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俺、もう無理
しおりを挟む拝啓、お元気ですか、天国のママ、パパ、長男の兄さん、山口の姉さん夫婦、大阪の兄さん夫婦。
芸歴16年目を突破し、アイドルと俳優業もこなす橋本朔羅15歳。現在居候中。
俺は今、、、、
「、、、、おい、馬鹿フユ、これはなんじゃ」
「なんじゃとはなんだ。新作の漫画だぞ」
同居人でありこの家の主人でこの本の原作者である村瀬冬人大先生に俺はいつも通り突っかかる。コーヒーを飲みながらクールに俺の方を見る。
「それは分かってんだよ!?何が、
“もっと、奥ッ、欲しいッ“
だの
“フユさんのでトロトロにして“
だの言ったんだよ!?言ってねーけど!?」
「、、、、ふむ、、では、言わせれば良いのだな」
「は?、ちょッ、何してッ、」
フユさんは俺に近づいてからの、何故か俺をソファに押し倒したと思ったら、、、、
「本当のことにすれば良いんだろ?」
「違ッ、待ッ、、ぁッ 」
「此処が良いんだろ?」
「~~~!、もうッ 」
俺に色々変な事をするフユさんから逃げて、リュックを持って素早く家を出る。あの人俺の事が好きって言う気持ちを伝えてからか、もっとスキンシップ激しくなってる気がする!
「ハァハァハァ 俺、やっぱり、可笑しい」
フユさんに触られた所がまだ変に熱い。俺マジでどうなってんだろ。あの人の事を、フユさんの事を考えるだけで、体が熱くなる。
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「それは完全に好きなんだろ、村瀬大先生の事が」
「はぁ?絶対にない!絶対にないから!」
昼休み、教室で昼ご飯を食べていると、玲央にそうズバッと言われた。が、俺は即座に否定する。
「いや、俺がなんでフユさんの事好きなんだよ、」
「だって、村瀬大先生に触れられると、ドキドキして熱くなるんだろ?」
「うん、、、、」
「それ完全に恋だ、おめでとう」
「で、でも」
「元から気になっていて、その人に抱かれました。好きになります、これは普通だから、安心しろ、Ωとしては、優秀なαの事を好きになる事は必然だ」
ズバズバと俺に言ってくる玲央。俺は違う違うと思いながら、糸の方を見る。
「うーん、僕も玲央に賛成かな。それになんで、違うって思ってるのに、それ持ってるの?」
「、、、、ぁ」
糸が指差したのは、俺の左手が持っていたフユさんが乗っているモデル雑誌だった。俺は動揺しながらも、否定する。
「ち、ちげーし!これはくっ付いただけだし!俺絶対にあの人の事好きじゃねーし!、あの人の姿を見るとドキドキしねーし!」
「あの人の事かっこいいとか素敵とか思ってねーし!」
「はいはい、言ってない事を否定しないの、それにさ、本人がいない所で本人のこと考えたりするのって、恋みたいなもんだよ?」
「、、、、本当に分かんないんだよ、好きか」
俺がそうショボンとなりながら言う。俺自身恋を一度もした事がない上に、芸能界に居る事もあって、あんまり分からない。
そんな俺を知っている、2人が顔を見合わせたと思ったらため息をついてから口を開く。
「ならさ、村瀬大先生の担当編集者が村瀬大先生にボディータッチしたら、どう思う?」
「、、、、別にどうも、あの2人がフユさんにそんな感情向けてる訳ないし、」
「なら、他の人、自分の知らない人と接触してて、自分の知らない村瀬大先生の姿を見たら、、、、」
「ぇ、、、、、、、、そ、それは、少し、いや、だいぶ嫌かも」
「「おめでとう、恋だ」」
「だから違うっての!!」
「だったら、よし、これ、この2つの気持ち、感情になったら、それは恋で本当に好きって事だから」
