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何とかを探して三千里とはよく言ったものだ
この猫……!!普通じゃない!
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朝。
寝ている私が、この猫の見事なジャンプにより起こされる。、それがこの所のルーティーンになりつつあります。
のし、と身体にかかる重さはそんなにない。生後3ヶ月ほどの子猫だとそんなものだろう……が。何しろ着地が。衝撃が。
ゲフンゲフン。まあそれさておき、
洗ったあとの子猫は血や土で分からなかったが、とても珍しい色の毛並みであることが伺えた。
例えるならば闇とか、そういうのじゃない。夜に透かしたら黒で昼に透かしたら青く紫に輝く夜の色なのだ。
まあどうして毎朝起こしに来てくれるのかなのですけれど。
まあ大体がご飯の催促です。はい。
こうして私達の一日は始まる。
彼はどうやらとても賢く、何処かで飼われてたのだろうと思うけれど、それらしき物は見当たらない。
外に出たい時はちょこんとドアの前で無言の圧力をかけてきたり、
ご飯の際はキッチンに居座る。
なんだろう……この飼われてる感……。
賢い…いい子……、とか思ってたら大体その後呆れた表情を浮かべるカカオ。
「きみは一体なんなんだ……。」
一緒に生活する際、名前をつけたは良いけど呼ぶ機会が一切ない。
なぜなら、彼は1周先をいって待っているから。賢すぎてもう彼は本当に猫なのかと疑いたくなるレベルである。
「いった……っ」
とある日料理をしていた時のことだ。
誤って指を切ってしまい悲鳴を上げたところ、カカオは救急箱を器用に開けて絆創膏を咥えて持って来た時もあった。
あれは中に人が入ってるのではと本気で疑った瞬間の上位に食い込む程の出来事だったと記憶している。
かと思えば虫を相手に喧嘩を売ったり、ソファーに乗ってのんびりしたはいいけれど、気を抜きすぎて落ちたりと、意外におドジな猫のような一面もある。
猫のようなってか、猫だけど。
基本的に抜けている性格な私はなんだかんだ彼に助けられたりしている。
これは彼なりの恩返しなのかなぁって勝手に思ったりしているけれど。
こちらを見てから視線を外し、ふぅとわざとらしくため息つく様は
さながら呆れた人間のため息だ。
うん。やっぱりお世話されてるな。
唯一の役割と言えば、家の外では私がこの子を護衛する事くらいか。
初めにも言ったと思うけれど、この村には弱いものにとって敵が多い。
しかも祖母の家があるのは雑木林の近くなのだ。……割とリスク高い。
「そろそろ日が暮れるな……帰った方がいいかも……。」
「ニャ……!」
このように私が行動に移そうとすると意図して先回りするかのように彼も行動する。
しかし、ここでハプニングが起きた。
う"う"ぅう"という唸り声と同時に目を狂乱に光らせた犬の姿を視認した。
「うそ……」
雑種なんて可愛いもので、その犬は種類も判別できないほど毛並みが荒れていて、口からは私とカカオを認識しているのか涎を絶ず垂れ流し続けている。
初めての事に私は身を縮こませる。
そんな中、強気で闘おうといている者がいた。
カカオだ。
小さいなりをしていながらも四肢をしっかり地面に付け、背中を弓なりのように丸め、青空のように青い瞳は爛々としていて、明らかに闘志を燃やしている。
そんな様子なカカオに気づいた私は小さく悲鳴をあげた。声の大きさは無理もないだろう。あんな事は言ったが、実際野犬との遭遇など、初めての経験なのだ。
カカオ、やめて……!キズもまだ治ったばかりで、まだ2ヶ月ほどで、そんなに体格の違う相手と争ったら……!!
今にも飛びかかりそうな野犬と引かないカカオをみてわたしはようやく身体を動かせた。
脳裏には1寸先のカカオの未来が渦巻いていて
「だめ……!」
手を伸ばした私の視界は、何かの赤い色を少しだけ映しだしていた。
✩.*˚✩.*˚✩.*˚✩.*˚✩.*˚Σ( ´・ω・`)✩.*˚✩
なんてこった。ついに問題が発生(私のせいです。)
ここから物語急展開!
はてさて。どうなったのか私もドキドキハラハラです。第一何赤って。
紛らわしいんだよー!!
