(R18完結)傀儡師(かいらいし)は闇の中で啼く肉壺を激しく愛す

如月紫苑

文字の大きさ
29 / 31
第四章 傀儡師と緑瞳の王

※29 最後の、愛の囁き

しおりを挟む
 俺の指が、舌が、彼の皮膚を這う。彼の味を覚えようと滲む彼の体液を啜る。
 優しく丁寧に彼の体を拓きたいのに、早く彼を感じたくって急性に愛撫をしてしまう。乱れた息に唇が開く。舌を差し込み、何度も彼の全てを取り入れるかのように息を奪う。彼の筋肉が震え、体が痙攣をする。
「……んっ、……ぁあ、ジーク! あっ! ……ぁあ!」
 彼は泣きながら喘ぎ、俺の名を呼ぶ。そしてまだ解れきっていない孔に少し強引に押し込んでいく。彼は広げた足を俺の腰に巻き付け、背を反らす。
 
パチュパチュッ パチュパチュ

 強く下半身を打ち付けながら、反らされた彼の首に吸い付いて赤い痕を散らしていく。両手で掴んだ尻に指先を食い込ませる。
 跳ね回る彼の陰茎からずっと体液が飛び散っている。それが二人の汗と混じり合い、お互いの体を銀の糸で結んでは切れる。
 何度も激しく、俺の愛を全部込めるかのように彼の尻に下半身を打ち付ける。奥をえぐる肉棒を熱い肉襞がきつく締め付け、揉み廻す。彼の爪先が真っ直ぐ伸び、シーツが絡み付く。
 心臓が、互いの胸を通して響き合う。
「ジーク……気持ち……いいっ! ぁあっ、……ジーク!
 ゼノの体が強張り、彼の精液が俺の腹を濡らす。腰を止めずに奥まで突き入れる。濡れた卑猥な音が部屋に響く。

プチュッ ヌチャ ヌチャ グヂュッ
  
 俺は動きながら彼の耳元で囁く。
「ずっと、お前を愛する」
「……私も……ずっと、君のものだ。愛しているっ」
 彼の胸の奥で、嗚咽のような音がする。
 涙か、息か、判別できない。その言葉に、俺は全てを注ぎ込むように抱いた。
 獣のように、恋人として。
 ゼノは何度も絶頂を超えた。
 涙も、汗も、精液も、境界を失って混ざり合い、俺達の体を濡らす。俺は奥歯を強く噛み締め、彼の一番奥で熱い精液を放つ。

ドクン ドクッ ゴプゴプッ

「ぁあああっ!」
 ゼノはその熱い感覚に背中を反らし、激しく痙攣をする。水っぽい精液が彼の陰茎から漏れるように先端から溢れる。その間も俺は彼をずっと強く抱き締める。
 自分の頬が濡れている。
 彼の首筋に顔を埋めていると、ゼノの小さな囁きが聞こえてくる。
「……国を、全部を捨てて……君と逃げたくなる」
「……それ以上言葉にしたら、俺はお前を手放せねぇよ」
「……私も……離れたくない、ジーク」
 その短い答えに、すべてが詰まっていた。
 彼の指が俺の頬を伝い、涙を拭う。
 その軌跡を鏡に映すかのように、俺は彼の濡れた頬に口付ける。そっと首筋に唇を移し、筋肉の下に鼓動を感じる。それでゼノは確かに今は生きていて俺の前にいると告げている。俺の愛おしい恋人。
 暫くの間、俺達は静寂に包まれる。お互いの体温と鼓動、そして分け合った体液と涙の感覚を覚えようとするかのように。
 絡めた腕の中で俺は朝の気配を感じ取り、深く息を吐く。
「……夜明けだ」
「……行こう」
 彼は立ち上がる。裸のまま、背筋を伸ばして。綺麗な体は物凄く輝いて見える。
 その姿はもうではない。彼は、だ。

――――俺の、王
 
「ゼノ、派手に全てを終わらせるぞ。城を血で塗り上げろ」
 王都の空が白む。
 夜明けの鐘が鳴り、俺達のクーデターが、始まる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ハーバルお兄さん~転生したら、イケおじ辺境伯と魔王の子息を魅了ヒーリングしちゃいました~

沼田桃弥
BL
 三国誠は退職後、ハーバリストとして独立し、充実した日々を過ごしていた。そんなある日、誠は庭の草むしりをしていた時、勢い余って後頭部を強打し、帰らぬ人となる。  それを哀れに思った大地の女神が彼を異世界転生させたが、誤って人間界と魔界の間にある廃村へ転生させてしまい……。 ※濡れ場は★つけています

ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました

大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜

飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。 でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。 しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。 秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。 美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。 秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

敗戦国の王子を犯して拐う

月歌(ツキウタ)
BL
祖国の王に家族を殺された男は一人隣国に逃れた。時が満ち、男は隣国の兵となり祖国に攻め込む。そして男は陥落した城に辿り着く。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

転移先で辺境伯の跡継ぎとなる予定の第四王子様に愛される

Hazuki
BL
五歳で父親が無くなり、七歳の時新しい父親が出来た。 中1の雨の日熱を出した。 義父は大工なので雨の日はほぼ休み、パートに行く母の代わりに俺の看病をしてくれた。 それだけなら良かったのだが、義父は俺を犯した、何日も。 晴れた日にやっと解放された俺は散歩に出掛けた。 連日の性交で身体は疲れていたようで道を渡っているときにふらつき、車に轢かれて、、、。 目覚めたら豪華な部屋!? 異世界転移して森に倒れていた俺を助けてくれた次期辺境伯の第四王子に愛される、そんな話、にする予定。 ⚠️最初から義父に犯されます。 嫌な方はお戻りくださいませ。 久しぶりに書きました。 続きはぼちぼち書いていきます。 不定期更新で、すみません。

愛され少年と嫌われ少年

BL
美しい容姿と高い魔力を持ち、誰からも愛される公爵令息のアシェル。アシェルは王子の不興を買ったことで、「顔を焼く」という重い刑罰を受けることになってしまった。 顔を焼かれる苦痛と恐怖に絶叫した次の瞬間、アシェルはまったく別の場所で別人になっていた。それは同じクラスの少年、顔に大きな痣がある、醜い嫌われ者のノクスだった。 元に戻る方法はわからない。戻れたとしても焼かれた顔は醜い。さらにアシェルはノクスになったことで、自分が顔しか愛されていなかった現実を知ってしまう…。 【嫌われ少年の幼馴染(騎士団所属)×愛され少年】 ※本作はムーンライトノベルズでも公開しています。

処理中です...