糸はそう言って、2つの気持ち、感情を教えた。俺は本当にフユさんが好きなのか、嫌いではないと思ってるけど、好きなのか、もしかしたら嫌いなんじゃないか、なんて思ってしまう。普通、あり得ないのに、、、、
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「ただいま~」
俺は家に帰ってリビングを開けた瞬間、そこから入った光景は、、、、
「ぁ、おかえり、朔羅、」
同居人兼俺の事が好きらしい、フユさんがロープで拘束されていました。その隣には俺を満足げに見ている見知らぬ男が立っています。
何か懐かしい感覚になっています。
「!?、フユさん!?これ何!?てか、アンタ誰?!」
「ぁ、こんちわーす!この漫画の作画担当の、野村真紘24歳、Ωです!」
「ッ、、、、こ、こんにちは、」
「ぁ、村瀬先生の拘束解いて良いっすよ」
俺はフユさんの拘束を解く。初めましての人でそれもΩだったから、ビックリした。ニコニコしながらタブレットを持っているこの人に少し警戒してしまう。
「何してたのさ、拘束なんて」
「今書いている新作の中に拘束される“朔夜“が居てそれでだ」
「それでだ、じゃねーよ、て言うか、アンタにもΩの知り合いなんて居たんだね」
「あぁ、俺も知ったのは今日だからな」
「ぇ、、、、」
「いやぁ、村瀬先生Ω嫌いだから言わないでおこうって思ったけど、同居人がΩだって聞いたから、言おうかなって!」
まさかの返答に俺はビックリした。
、、、、と言うか、待てよ。この人があの漫画の作画担当って事は、、、、
「アンタが、あのエロいイラスト描いたって事かぁ!!?」
「そうっスよ、どうです?上手いでしょ?」
「上手いとか上手くないとかの前に、なんで俺に似たキャラなんだよ!?」
「それは、村瀬先生の指示です」
「アンタ、良い加減にしろよ」
「良いだろう、漫画なんだから」
「良くねーんだよ」
俺が少しフユさんに近づくと、野村さんが何か思いついたのか、口を開いた。何か嫌な予感が全身を襲う。逃げたくなってきた。
「ぁ、本番はしなくて良いので、軽くヤッてくれませんか?」
「は?」
「ぁ、大丈夫です。軽くで良いんで」
「分かった、ヤるぞ」
「ぇ?、は?」
フユさんはそう言って俺をソファに押し倒して、色々して来た。同意もなしにまた押し倒したな、コイツ。
「ちょッ、」
「良いですよ~!ネクタイで両手を結び、陵辱感を煽って!」
「ぁッ、、」
「良いですよ~!、次はやっぱり、乳首開発!!」
「んッ、、、、ぁッ、、、、ひぅッ 」
「パーフェクト、!完璧です!」
「うぅ、もう無理」
この時、俺は気付きました。作家や漫画家とは、変態の集まりなんだと、そう思いました。俺はもう、人間不信になりそうです。人間誰しも信用はしない方が良いと、ソファでうずくまる俺は理解しました。
「どうです?ラフ画ですけど、良くないですか?村瀬先生」
「あぁ、凄いじゃないか」
「、、、、」
フユさんの言わば相棒なんだよなぁ、野村さんは、、、、兄さんの漫画からだと、10年近くの仲。俺よりもフユさんの事を知っていて、フユさんも野村さんに心を許してるって事だろう。
「本当に絶対に村瀬先生が原作の売れる漫画を作る!それが俺の夢!」
それでいて、フユさんの作る作品を本当に大事にしてるんだって、分かった。
「、、、、良いなッ (ボソッ 」
「?、朔羅、何か言ったか?」
「、別に、俺風呂入ってくる、」
俺はそう言って、風呂を入れて、入る。
「俺、さっき何思った!?、良いな!?ナイナイ!!?あるわけない!?仲良さげな姿見て、良いなとか思ってない!!」
俺はお風呂でぶくぶく言わせる。
「それに、野村さんはフユさんに抱かれてないし!ってなんで、今こんな事言ってんだ!?俺!?」
今日の俺、本当に変だ。フユさんが他の人と、三村さんや小川さんと仲良くしてても変に思わないのに、
