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ーーーホルム辺境侯爵家
ティリアが茶会から戻ってから数日の間、クリフはトルクス辺境侯爵と文通を交わし続け、空いた時間にトルクス辺境侯爵に招いてもらっていた。
「お招きいただき、ありがとうございます。」
「なに。婚約した間柄、家族となるのだから。何も心配することはない。ところで今日はどうしたのですか?」
「実はーー」
それからクリフは先日ティリアの身に起きた出来事から情報屋を雇って探ったことまでを、掻い摘んで説明した。
始めこそ相槌を打っていたトルクスだったが、いつからか無言で聞くようになった。
クリフはトルクス辺境侯爵へ告げつつも、部屋の温度が下がり真冬の中にいるような感覚を覚えたが言葉を絞り出した。
「…話は分かった。こちらでも裏付けしておこう。まさか、あからさまに堂々と行うとは思っていなかったが。クリフ子爵殿。私に相談してくださり感謝する。」
「………」
「ん?どうかしたかな」
「旦那様。殺気が漏れています。子爵殿が怯えてしまっているではありませんか。さあ、あちらに温かい飲み物をご用意しましたので、お召し上がりください。」
ちょうど来た執事長に促されてクリフは部屋を後にした。
クリフが部屋を出ていき、扉を静かに閉めるとトルクスを睨んだ。
「なぜ殺気なんて出したのでしょう。理由は何であれ、耐性のない子爵殿はお可哀想に。」
「仕方なかったのだ。許せ。」
「それで許しては次がありますからね。この事は奥様に報告させていただきます。」
「まあ待て。話を聞けば私に味方する筈だ。だから先ずは話を聞け!」
「まあ良いでしょう。」
執事長がドアノブに片手で掛けながら、トルクスから子爵と会話した内容を告げる。
トルクスからの話を聞き流した執事長は何も言わなかったことで安心し切ったトルクスだったが、内心呆れ果てていた執事長は部屋を出ていく。
子爵が帰っていった後、執事長によって密告された事でトルクスは叱られ続け、解放と同時に執事長を恨んだのだった。
クリフ子爵から聞き出した話はその後の調査で真実だった事が確認され、茶会に参列していた令嬢の貴族家に警告文書が送られることで、この件は執着となった。
だがホルム辺境侯爵家のミスは大々的に警告したのが災いし、ティリアを妬んでいた令嬢を含める一派は影からの行動することで今後の調査の裏付けから逃げ続ける結果に繋がるのであった。
ティリアが茶会から戻ってから数日の間、クリフはトルクス辺境侯爵と文通を交わし続け、空いた時間にトルクス辺境侯爵に招いてもらっていた。
「お招きいただき、ありがとうございます。」
「なに。婚約した間柄、家族となるのだから。何も心配することはない。ところで今日はどうしたのですか?」
「実はーー」
それからクリフは先日ティリアの身に起きた出来事から情報屋を雇って探ったことまでを、掻い摘んで説明した。
始めこそ相槌を打っていたトルクスだったが、いつからか無言で聞くようになった。
クリフはトルクス辺境侯爵へ告げつつも、部屋の温度が下がり真冬の中にいるような感覚を覚えたが言葉を絞り出した。
「…話は分かった。こちらでも裏付けしておこう。まさか、あからさまに堂々と行うとは思っていなかったが。クリフ子爵殿。私に相談してくださり感謝する。」
「………」
「ん?どうかしたかな」
「旦那様。殺気が漏れています。子爵殿が怯えてしまっているではありませんか。さあ、あちらに温かい飲み物をご用意しましたので、お召し上がりください。」
ちょうど来た執事長に促されてクリフは部屋を後にした。
クリフが部屋を出ていき、扉を静かに閉めるとトルクスを睨んだ。
「なぜ殺気なんて出したのでしょう。理由は何であれ、耐性のない子爵殿はお可哀想に。」
「仕方なかったのだ。許せ。」
「それで許しては次がありますからね。この事は奥様に報告させていただきます。」
「まあ待て。話を聞けば私に味方する筈だ。だから先ずは話を聞け!」
「まあ良いでしょう。」
執事長がドアノブに片手で掛けながら、トルクスから子爵と会話した内容を告げる。
トルクスからの話を聞き流した執事長は何も言わなかったことで安心し切ったトルクスだったが、内心呆れ果てていた執事長は部屋を出ていく。
子爵が帰っていった後、執事長によって密告された事でトルクスは叱られ続け、解放と同時に執事長を恨んだのだった。
クリフ子爵から聞き出した話はその後の調査で真実だった事が確認され、茶会に参列していた令嬢の貴族家に警告文書が送られることで、この件は執着となった。
だがホルム辺境侯爵家のミスは大々的に警告したのが災いし、ティリアを妬んでいた令嬢を含める一派は影からの行動することで今後の調査の裏付けから逃げ続ける結果に繋がるのであった。
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