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あったかもしれないしなかったかもしれない話
ガラスの向こうのはずだった
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ルーク様?
こちらに向かって優しく微笑んでらっしゃるルーク様がいます。
そしてわたくしとの間にはガラスのような透明な壁があります。とても透き通っていて、服の裾が触れなければ気づかなかったでしょう。
けれどそれは確かに存在し、わたくし達の間を阻みます。
ルーク様の視線がすっと横を向き、いつの間にか現れたピンクブロンドの女の子の手を取り、わたくしから遠ざかっていきます。
けれど追いかけようとも何もせずわたくしはただ見ています。
ふと光の加減かわたくしの顔が透明な壁に映り込みます。
その顔は――。
「……3D乙女ゲーム」
夢から覚めて思わずそんなことをつぶやきます。
恐らくお義兄さまのイメージで補強されてスチルでなくリアルなルーク様になったのでしょう。
……そして3Dなのにゲームだと認識しましたのね。あんなシーンゲーム内にはなかったですけど。
あの壁はディスプレイでしたのね。
確かにルーク様は好きですけど、それはゲームのせいもあって恋ではなくて。
お義兄さまには恋をしていて、それは透明な壁がないせいかもしれず。
ルーク様とお義兄さま、どっちがかっこいいかと言われれば、実はルーク様の方がかっこいいと思うんですのよね。
ルーク様にも弱点はありますけど、それは見せるための弱点で、演出のための設定です。
お義兄さまにはそれ以外にも弱点がありますもの。
たとえば些細なところですと小さい頃からピーマンが苦手で、メニューの中に見つけると昔は顔中で嫌がって、今も眉根が寄りますの。
ルーク様はそんな事ありませんでしたわ……ピーマンを食べる場面自体。
ピーマン嫌いをかっこいい要素と思う方はあまりいないでしょう? かわいいと思う方はいらっしゃるでしょうけど。
わたくしもかっこいいとは思いません。けれどそんなところも愛おしいとは思います。
結局、その差なのでしょう。
だからといって愛しい人と同じ姿をした者がヒロインと去って行くのに少しくらいネガディブな気持ちにならなかったのかと思わなくもないですが。
考えてみるとヒロインイコールプレイヤーキャラですから、前世では内側に自分を投影するか外側で指示を出して見守るかはとにかくこの手でくっつけていた訳ですし。
正直そのことより、最後に見た前世の自分の顔の方がショックでした。顔に問題があったというより別人と思う貌が映ったことが。
自分で認識している以上にリーゼロッテになじんでましたのね、あんなに見慣れていたものでしたのに。
それとも。
夢、だったからでしょうか?
こちらに向かって優しく微笑んでらっしゃるルーク様がいます。
そしてわたくしとの間にはガラスのような透明な壁があります。とても透き通っていて、服の裾が触れなければ気づかなかったでしょう。
けれどそれは確かに存在し、わたくし達の間を阻みます。
ルーク様の視線がすっと横を向き、いつの間にか現れたピンクブロンドの女の子の手を取り、わたくしから遠ざかっていきます。
けれど追いかけようとも何もせずわたくしはただ見ています。
ふと光の加減かわたくしの顔が透明な壁に映り込みます。
その顔は――。
「……3D乙女ゲーム」
夢から覚めて思わずそんなことをつぶやきます。
恐らくお義兄さまのイメージで補強されてスチルでなくリアルなルーク様になったのでしょう。
……そして3Dなのにゲームだと認識しましたのね。あんなシーンゲーム内にはなかったですけど。
あの壁はディスプレイでしたのね。
確かにルーク様は好きですけど、それはゲームのせいもあって恋ではなくて。
お義兄さまには恋をしていて、それは透明な壁がないせいかもしれず。
ルーク様とお義兄さま、どっちがかっこいいかと言われれば、実はルーク様の方がかっこいいと思うんですのよね。
ルーク様にも弱点はありますけど、それは見せるための弱点で、演出のための設定です。
お義兄さまにはそれ以外にも弱点がありますもの。
たとえば些細なところですと小さい頃からピーマンが苦手で、メニューの中に見つけると昔は顔中で嫌がって、今も眉根が寄りますの。
ルーク様はそんな事ありませんでしたわ……ピーマンを食べる場面自体。
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わたくしもかっこいいとは思いません。けれどそんなところも愛おしいとは思います。
結局、その差なのでしょう。
だからといって愛しい人と同じ姿をした者がヒロインと去って行くのに少しくらいネガディブな気持ちにならなかったのかと思わなくもないですが。
考えてみるとヒロインイコールプレイヤーキャラですから、前世では内側に自分を投影するか外側で指示を出して見守るかはとにかくこの手でくっつけていた訳ですし。
正直そのことより、最後に見た前世の自分の顔の方がショックでした。顔に問題があったというより別人と思う貌が映ったことが。
自分で認識している以上にリーゼロッテになじんでましたのね、あんなに見慣れていたものでしたのに。
それとも。
夢、だったからでしょうか?
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