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2章
成実の力
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政府機関による成実の裁定は、エヴィデンス残留となった。悪意を証明できないこと、不審な点がなかったこと、防衛隊員として戦力になることなど、賛否は別れたが味方に立つ意見が多かった。
帰りの車両で、成実は伊達に聞いた。
成実「俺に、生身で戦うなって言ってたのは、俺の生身に魔力があるのを知ってたってことですか?」
伊達「ふー…。まあ、そうだな。」
森野「お前の誕生は、エヴィデンスのメンバー総出で祝ったさ。成実、お前は特別な生まれなんだ。」
成実「特別?俺の両親は死んでるって、それしか聞いてないですけど…」
森野「そうだ。お前の両親はもう、亡くなっている。お前を産んですぐ。」
成実「それと俺の力に関係が…?」
森野「そうとも言える。成実の父は魔族、母は人間という、魔族と人間のハーフなんだ。」
成実「…?!」
重宗「ハーフ?!それって、でも無理なんじゃ…」
魔族の身体的構造は人間と変わらない。細胞に魔力が通るかどうかが主な違いである。
そのため、魔族の生殖細胞にも魔力が宿る。人間の生殖細胞と、魔力を持った生殖細胞が結合する際、人間の生殖細胞が適応できずに受精しないのだ。
森野「そうだ。構造上、人間と魔族の間に子は生まれない。しかし、不思議なことに成実の両親は愛し合い、成実を産んだ。それが身体に障ったのだろう。お前を産んだ時に母は亡くなり、父はお前を育て、生活のために戦い戦死したらしい。」
成実「…らしい?」
森野「そうだ。お前の出産は、向こうの世界での出来事だ。エヴィデンスの隊員だった母は、魔力を持った子が生まれる可能性に備えて魔界で出産をした。」
成実「らしい…って、出産に…こっちの人間は立ち会わなかったんですか?」
森野「行ったさ。お前の両親には親類がおらず、頼れる家庭がなかったから、エヴィデンス側も向こうの国も、たくさんの力が寄せられた。ただ、出産準備にむかい、成実が無事に産まれ、両親は亡くなり、成実だけで人間界に戻ってくること以外の情報が無いんだ。」
成実「は?な、なんで…」
森野「全員死んだんだ。出産に関わった、魔族側もエヴィデンス側も。」
成実「死んだ…?」
森野「そう、だから何もわからないんだ。1人の証言だけを信用するしかなかった。」
成実「それが…俺の父…?」
森野は黙って頷いた。
思い沈黙が流れた。予想外の情報が一度に大量に与えられ、伊達と森野以外は混乱していた。
森野「そんなお前にピッタリの任務が用意してある。帰ったら説明しよう。」
帰りの車両で、成実は伊達に聞いた。
成実「俺に、生身で戦うなって言ってたのは、俺の生身に魔力があるのを知ってたってことですか?」
伊達「ふー…。まあ、そうだな。」
森野「お前の誕生は、エヴィデンスのメンバー総出で祝ったさ。成実、お前は特別な生まれなんだ。」
成実「特別?俺の両親は死んでるって、それしか聞いてないですけど…」
森野「そうだ。お前の両親はもう、亡くなっている。お前を産んですぐ。」
成実「それと俺の力に関係が…?」
森野「そうとも言える。成実の父は魔族、母は人間という、魔族と人間のハーフなんだ。」
成実「…?!」
重宗「ハーフ?!それって、でも無理なんじゃ…」
魔族の身体的構造は人間と変わらない。細胞に魔力が通るかどうかが主な違いである。
そのため、魔族の生殖細胞にも魔力が宿る。人間の生殖細胞と、魔力を持った生殖細胞が結合する際、人間の生殖細胞が適応できずに受精しないのだ。
森野「そうだ。構造上、人間と魔族の間に子は生まれない。しかし、不思議なことに成実の両親は愛し合い、成実を産んだ。それが身体に障ったのだろう。お前を産んだ時に母は亡くなり、父はお前を育て、生活のために戦い戦死したらしい。」
成実「…らしい?」
森野「そうだ。お前の出産は、向こうの世界での出来事だ。エヴィデンスの隊員だった母は、魔力を持った子が生まれる可能性に備えて魔界で出産をした。」
成実「らしい…って、出産に…こっちの人間は立ち会わなかったんですか?」
森野「行ったさ。お前の両親には親類がおらず、頼れる家庭がなかったから、エヴィデンス側も向こうの国も、たくさんの力が寄せられた。ただ、出産準備にむかい、成実が無事に産まれ、両親は亡くなり、成実だけで人間界に戻ってくること以外の情報が無いんだ。」
成実「は?な、なんで…」
森野「全員死んだんだ。出産に関わった、魔族側もエヴィデンス側も。」
成実「死んだ…?」
森野「そう、だから何もわからないんだ。1人の証言だけを信用するしかなかった。」
成実「それが…俺の父…?」
森野は黙って頷いた。
思い沈黙が流れた。予想外の情報が一度に大量に与えられ、伊達と森野以外は混乱していた。
森野「そんなお前にピッタリの任務が用意してある。帰ったら説明しよう。」
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