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本編

爽やかな風

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ランスロットさんと例の御令嬢の噂は瞬く間に広がった。城一番の美男のロマンスだから、当たり前なんだけど。例の御令嬢にはちょっと悪いことしちゃったかなとも思うんだけど、何の罪もないフィースとイアンを何度も罵ったお返しだ。甘んじて受けて欲しい。

私は仕事的にあまり他の城の使用人とは関わらないんだけど、ここまで広がっているとなると、例の美男ランスロットさんも責任を取って結婚するしかないだろうな、と思う。性格も似通ってて良いカップルになるんじゃないだろうか。

そんなことをつらつらと考えながら掃除していたら、後ろから声が掛けられた。
「ガードルート」
「ヴィンセントさん」
背の高い眼鏡をかけた人に微笑む。
「上手くいったようだな」
「ええ、ありがとうございます」
「そうか、良かった」
「ええっと何かお礼をしたいなって思っているんですけど」
「いや…そうだな。貰おうか。ガードルートちょっと時間を貰っても良いか?」
「はい?すこし早いですが休憩に入りますね」
「ありがとう」

手招きされ近くの東屋へと入る。
「きゃっ」
ワンピースのスカートを上げられ、下着の中に長い指が入ってきて、谷間をなぞられる。
「君がお礼を、というから我慢出来なくなってしまった」
「ヴィンセントさん?」
「さすがにまだ濡れてないな」
苦笑しながら指の動きを早くする。じわっと何か漏れる感覚がする。
「あっ…ああっ」
「君は濡れやすい、のかな。すぐに濡れてくるな」
どこか観察するようにぐちゅりと中に指を入れてくる。
「知りませんっ」
自分と他の人がどうかとかは知るわけがない。

指でぐちゅぐちゅとかき回すとヴィンセントさんは私に近くにあった木に捕まらせた。
「あっ、……ああっ」
ヴィンセントさんが自身をいきなり押し込んできた。ぐっと息が詰まりそうになる。
「ああ、ガードルート、温かい」
「はぁっ……ふぅっ…ヴィンセントさんっ」
「すまない。どうしてもしたくなって仕方なかった」
抽送を、しながら後ろから抱きしめてくる。
ああ、この人はすごく寂しがり屋なのかな、なんて思ったりもした。

風が東屋を駆け抜けて行った。
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