(R18完結)星屑の申し子

如月紫苑

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第一章 運命の瞬間

3 私、召喚されました⁉

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――――今日は顔がカピカピになっても知らない! もう、どうにでも、なれ!
 
 階段を上がり、屋上の方へと出る。屋上の手摺に寄り掛かり、下界に広がる街並みを眺める。
「……皆、クリスマスを楽しんでいるのかな?」
 ここから見ると街のライトはまるで綺麗な宝石のようだ。
 キラキラとした、宝石。
 私は夜空を見上げる。都会は夜でも明る過ぎて星はあまり見えない。それでも目を凝らすと明るい等級の星のみ見える時がある。
「……愛されたい。でももう裏切られるのは、嫌だ。……私の心にも体にも溺れて、執着されて、溺愛されたい。そんな男がいい」
 星が異様に明るい。
 キラキラとした美しさに目を細める。
「誰も私を知らない場所で一からやり直したい」
 
グラ グラン
 
「え⁉︎ え⁉︎ 地震?」
 視界が揺れる。
 激しい吐気と内臓が捩れるような気持ち悪さに襲われる。息が出来なくなり、喉を掻きむしる。
「た……たす……」
 立っていられずにしゃがむ。
 全身を引き裂くような痛みに、目をきつく閉じる。

ボシュッ

ボッシュッ
ボッシュッ
ボシュッ

 連続して大音量で何かが流れる音がする。
 それは私の体の横を通り、上を通り、体の中を通っていく。
 音の集成。
 空気の集成。
 光の集成。

ボシュッ
 
 私の、集成。
 音はすべてなくなり、再び静けさと普通の感覚が戻ってくる。
 いや、静けさは、ない。
「召喚、成功しました」
「成功です」
「召喚出来ました」

――――『しょうかん』? 商館? 娼館? え、……召喚⁉

 急いで目を開ける。
 そこは、会社の屋上ではなかった。
 異質の、世界。
 真っ黒の重そうなローブを羽織った四人が私の四方にいる。彼等の後ろには何人もの松明と長いファンタジー映画で見るような剣を私に向けている兵士。どの男も私に向ける視線は驚愕と好奇心、そして僅かな恐怖が混ざっている。
「我々の言葉は理解出来ますかな?」
 その中で話し掛けてくる一人の男に視線を向ける。真っ青な長いローブに長い帽子を被っている。
 言葉は、分かる。日本語ではないけれども。
「分かります」
 そして私の口か発せられる言葉も、日本語ではない。それなのに容易くこの言語を話せる。
 偉そうな男は一度嬉しそうに頷くと次々と質問をしてくる。
「名前は何と申す?」
「小野寺恵子」
「おの……ディラ……ケコ?」
「ケイでいいです」
「ケイ。君はどこにいるか分かりますかな?」

――――分かる訳ないでしょう
 
「いいえ。どこですか?」
「カピラーキという国だ。君を召喚したのは我々。よって君は我々の物であります。我々に仕え、願いを聞き入れればそれに見合った褒美を授けよう。もし拒否をするのならば君を処刑し、新たな人を召喚する事になります」

――――選択肢ないじゃん、私。これ、良く小説や漫画で見る『異世界に召喚される』話? ……って、それよりも『物』って何よ
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