病弱な私はVRMMOの世界で生きていく。

べちてん

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67話目 決闘

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たしかに私もSakuraとはもう1度戦いたいと思っていた。

あのときはメアリーの活躍もあって相当こちらが有利に進められていたと思う。

いや、人数差があったから微妙なところか。

私もあの場所で新しいスキルを獲得したから、正直何がなんだかわかっていないところもあった。



「じゃあ、対戦よろしくおねがいします。」

すでにフレンドを登録しているため、決闘の申し込みは素早く終わった。

対戦は第1回大会が行われていた会場を模して作られたもので、まさにコロシアムといった感じだ。

以前戦った第2回大会のフィールドとは異なり、草木が邪魔をしてこないので戦いやすい。

あの戦いの場ではあまり相手の様子を観察する余裕はなかったので気が付かなかったのだが、いざ向かい合ってみるとSakuraの構えは非常に綺麗で隙がない。

刀を両手で持ち、真正面に構えている様子はドラマや時代劇などで見る侍と変わらない。

きっと彼女もこのゲームを始めてから必死で練習を重ねてきたのだろう。

「じゃあ、本気で行くから!」

「はい!お願いします!」

相手は真正面に構えているので、横から行くのがいいのだろうが、私はあえて真正面から行くことにした。

私は一度力と力のぶつかり合いというのをやってみたかったのだ。

「えっ!?」

きっと彼女も横から来ると思っていたのだろう。

真正面からぶつかって来る私に対して非常にびっくりしたような表情を送っていた。

しかし、びっくりしている余裕など私にもSakuraにもないわけで、すぐさま先程と変わらない集中した表情へと戻った。

彼女も私の真正面からの攻撃を真正面から受け止めるようにしたらしく、少し腰を低くして刀をより力強く握った。

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