野村さんと仲良くしてる姿見ると、変に心臓がギュッて掴まれて、モヤッてなる。意味が分からなくて怖い。
「上がったよ~、って、あれ、野村さんは?」
「帰った、ってまだ髪濡れてるぞ、」
フユさんはそう言って、タオル越しに俺の髪を拭こうとしてくるが、俺は何故か交わしてしまった。
「ッ、、大丈夫、1人で拭けるから、フユさんも入れば、俺ちょっと部屋行く」
俺はそう言って、自室に逃げ込む。そしてその場に座り込む。
「俺、今フユさんに触られると、絶対に変になる。分かんないけど、顔も良く見れない。人として好きだけど、LOVEって言う感情かって言われたら、分かんなくなる」
俺は自分の感情が上手く整理出来ない気持ちに困惑してしまい、何故か、その日から、、、、
「朔r 」
「ごめん、俺仕事行く!1人で、」
とか
「((背後から近づく))」
「!、 ((咄嗟に避けて逃げる))」
とかをしたりして避けまくりしました。
そのおかげか、分かりませんが、フユさん自身も俺の事を気にしなくなって、頻繁に誰かと電話をしている姿を見る様になった。
「あぁ、それでよろしく頼む、、、、あぁ、笑」
「! ズキンッ 」
何故かフユさんの笑顔を見ると心が痛くなってしまう。電話の相手は誰?とか、俺以外の人をやっぱり好きになったんだ、とか思ってしまう。
好きではないはずなのに、そう思っても思っても、分からなくてなっていく。
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俺は楽屋の一角で体育座りしながら縮こまっている。
「、、、、玲央、糸、、朔のやつどうしたの?なんか、意気消沈って感じ」
「律さん、あれは、一言で言えば、恋が恋と理解出来ず、1週間以上避け続けた男の末路ですよ」
「玲央、言い方が悪いだろ、でもそうなのか?糸」
「碧さん、はい、本人は認めてないって言うか分からないみたいで」
「確かに朔の場合ちゃんとした恋をする様な人生送ってないもんなぁ」
何て4人が話している。俺はなんもやる気が起きなくて、あの人の事を考える事すら疲れて来て、無理。
すると、楽屋の外から微かに声が聞こえて来た。
「、、、、で、村瀬先生が、今、此処に、、、、」
「!、フユさん、?」
「ぇ?朔?って、何処行くの!?」
俺はフユさんの名前を聞いて徐に楽屋外を出て探す。少し歩いていると、フユさんの声が後ろから聞こえて来た。
「!フユs 、、ッ 」
そこに居たフユさんは、いつも通りのスーツ姿だったけど、俺の知らない人と楽しげに、俺の知らない顔をしながら話していた。
俺はその場から足が固定されて動けなくなった。フユさんとその人の会話が目からも耳からも分かる。
「えぇ、はい、その要件で頼みます、笑」
「村瀬先生のお願いならなんでも聞いて!昔から知ってるから!」
「そう言われると助かります」
フユさんが楽しげに話してる姿を見ると何故かイライラする。野村さんの時もそうだ、俺の知らないフユさんが居るって思うと変になる。自分が自分じゃなくなる。俺以外に優しい顔なんて向けないで欲しい、とか俺以外の人を好きになって欲しくないとか、頭の中で沢山よぎる。
「君の作品は僕も大好きだしね」
「ありがとうございます、、、、ぁ」
俺の視線に気づいたのか、俺の方を見たフユさん。知らない人と話してる姿を見ると苦しくて知らないフユさんの姿を見てる俺の顔は多分汚い。俺以外の奴とそんな楽しげに話さないで欲しい。俺だけを見て欲しい。そんな感情が頭の中で巡る。
この感情、ぁ、、あぁ、そっか、、、、
そして次の瞬間、
「、、、、 (朔羅に向かって優しく微笑んで犬歯が見える)」
「ドキッ ///////// 」
俺はその瞬間、気付いた、、、、
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