがある可能性が高いな。このフードとか…』
突然現れた方の魔族は、フード付きのマントを被っている。他の魔族と衣服が違う。
影達『こちらでもマント付きとエンカウントしました。そのマントで間違いなさそうです。敵の狙いはこのマントのテストと、可能な限りの拉致…だと思われる。』
森野『…避難区域外にも隊員を派遣する』
エヴィデンス本部南東には、全長10m、高さも5~6mはありそうなモンスターが口を開け、砲口を本部に向けている。
それから放たれた膨大なエネルギー砲が本部に迫る。
毛利『俺が出る』
本部待機していた軍隊長、毛利 鷹就が屋上から飛び降り、本部の壁を蹴って砲弾に向かう。
森野「それにしても妙だな。」
エヴィデンスの総司令、森野 義昭が作戦室で呟く。
影達『敵さんの狙いでしょ?人間を攫いに来たにしては、避難区域外に向かう動きがない。本部を落としに来たにしては、1度に投入する戦力が少ない。』
森野「……。敵の狙いはそう単純じゃないようだな。」
【警戒!新たに魔族のエネルギーを探知しました!】
毛利『俺が近いな。さっきの砲弾だしたモンスターの近くだろ。』
毛利は本部に迫る砲弾を一刀両断する。左右に別れ、毛利を通り過ぎた砲弾は、目に見えないほど細かく刻まれた。
毛利は付近の屋上に着地し、エネルギー砲を発射したモンスターに向かって屋根を伝って一直線に向かう。
毛利『目標視認、討伐する。』
毛利はモンスターに1番近い建物の屋根を思い切り蹴り、モンスターの頭上にいる魔族に向かう。
???「お前かぁ?さっきの砲弾を粉々にしたのは?」
毛利「そうだな。お前も微塵切りしてやる。」
毛利が魔族と剣を交える。
毛利の刀が魔族の剣に触れた次の瞬間、剣を無数の斬撃が襲う。
???「うおっ!」
思わず剣を離した魔族は、すぐに毛利を蹴りつけ、剣をとって毛利と距離を開ける。
???「切ったものを切り続ける能力か?強すぎんだろ。」
毛利「人間様なめるなよ。」
毛利と魔族の戦いが始まって少しした頃、エヴィデンスに全体通信が入った。
【緊急!岩橋隊の反応が消失!一斉に消失しました!座標は8-B地点!】
隊員に戦慄が走った。中でも1番の焦りを見せたのは直江影達だった。
影達『マズい…となると…』
信虎『馬場 信虎だ!俺ら馬場隊がいちばん近い!現場に向かう!』
オペレーター『了解しました』
現場に到着した馬場隊は戸惑った。
信虎「戦闘の跡はある…が、岩橋隊が一人もいない。」
森野『その辺りには戦闘用モンスターしかいなかったはずだ。辺りのモンスターに不審なものはいたか?』
信虎『特に見当たりません。』
森野『モンスターと戦闘をしていた反応はあった。モンスターと相打ちになったように同時に、彼らのエネルギー反応が消えた。拉致タイプのモンスターを投入しているのか…?』
影達『それなら多分、そっちのレーダーでわかるはずです。拉致するには人間を通すワープホールを開く必要がある。そしたら検知してるでしょう。考えられるのは、エネルギー反応を消す方法を敵が開発したんだと思います。』
司令室に緊張が走る。
いつかは有り得ることだと想定していた。しかし、いざ起こると冷静さを失う。
森野『まずは人命が最優先だ。岩橋隊の捜索、及び周辺の調査。レーダーに映らない技術を手に入れたなら、これで終わりではないはずだ。現場を押さえられるように調査せよ。各員!レーダーに映らない敵がいることを想定して動くこと!』
エヴィデンスは複数の隊がまとまる動きを見せる。
???「お前みたいな強いやつが、こんなところで油売ってていいのか?」
毛利「どういう意味だ?」
???「行方不明になった隊員がいるんじゃないのか?助けに行かなくていいのか?」
毛利「それは他の隊員がする。俺が相手をしていないとお前はなにをする?特に、名乗りもせず本領発揮せずに戦ってるお前は危険だ。」
???「へぇ、ちゃんと気を張ってるじゃん。」
毛利が一気に距離を詰める。魔族が毛利の間合いに入り、防御の構えに入ったとき、足元のモンスターが激しく揺れた。
毛利の援護で、複数の隊員がモンスターの足元に攻撃を仕掛けた。
揺れに足を取られ、魔族に隙ができる。空中にいた毛利は影響もなく、刀を振り切ろうとする。
エヴィデンス側が勝利を確信したとき、毛利の背後に剣を持った魔族が現れた。
???「勝ったと思った瞬間が1番の油断なんだよ!」
現れた魔族が剣を毛利めがけて振り下ろす。
しかし、負傷したのは突然現れた魔族の方だった。
???「あぁ??」
銃弾が魔族の胸を貫いたのだ。
もう1人の魔族は、すんでのところで毛利の刀を躱す。左袖に少し傷がついた。
???「あれは…本部の屋上から狙撃したのか…?!」
???「ちいっ…!ありえねぇだろ!」
貫かれた魔族が舌打ちをし、傷を押さえる。即死は避けたようだ。
本部との距離は1km以上ある。他に狙撃可能な地点もなかったため、魔族は油断していた。
毛利『釣れたな。レーダーに映らないやつ。』
児玉『そいつはモンスターの口から出てきましたよ。』
毛利『ということは、岩橋隊のもとに現れたやつはこいつじゃないのか。じゃあ、能力じゃなくて持ち物に仕掛けがある可能性が高いな。このフードとか…』
突然現れた方の魔族は、フード付きのマントを被っている。他の魔族と衣服が違う。
影達『こちらでもマント付きとエンカウントしました。そのマントで間違いなさそうです。敵の狙いはこのマントのテストと、可能な限りの拉致…だと思われる。』
森野『…避難区域外にも隊員を派遣する』
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