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「そうか。私はひとりで死にたいんだ……!」――NHKドラマ『ひとりでしにたい』(1~2話)大森美香
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終活コメディと題された、このNHKドラマ、めちゃくちゃ怖い。
どこがコメディーやねんと思うぐらい、切実でリアルで生々しくて、身につまされる話だ。
今は結婚して育児中の身だから見れるけど、これ、独身時代だったら見られなかった。
◇あらすじ
主人公・山口鳴海(綾瀬はるか)は、未婚・子なしの一人暮らしを謳歌していた。
しかし、憧れていたキャリアウーマンの伯母が思いもよらない孤独死をしたことをきっかけに、焦って婚活を始めてしまい撃沈。
年下の同僚・那須田優弥から「結婚すれば安心って昭和の発想ですよね?」とバッサリ切り捨てられ、鳴海は「婚活」から180度方針転換して「終活」について考え始める…。
これは、30代後半独身の主人公が、時に世間の常識に傷つきながら、時に誰かと比べてしまい落ち込み、時に居て当たり前に思っていた周囲の人々に感謝しながら、よりよく死ぬためによりよく生きる方法を、這いつくばって模索する物語。
ずーっと感じてきた、直面してきた恐怖。
自分は一生、結婚できないんじゃないか。
このまま伴侶にも子どもにも恵まれず、孤独な人生を送るのだろうか。
何のために生まれてきたんだろう?
一生懸命働いて、勉強もして、税金も納めて、真面目に生きてきたのに、どうして報われないんだろう?
この先、病気や怪我をして働けなくなったらどうしよう。
親が死んだら、私はどうなってしまうんだろう。
その恐怖を、ありありと間近に突きつけられる、そんなドラマだった。
原作は漫画らしい。
きっと作者の方はめちゃくちゃ孤独死について調べられたんだなと思った。
ただ、主人公の綾瀬はるかさんは可愛すぎる。こんな39歳いないって!!!!というツッコミが日本中から聞こえそうだ。
だからこそというか何というか、一回り近く年下のイケメン官僚出向者に惚れられるという……まあ綾瀬はるかさんだからね。
普通の39歳じゃ、このストーリーはなかなか無理がある。
個人的には、ストーリー上、綾瀬はるかさんは独身女性の味方でいてほしいから、年下イケメンとくっつかないでほしいな~と思ったり。
これが「置いてけぼり」を食らったってやつなのだろうか。
若い頃に、友だちが結婚するとき寂しかったみたいな感覚を思い出す。
ただ、孤独死を「怖い」「惨め」と脅かすだけじゃなく、「じゃあ孤独死を避けるにはどうしたらいいの?」を詳しく描いている点に救いがある。
特に「歳をとって動けなくなる前に調べる」「助けを求める」のは、孤独死に限らず、すべてのことに通じるなと思った。
新型感染症が蔓延し、新たな時代になり、私たちは知った。
入院したとき、集中治療室にいる時、最期のとき、入室を許されるのは家族(親族と婚姻相手)だけだ。
事実婚や友だちは心強いけれど、最後の最後のセーフティネットは、やっぱり家族だ。
その家族がこの世に1人もいない、もしくは助け合えないのは、孤独死より辛いかもしれない。
結婚してもしてなくても、子どもがいてもいなくても、人は、死ぬ時は1人だ。
だからこそ、孤独死を恐れるのではなく、人の孤独を笑うのではなく、手を取り合い助け合って「生きる」こと。
このドラマの本質は、そこにあるのかもしれない。
どこがコメディーやねんと思うぐらい、切実でリアルで生々しくて、身につまされる話だ。
今は結婚して育児中の身だから見れるけど、これ、独身時代だったら見られなかった。
◇あらすじ
主人公・山口鳴海(綾瀬はるか)は、未婚・子なしの一人暮らしを謳歌していた。
しかし、憧れていたキャリアウーマンの伯母が思いもよらない孤独死をしたことをきっかけに、焦って婚活を始めてしまい撃沈。
年下の同僚・那須田優弥から「結婚すれば安心って昭和の発想ですよね?」とバッサリ切り捨てられ、鳴海は「婚活」から180度方針転換して「終活」について考え始める…。
これは、30代後半独身の主人公が、時に世間の常識に傷つきながら、時に誰かと比べてしまい落ち込み、時に居て当たり前に思っていた周囲の人々に感謝しながら、よりよく死ぬためによりよく生きる方法を、這いつくばって模索する物語。
ずーっと感じてきた、直面してきた恐怖。
自分は一生、結婚できないんじゃないか。
このまま伴侶にも子どもにも恵まれず、孤独な人生を送るのだろうか。
何のために生まれてきたんだろう?
一生懸命働いて、勉強もして、税金も納めて、真面目に生きてきたのに、どうして報われないんだろう?
この先、病気や怪我をして働けなくなったらどうしよう。
親が死んだら、私はどうなってしまうんだろう。
その恐怖を、ありありと間近に突きつけられる、そんなドラマだった。
原作は漫画らしい。
きっと作者の方はめちゃくちゃ孤独死について調べられたんだなと思った。
ただ、主人公の綾瀬はるかさんは可愛すぎる。こんな39歳いないって!!!!というツッコミが日本中から聞こえそうだ。
だからこそというか何というか、一回り近く年下のイケメン官僚出向者に惚れられるという……まあ綾瀬はるかさんだからね。
普通の39歳じゃ、このストーリーはなかなか無理がある。
個人的には、ストーリー上、綾瀬はるかさんは独身女性の味方でいてほしいから、年下イケメンとくっつかないでほしいな~と思ったり。
これが「置いてけぼり」を食らったってやつなのだろうか。
若い頃に、友だちが結婚するとき寂しかったみたいな感覚を思い出す。
ただ、孤独死を「怖い」「惨め」と脅かすだけじゃなく、「じゃあ孤独死を避けるにはどうしたらいいの?」を詳しく描いている点に救いがある。
特に「歳をとって動けなくなる前に調べる」「助けを求める」のは、孤独死に限らず、すべてのことに通じるなと思った。
新型感染症が蔓延し、新たな時代になり、私たちは知った。
入院したとき、集中治療室にいる時、最期のとき、入室を許されるのは家族(親族と婚姻相手)だけだ。
事実婚や友だちは心強いけれど、最後の最後のセーフティネットは、やっぱり家族だ。
その家族がこの世に1人もいない、もしくは助け合えないのは、孤独死より辛いかもしれない。
結婚してもしてなくても、子どもがいてもいなくても、人は、死ぬ時は1人だ。
だからこそ、孤独死を恐れるのではなく、人の孤独を笑うのではなく、手を取り合い助け合って「生きる」こと。
このドラマの本質は、そこにあるのかもしれない。
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