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奥方様

痴れ者

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 奈江とアリについて、お摩耶も同行することとなった。
 大名家といっても、流石に外聞を憚るのか、連れられた先は川向こうの下屋敷であった。

「私は、こうした閨ごとの指南を生業としておりまする」
 ある大名家や旗本家の名前を出して、お摩耶は水野家の正室・愛瀬の方に身分を明かした。

 摩耶が水野家に嫁したのは愛瀬が輿入れをした後である。
 しかも、既に摩耶と水野家は縁が切れており、愛瀬とは当然ながら他人である。

「弟の嫁御でありながら、会うのは初めてじゃの。願っても無い。わらわに子を授けよ」
「しからば、まずは診察をさせていただきます」
「無礼な、この方は」
 いきり立つ腰元を抑え、愛瀬はあっという間に全裸になった。
 高貴の姫は、生まれた時から体の世話を他人に託しているため、裸を見せることにあまり躊躇いはないことが多い。旗本生まれとはいえ、12歳で既に大名家に入っていた愛瀬も、例外ではなかった。
「ほう、御方様も腰高であられる」
 摩耶はアリに目で合図をした。
「その方が、アリと申す南蛮人か」
「ですが、このお二人は夫婦約束をしておられます。本日はあくまで、閨ごとの指南として参ったまで」
 アリはすでに、奈江の口淫によって魔羅をいきり勃たせていた。羽織をめくってそれを晒すと、愛瀬の方が嬉しそうに目を輝かせ、いきなり用意してある布団の上で大股を開いた。
「苦しゅうない、参れ」
 そう言われても……と戸惑うアリの前に、摩耶が進み出た。
「まずは、中の長さを計らせていただきます」
 これでは閨ごとの妙味も何もない。ならば少し解してやらねば、アリは途中でダメになる……摩耶は、張り型を取り出すと、わざと口で舐るように弄んだ。それを見ている愛瀬がもじもじと腰を揺すり始める。
「な、何といやらしい……」
「ただ足を開くだけでは面白うこざいませぬ。こう焦らして、搦め手から攻めるのです」
 摩耶は「失礼」と言って、愛瀬の小ぶりの乳房を口に含み、舌の上で転がした。それだけで、愛瀬はひゃっと声をあげた。
「お可愛らしいこと」
 そして、体が熱を帯びて、茂みに湿り気が出てきたことを確かめ、まずは張り型の先端でお豆の辺りと泉の縁を撫でてやる。腰を浮かせて、愛瀬が切ない声をあげた。
「こんなこと、してくださいますか、殿様は」
「殿様は……全然つまらないのじゃ。どの男も寸足らずで、ただ挿し抜きするだけで、ちっとも気持ちようない」
 愛瀬の女陰はもう、ダラダラと汁を撒き散らしている。
 摩耶は愛瀬を寝かせ、ゆっくりとそこに張り型を沈ませた。
「おお、おおおおん」
 犬の遠吠えのような声を上げて、愛瀬が背中を反らせた。
「まだまだ……」
 慎重に、愛瀬の良いところを探す。まずは浅瀬に一箇所。そして……。
「まあ、根元までズッポリ……いやらしいこと」
「ぶ、無礼な」
「色に長けた方は、ここも名器。あら、まだいけそうね」
 摩耶はヌププッ張り型を抜き、一番長い張り型を再びあてがった。
「あらま、奥まで行きましたわね」
 これなら、アリのものも全部飲み込んでしまうだろう。というより、通常の日本の男のものでは、満足できなかったはずだ。
「ああん、いいん、いいひっ、ひぃぃっ」
 遠慮なく悶え乱れる愛瀬の姿に、アリの顔が上気してきた。
「アリ、さぁ」
 張り型を抜き、摩耶はアリを手招きした。

 アリは一礼をして、愛瀬の中にヌプププっと、己の凶器を沈めた。
「うわぅぅぅぁんっ」
「アリ、ゆっくりよ。まずは浅瀬を捏ねて、十分に刺激して」
 言われた通りに、アリは腰をぐるぐると回すようにして捏ねくり回した。
「ひぁ、いやぁ、ああんっ、あん、あんっ」
 絶え間なく愛瀬が喘ぐ。小さな昂まりを二度ほど確認し、摩耶は頷いた。
 ズズズッと、アリが奥まで進んだ。
 フッと止まった様子を見て、摩耶は奥の院にアリが辿り着いたことを確認した。奈江ほどではないが、かなり深いところまでアリを飲み込んでしまっている。
「いいわよ」
 摩耶の合図に、アリは徐々に腰を使って抜き差しを始めた。
「いいやぁぁぁぁ」
 愛瀬が海老反りになって声を上げる。
「ひゃぁ、ああっ、ひいん、いん、ひあんん、あんっ、ああっ!! 」
 ヨダレを撒き散らし、山なりに潮を吹きまくり、絶叫し、白目を剥いて、やがて愛瀬は逝った。

「御方様、大変お美しゅうございました」
 抜け殻のように呆然とする愛瀬を起こし、白帷子を体にかけてやると、愛瀬は摩耶に寄りかかってきた。
「死ぬかと思うた」
「死にはしませぬが、これが羽化登仙というものにございます」
「こんなこと……殿の閨では……」
 魔羅の後始末をしているアリと奈江に、退出するように目で合図し、摩耶は愛瀬の腹の上にアリが撒き散らした精を拭ってやった。
「殿様は、閨は淡白でらっしゃいますか? 」
「どちらかというと……好き者かのう」
「でしたら、殿様をお寝かせして、御方様が跨ってしまえばよろしいのです」
「そのような、無礼な」
「無礼など、男と女の閨にありましょうや。楽しみをお二人で追求なされませ」
 ほれこのように、と、摩耶は長い張り型を布団の上に立て、裾を捲り上げるなりズブリと跨って見せた。
 二人のまぐあいを見ていたのだ、もう十二分に潤っている。
 張り型は置いても使えるように、土台に重りが仕込んである。
 ゆっさゆっさと腰を揺らすところを、美代は興味津々に見入っていた。
「ああん……ほら、こう、好きなところに、あたるように、腰を……腰を振って……ああんっ、だめっ……」
 逝きたくなってしまった摩耶は、つい高速で腰を思い切り揺さぶってみせてしまった。
「な、何とのう……艶かしいと申すか、いやらしいと申すか……」
「いやぁぁんっ……ああ、はぁ……こうすれば、より深く、中でお感じになられます。アリのような長さなどなくても、ご自分の体を使えば、十分に気をやることはできるのです」
「殿も、夢中になるであろうか……」
「きっと……」

 アリと奈江は、無事に褒美をもらって、見世物小屋から自由になり、長崎へ旅立つことができた。
 本当はあの日、隣室には刀を構えた侍女達が、摩耶達3人の口封じをするために控えていたのである。
 しかし、愛瀬の方が再び摩耶の閨指南をと願ったことで、命拾いしたのだ。

 
 
 
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