と叫び出したい所存です。
寝ている私が、この猫の見事なジャンプにより起こされる。、それがこの所のルーティーンになりつつあります。
のし、と身体にかかる重さはそんなにない。生後3ヶ月ほどの子猫だとそんなものだろう……が。何しろ着地が。衝撃が。
ゲフンゲフン。まあそれさておき、
洗ったあとの子猫は血や土で分からなかったが、とても珍しい色の毛並みであることが伺えた。
例えるならば闇とか、そういうのじゃない。夜に透かしたら黒で昼に透かしたら青く紫に輝く夜の色なのだ。
まあどうして毎朝起こしに来てくれるのかなのですけれど。
まあ大体がご飯の催促です。はい。
こうして私達の一日は始まる。
彼はどうやらとても賢く、何処かで飼われてたのだろうと思うけれど、それらしき物は見当たらない。
外に出たい時はちょこんとドアの前で無言の圧力をかけてきたり、
ご飯の際はキッチンに居座る。
なんだろう……この飼われてる感……。
賢い…いい子……、とか思ってたら大体その後呆れた表情を浮かべるカカオ。
「きみは一体なんなんだ……。」
一緒に生活する際、名前をつけたは良いけど呼ぶ機会が一切ない。
なぜなら、彼は1周先をいって待っているから。賢すぎてもう彼は本当に猫なのかと疑いたくなるレベルである。
「いった……っ」
とある日料理をしていた時のことだ。
誤って指を切ってしまい悲鳴を上げたところ、カカオは救急箱を器用に開けて絆創膏を咥えて持って来た時もあった。
あれは中に人が入ってるのではと本気で疑った瞬間の上位に食い込む程の出来事だったと記憶している。
かと思えば虫を相手に喧嘩を売ったり、ソファーに乗ってのんびりしたはいいけれど、気を抜きすぎて落ちたりと、意外におドジな猫のような一面もある。
猫のようなってか、猫だけど。
基本的に抜けている性格な私はなんだかんだ彼に助けられたりしている。
これは彼なりの恩返しなのかなぁって勝手に思ったりしているけれど。
こちらを見てから視線を外し、ふぅとわざとらしくため息つく様は
さながら呆れた人間のため息だ。
うん。やっぱりお世話されてるな。
唯一の役割と言えば、家の外では私がこの子を護衛する事くらいか。
初めにも言ったと思うけれど、この村には弱いものにとって敵が多い。
しかも祖母の家があるのは雑木林の近くなのだ。……割とリスク高い。
「そろそろ日が暮れるな……帰った方がいいかも……。」
「ニャ……!」
このように私が行動に移そうとすると意図して先回りするかのように彼も行動する。
しかし、ここでハプニングが起きた。
う"う"ぅう"という唸り声と同時に目を狂乱に光らせた犬の姿を視認した。
「うそ……」
雑種なんて可愛いもので、その犬は種類も判別できないほど毛並みが荒れていて、口からは私とカカオを認識しているのか涎を絶ず垂れ流し続けている。
初めての事に私は身を縮こませる。
そんな中、強気で闘おうといている者がいた。
カカオだ。
小さいなりをしていながらも四肢をしっかり地面に付け、背中を弓なりのように丸め、青空のように青い瞳は爛々としていて、明らかに闘志を燃やしている。
そんな様子なカカオに気づいた私は小さく悲鳴をあげた。声の大きさは無理もないだろう。あんな事は言ったが、実際野犬との遭遇など、初めての経験なのだ。
カカオ、やめて……!キズもまだ治ったばかりで、まだ2ヶ月ほどで、そんなに体格の違う相手と争ったら……!!
今にも飛びかかりそうな野犬と引かないカカオをみてわたしはようやく身体を動かせた。
脳裏には1寸先のカカオの未来が渦巻いていて
「だめ……!」
手を伸ばした私の視界は、何かの赤い色を少しだけ映しだしていた。
✩.*˚✩.*˚✩.*˚✩.*˚✩.*˚Σ( ´・ω・`)✩.*˚✩
なんてこった。ついに問題が発生(私のせいです。)
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はてさて。どうなったのか私もドキドキハラハラです。第一何赤って。
紛らわしいんだよー!!
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