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本編
愛を伝えて
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「僕達には、幼い頃からの婚約者が居て…」
サンドイッチを食べ終わり改まって話始めたフィースの口に手を置いた。
「…ガードルート?」
「良いから」
私はフィースの口にキスをした。いつも彼らからしてくれるように。横に居るイアンにも同じようにキスをする。私の想いが少しでも伝わるように。
「ええっとね、2人は…その、いつも私にいっぱい好きって言ってくれるでしょう?でも、私からはあんまり言ってなかったなあって思って」
「ガードルート」
小さな声で囁くようにイアンが私を呼んだ。
「イアン、フィース。私あなた達のこと好きだよ!すごく好き。今も辛い目に遭っていると思うとすごく胸が痛くなる。代わってあげたいなって思う。でも、2人には2人が乗り越えるべきものがあるんだよね?だから応援してる。何もできないかもしれないけど、ずっと応援しているから」
言っている内に涙が出てきた私を2人はぎゅっと抱きしめてくれた。
「…バーンスタイン家には所有している宝石の鉱山なんかが沢山あってね。そことの取引の優先権を望んでいる。…彼女の親はね。彼女も可哀想な人なんだ。僕達みたいな婚約者を持って、結婚するということを幼い頃からの義務だと思っていたんだろう。…嫌悪しているのを隠そうともしないけれど、結婚はしたいんだ…。望もうと望むまいと政略結婚は貴族の義務だからね」
私は黙って2人の話す言葉に耳を傾けていた。
「僕達には愛してくれた母親が居たって話をしたことがあったよね?…もう亡くなってしまったけれど、今でも遺品は本宅にあって、僕らを言いなりにするための人質みたいになっている」
「…僕達が騎士団に入ったのは父の命令だ。目的はわからないが、何か思惑があるのだと思う。…もう母は亡くなった人なんだからと思うが、遺品をないがしろには出来ない。それに…」
イアンは言いにくそうに黙ってしまった。
「イアン?」
私はすこし不安になって手を握った。
「…僕らには妹が1人居る。…僕達のような容姿をしているけれども、唯一大事にしてきたものなんだ」
ということはすごい美少女なんだ。
「イアンはすぐ家を捨てるっていうけど、捨てられないのはそういう事情があるんだ…。ガードルート。ごめんね…」
ううん、と私は首を振った。
「そんなの、当たり前だよ。可愛い妹を私のために捨てるなんか言わないで。…皆で協力しよう。私も出来ることしたい」
サンドイッチを食べ終わり改まって話始めたフィースの口に手を置いた。
「…ガードルート?」
「良いから」
私はフィースの口にキスをした。いつも彼らからしてくれるように。横に居るイアンにも同じようにキスをする。私の想いが少しでも伝わるように。
「ええっとね、2人は…その、いつも私にいっぱい好きって言ってくれるでしょう?でも、私からはあんまり言ってなかったなあって思って」
「ガードルート」
小さな声で囁くようにイアンが私を呼んだ。
「イアン、フィース。私あなた達のこと好きだよ!すごく好き。今も辛い目に遭っていると思うとすごく胸が痛くなる。代わってあげたいなって思う。でも、2人には2人が乗り越えるべきものがあるんだよね?だから応援してる。何もできないかもしれないけど、ずっと応援しているから」
言っている内に涙が出てきた私を2人はぎゅっと抱きしめてくれた。
「…バーンスタイン家には所有している宝石の鉱山なんかが沢山あってね。そことの取引の優先権を望んでいる。…彼女の親はね。彼女も可哀想な人なんだ。僕達みたいな婚約者を持って、結婚するということを幼い頃からの義務だと思っていたんだろう。…嫌悪しているのを隠そうともしないけれど、結婚はしたいんだ…。望もうと望むまいと政略結婚は貴族の義務だからね」
私は黙って2人の話す言葉に耳を傾けていた。
「僕達には愛してくれた母親が居たって話をしたことがあったよね?…もう亡くなってしまったけれど、今でも遺品は本宅にあって、僕らを言いなりにするための人質みたいになっている」
「…僕達が騎士団に入ったのは父の命令だ。目的はわからないが、何か思惑があるのだと思う。…もう母は亡くなった人なんだからと思うが、遺品をないがしろには出来ない。それに…」
イアンは言いにくそうに黙ってしまった。
「イアン?」
私はすこし不安になって手を握った。
「…僕らには妹が1人居る。…僕達のような容姿をしているけれども、唯一大事にしてきたものなんだ」
ということはすごい美少女なんだ。
「イアンはすぐ家を捨てるっていうけど、捨てられないのはそういう事情があるんだ…。ガードルート。ごめんね…」
ううん、と私は首を振った。
「そんなの、当たり前だよ。可愛い妹を私のために捨てるなんか言わないで。…皆で協力しよう。私も出来ることしたい」
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