子鹿くんは狼

中山

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紗季の部屋で迎える二度目の朝は、爽快で気持ちのいい目覚めと共に訪れた。まだ七時前で、起きる気配もなくすうすうと眠る紗季を見て笑みがこぼれる。笑顔すら悪そうだとか死神っぽいとか言われるのに、昨日の彼女は笑い方が好きなどと言うから可愛くて止まらなかった。

柔らかくて白い足が、離れがたいかのように正午の足に絡みついている。最高だ。一昨日の夜はむちむちと挟んでくる太腿の誘惑をなんとか無視して腕枕を外し、ユニットバスで一人で抜いて床で寝たのだ。天と地ほどの違いがある。

昨夜は拒まれたが、紗季の気持ちのいいところを延々舐めて感じさせながらこの太腿で挟まれたらさぞ良かろうと想像する。だいたい昨日は一回しかしていないのだ。まったく足りないし、したいのにできてないことが多すぎる。

とりあえず紗季が起きたら二人でシャワーを浴びて(一人で浴びさせる気はない)、その後すかさずもう一度押し倒すのがいいかもしれない。彼女はどうもあまり経験豊富ではないようだったから、イケるようになるまで(できれば中で)どろどろに甘やかして開発して、離れられなくしてやりたい。



しかし、している最中にも思ったが、今までどんなセックスをしてきたのだろう。彼氏はいたようだが、あの調子ではろくな前戯も愛撫もされてこなかったのではないだろうか。胸を、というか乳首を見られることに抵抗を見せていたから面倒になる男がいても不思議はない、下だけ脱がせて濡らすだけ濡らして入れてすぐ終わるような雑なものばかりだったのかもしれない。自分のセックスはどうもかなり執拗らしいから、差し引いて考えるにしてもだ。

あんなにエロくて敏感な乳首なのに、開発しないなんてどうかしていると正午は思う。膨らんだ輪の中心に先端が隠れているというのがまずエロい。ふっくらした乳輪を舌でなぞればすぐ顔を真っ赤にして乳首が顔を出すし、固くなったそこを口に含んでじっくりと舐めたり吸ったりすれば、腿にまでぬるついた愛液がしたたった。あの感じやすさなら、そのうち乳首だけでイケるようになるかもしれない。

「んん…」

無防備な声に起きるかと期待したが、彼女は仰向けになっただけだった。ちょうどいいので静かに布団をめくり、手を伸ばしてレースカーテンを開けてすりガラス越しの朝の明るさに紗季の胸を晒す。真っ白な胸が上を向いているせいでほんのりと膨らみを残し、乳頭はぷっくりとした淡い色の乳輪に隠れている。すぐそばのほくろに重ねて濃い鬱血のあとがあり、その眺めは正午をいたく満足させた。次は絶対に内腿にもいくつもつけてやろう。



いい眺めだが起きてくれた方が楽しいことができる。乳首への愛撫で起こしてやろうか、いやそれはさすがに怒るか。陥没乳首は吸い出せば出てきっぱなしになるのかなどとつらつら考えていると、肌寒かったのか紗季がぱちりと目を開けた。開けて、裸の胸を見られていることに気がついてきゃっと声をあげた。

「おはよ」

「お、おはよ、何してるの朝から!」

律儀に返しながらあわてて布団をかき寄せるのが可愛い。もう駄目だ、本当に可愛い。布団ごと抱きしめて頬に唇にめちゃくちゃにキスをした。瞼にも耳元にも、弱いのを知っている首筋にも。

「やっ、ちょ、…あん…っ」

「紗季ちゃんは可愛いな」

「やぁ…んっ、もう、…あ」

キスの雨を降らせて、さりげなくその布団をずらしてかりかりと胸の先にいたずらをすると素直に彼女の手から力が抜けた。起き抜けのかすれた声が甘ったるくなる。良い傾向だ、たまらん。

「だめだってば」

「なんで」

「…お風呂入ってないもん」

この言い方は本当に嫌がってはいない。いける。

そう踏んだとおり、一緒に入ろうと囁くとこくりと恥ずかしそうに頷いた。

「でもあの、髪の毛洗いたいから…」

ふむ。

「じゃ後から乱入するわ」一服して、コーヒーの準備でもするか。淹れて飲む暇があるかは知らないが。昨夜のように。

うきうきと正午は計画を立てた。



目が覚めたら無防備な胸をしげしげと観察されていて、意識が一瞬で覚醒を通り越して突沸しかけた。何を考えているのかよく分からない冷静な目で、もしかして朝改めて見たらすごく変なものに思えたのだろうかと不安になったのだが、どうもそういうことではないらしい。

彼は大きな体で抱きついてきて、可愛い可愛いとあちこちにキスの雨を降らせ、隠した胸元も暴いて頂を軽くひっかいたりつまんだり、昨日紗季が感じてどうしようもなかったことをまた仕掛けてきた。首筋をちゅ、ちゅっと軽いキスで食まれて両方の乳輪を同時にふにふにと揉まれ、きっと嫌われてもないし変だとも思われてもないと思えて肩のこわばりが取れていく。

気持ちが良くてもっとして欲しくて、正午にももっと求められたくて、一緒に風呂にと言われた時には嬉しかった。恥ずかしくなって素っ気ない返事をしてしまったが。素直に甘えられるようになれたらいいのに。

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