花は風と共に散る【美醜逆転】

待鳥園子

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本編

命令に似た

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私は休憩時間、いつもようにリプリ団長のところでお茶の準備をしていた。茶菓子は私が持ち寄ってくることもあるんだけど、リプリ団長の奥様の手作りも多い。いつか会ったらお礼が言いたいな。
「リプリ団長、準備できました」
私はいつものように執務机に居るリプリ団長に声をかけた。

「リプリ団長?」
はっと私の声に顔をあげると麗しい顔をしかめて言った。
「悪い。考え事していた。すまない、ガードルート」
「いえ?珍しいですね。何か悩み事ですか?」
「…そうだな…」

リプリ団長は応接のソファに腰かけると、ふうとため息をついた。
「…ガードルート、僕の仕事はなんだと思う?」
「ええっと、黒竜騎士団団長です」
私はお茶をその前に置いて自分の分を取りに戻った。
「…そうだ。これは実力主義の騎士団にはあるまじきことだが、…団長の地位が家柄にも大きく左右される。これは?」
私は団長の前に腰掛けると首を振った。
「いいえ」
「…僕の家は公爵家だ。勿論家を継ぐ嫡男ではないが…」
「そうなんですね?」
私はお茶を飲みながら不思議に思った。リプリ団長は何が言いたいんだろう?

「…君はこの前に城で迷子になったと聞いたが…」
「ああ!そうなんですよ。そこでリプリ団長とよく似た人に会いました」
私はすっかり忘れていた美男子のことを思い出した。そうそう、あの後ミッキー君とのデートで初めて外泊したりしていたからすっかり忘れてしまっていた。

「あれは僕の母方の従兄弟になる。この国の第3王子レオンハルトだ」
「え?そうなんですね。通りで王子様っぽいと思いました」
私は思わず言葉を滑らせた。
リプリ団長も目を白黒させて不思議そうだ。
「王子様っぽい?とは?」
「ええっと…格好が!そう、服装が王子様っぽいと思いました」
なんとか誤魔化せたみたいだ、リプリ団長は一応納得してくれたみたい。ふう。

「レオンハルトの話し相手になってくれないか?」
「…話し相手、ですか?」
「そうだ。君のような子は珍しい。あの彼とも普通に話せるんだからな。…何も話さなくて困っていたんだ。でも、この前に会った時君の話をしてきてね。とても楽しそうだったから、少しでも慰めになれば…と思ったんだ」
私は首を傾げた。なんだ。そんなことか。
「良いですよ」
「…良いのかい?もちろん仕事時間に含めるし特別給金も出そう」
「わかりました」
お世話になっているリプリ団長の頼みともあって、私は何にも考えずに頷いた。
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