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本編
王子様
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昼下がり、豪華なお茶菓子が載っているテーブルを間抜けな顔で見つめながら私は第3王子を待っていた。
「…君は…」
麗しい顔を驚愕の表情をしているレオンハルト様が登場した。
「ガードルートです。お目にかかれて光栄です」
私は教えられた通りに挨拶した。おまけに事前に訓練してもらった淑女の礼も取る。
「…堅苦しい事は良い。座ってくれ」
「はい。ありがとうございます」
「なぜ、ここに?」
「リプリ団長に何も聞かれていませんか?」
「ああ」
リプリ団長、根回しなくぶっつけ本番しないでください。
さらっと私が話し相手になったことを説明すると麗しい憂い顔で考えているようだった。
「あの、レオンハルト様?」
「…いや、わかった。私のことはレオンで構わない」
「ええっと、それではレオン様と?」
「レオン、だ。ガードルート」
「わかりました。レオン」
強く言われて何だか逆らわない方が良いようなので素直に頷いておく。
「…すまない。嫌だっただろうに命令では逆らえなかっただろう。可哀想に」
「いいえ?嫌ではありませんでした」
「どうしてだ」
「言ったでしょう?私、変わっているんです」
「…そうか」
「レオンはいつもは何をしているんですか?」
「…父上を手伝って政務関係の書類を処理しているな。立場上は外交などに関わっているのが普通なのだろうが、この姿では相手を怖がらせてしまうからな」
「…大変なお仕事ですね。息抜きもたまには必要ですよ」
「ありがとう。ガードルートはいつもは何を?」
「私は黒竜騎士団の寮のお世話係を担当しています。主には清掃ですが、朝食を作るお手伝いもしていますね。あとはリプリ団長の書類整理をお手伝いしたりしています」
「…君はリプリと仲が良いんだな」
「ええ。毎日お茶していました。団長は話しやすくて博識です。お話もとっても面白いんですよ」
「私と比べると、リプリと話している方が楽しいだろう」
私は自分を卑下するようにして笑うレオンを不思議そうに見てしまった。
「いいえ?」
「どうしてだ」
「レオンと話している時はまだ全然知らない方なので、どんな方なんだろう、という楽しさがあります。…それにこの時間が楽しいかどうかはレオンが決めることじゃなくて私が決めることです。レオン」
「そうか…すまない。それはそうだな…君は大人だなガードルート」
「ふふ、そんなこと言ってくれるのレオンだけです。恋人は年上が多いのでいつも子供扱いなんですよ」
「そうか、こんなに可愛いんだ。恋人が居て当然だろうな。…年上が多い、とは?」
「ええっと、私には5人、恋人が居ます。皆とっても素敵なんですよ。その内の2人、双子のイアンとフィースだけ、私と同じ年なんです」
「…そうか、それは羨ましいな」
「ええ、ありがとうございます。皆格好良くてすごく優しくて最高の恋人達なんですよ」
「…白龍騎士団か?」
「いいえ、皆黒竜騎士団に所属しています」
「?そうなのか。素敵だと聞いたから、てっきり白龍騎士かと思った」
なんとなく納得し辛い雰囲気で1回目のお茶会は終わった。
「…君は…」
麗しい顔を驚愕の表情をしているレオンハルト様が登場した。
「ガードルートです。お目にかかれて光栄です」
私は教えられた通りに挨拶した。おまけに事前に訓練してもらった淑女の礼も取る。
「…堅苦しい事は良い。座ってくれ」
「はい。ありがとうございます」
「なぜ、ここに?」
「リプリ団長に何も聞かれていませんか?」
「ああ」
リプリ団長、根回しなくぶっつけ本番しないでください。
さらっと私が話し相手になったことを説明すると麗しい憂い顔で考えているようだった。
「あの、レオンハルト様?」
「…いや、わかった。私のことはレオンで構わない」
「ええっと、それではレオン様と?」
「レオン、だ。ガードルート」
「わかりました。レオン」
強く言われて何だか逆らわない方が良いようなので素直に頷いておく。
「…すまない。嫌だっただろうに命令では逆らえなかっただろう。可哀想に」
「いいえ?嫌ではありませんでした」
「どうしてだ」
「言ったでしょう?私、変わっているんです」
「…そうか」
「レオンはいつもは何をしているんですか?」
「…父上を手伝って政務関係の書類を処理しているな。立場上は外交などに関わっているのが普通なのだろうが、この姿では相手を怖がらせてしまうからな」
「…大変なお仕事ですね。息抜きもたまには必要ですよ」
「ありがとう。ガードルートはいつもは何を?」
「私は黒竜騎士団の寮のお世話係を担当しています。主には清掃ですが、朝食を作るお手伝いもしていますね。あとはリプリ団長の書類整理をお手伝いしたりしています」
「…君はリプリと仲が良いんだな」
「ええ。毎日お茶していました。団長は話しやすくて博識です。お話もとっても面白いんですよ」
「私と比べると、リプリと話している方が楽しいだろう」
私は自分を卑下するようにして笑うレオンを不思議そうに見てしまった。
「いいえ?」
「どうしてだ」
「レオンと話している時はまだ全然知らない方なので、どんな方なんだろう、という楽しさがあります。…それにこの時間が楽しいかどうかはレオンが決めることじゃなくて私が決めることです。レオン」
「そうか…すまない。それはそうだな…君は大人だなガードルート」
「ふふ、そんなこと言ってくれるのレオンだけです。恋人は年上が多いのでいつも子供扱いなんですよ」
「そうか、こんなに可愛いんだ。恋人が居て当然だろうな。…年上が多い、とは?」
「ええっと、私には5人、恋人が居ます。皆とっても素敵なんですよ。その内の2人、双子のイアンとフィースだけ、私と同じ年なんです」
「…そうか、それは羨ましいな」
「ええ、ありがとうございます。皆格好良くてすごく優しくて最高の恋人達なんですよ」
「…白龍騎士団か?」
「いいえ、皆黒竜騎士団に所属しています」
「?そうなのか。素敵だと聞いたから、てっきり白龍騎士かと思った」
なんとなく納得し辛い雰囲気で1回目のお茶会は終わった。
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