花は風と共に散る【美醜逆転】

待鳥園子

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本編

そのまま

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「ヴィンセントさんは…」
「ん?」
「なんで私のしたいことわかったんですか?」
「…殿下のことだな?」
「っん、はいっ」
ヴィンセントさんは体を傾けて私の首元をそっと吸った。
「そうだな…彼はまず、誠実だ。誰にもわかることだが…君が好きだ、そして誰から見ても可哀想な立場にある…悲劇のヒーローというやつだな、得てしえて女性はそういう人が好きだ」
そう言うと苦笑した。
「えっと、…私だから、というのはあまり関係ないということですか?」
「いや?君は選びきれなくて結局5人の恋人を持つに至った女性だ。人よりも情が深い。この2つの要素が合わさったら大体の予想はつくだろう?」
「優柔不断ですね」
ふうっと息をつく。ヴィンセントさんはいつも正直で、的確で。すこし残酷だ。

「違う。雨に濡れた捨て犬を見捨てられない、と言った方が正しいのか…君は僕達のことをえらく魅力的に感じるという特定の病のようなものにかかっているだろう?だから、彼のこともそれなりに魅力的に感じていると思った」
「ん、私はレオンを捨て犬だなんて」
ちゅっとキスを仕掛けてくるヴィンセントさんをすこし睨む。
「そうだな、すごく魅力的な捨て犬に見えていると言った方が正しいかな?」
ヴィンセントさんは首を傾げた。
「意地悪ですね」
「意地悪じゃないさ、ただの客観的に見た事実だ。そして君は雨に濡れる捨て犬を見捨てられない、優しい女の子だ。元捨て犬としては好ましい限りだ」
「…ヴィンセントさんはこの事をなんとも思ってないんですか?」
「君に話を聞いた時から…そうなるだろうという予測はあったから、あまり驚いていない、というのが正しいな。…彼の事は、別になんとも思っていない訳ではないが、憎んでいる訳でもない。望まぬ関係を結ばされて大変だろうとは思うが」
「…レオンは私と付き合うことを望んでいなかったと?」
「そうじゃない。こういう形で付き合うことをだ」
「でも…」
「ガードルート」
急に真面目に呼ばれてハッと氷のように薄い青い目を見る。

「なんですか?」
「いや、そろそろ動いて良いか?すこし、辛くなってきた」
私は赤くなりながら、頷いた。私は座ったまま彼のものを咥え込んだまま真面目な話をしてて何しているんだろうと、恥ずかしくなる。
「…ごめんなさい」
「良いさ、君が聞きたい時に私の気持ちは確認してくれて良い。君が望む時に」
「大好きです。ヴィンセントさん」
「私も君を愛している。君の気持ちをいつも尊重するよ」
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