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「私のこと、一生覚えてて」――Amazon Original ドラマ『私の夫と結婚して』(9〜最終話)大島里美
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※ネタバレ注意・韓国版は視聴していません
いや~近年稀に見る傑作だった!!
大満足、ありがとうという言葉をまず贈りたい。(誰w)
最終的に風花ちゃんと佐藤健(例によってフルネームw)は結ばれ、2人ともXデーを迎えても死ぬことはなく、文句なしのハッピーエンドになった。
ただし、決して後味のいいものではなく、大団円とは程遠い、『血塗られたハッピーエンド』だ。
智也は麗奈に保険金殺人を仕掛けようとするが、失敗して逆に殺され、麗奈は佐藤健を刺し、美紗のことも殺そうとした挙句、母と同じように転落死。
智也の母は脳梗塞からの鼻骨骨折、そして最愛の息子を失う。
9話の最後、智也の泣きながらの血の叫びが、本当に真に迫っていて胸を打つ。
「もしやり直せるなら・・・もう絶対浮気も借金もしない。わかってるんだ、小さいときから何をやってもダメで、褒められるのは母さんだけで。
間違ってた。やり直したい。
もしやり直せるなら、美紗を絶対に幸せにするから……!」
ここで流れるBGMも神。
自業自得の極みなんですよ、智也も麗奈も。
でも――この後味の悪さはなんだろう。
智也の場合、ボンクラなせいで麗奈にも美紗にも上手く利用されてしまって、本当にアホは命をも失う――という教訓が心に浮かぶ。
そして、麗奈。
何か8話ぐらいから凄みのある美しさが増していて、余計に怖い。
壮絶な過去、そこに裏打ちされたホラーな演技、素晴らしい。
智也への電話、富山での対決、観覧車でのクライマックス。
麗奈のシーンは、全てが名場面と言っても過言ではない。
「お前の、どこが独りぼっちなんだよ!!!」
「私と一緒に死んで?」
「あんたのせいだから」
母親にかけられた呪いを、今度は親友にかけようとした。
それだけ彼女の闇は深く、執着や呪いでしか、人とつながることができなかった。
「そんなに嫌いなのに、なんで関わるの?」と美紗に聞かれても、麗奈自身も、もう分からなくなっていたのではないかと思う。
智也には、全てを愛してくれる両親がいた。
でも――麗奈には本当に誰もいない、底なし沼の孤独。
救い上げてくれる手を、何度も振り払われて、だから美紗の足を引っ張って、同じ闇の底に引きずり落とすことで、何とかして「独りぼっち」じゃなくなろうとした。
そんなやり方しか、彼女は知らなかった。
2人とも裏切り、暴力、陰湿な嫌がらせ、犯罪、そして徹底的な他責思考と、救いようがない。
「俺が、私が、こんな目に遭ったのは美紗のせいだ!!!」
臆面もなく、そう言える、清々しいほどの責任転嫁。
だから、因果応報なんだけど、どうして、可哀想と思ってしまうんだろう?
しかも、美紗は2人の死に際して、非常に冷淡だ。
「智也が死ねば、佐藤健は助かるかも」とさえ言う。
麗奈の墓には参るが、因縁のミサンガを置いて、「バイバイ」と振り返らない。
可哀想に思っても仕方ないからか、彼らに一度は殺されているから情けは無用なのか。
それとも――「起こることは変えられない、でも身代わりを立てれば、別の誰かに押しつけられる」というルールを知っているからか。
自分が始めた身代わりの復讐を果たせて、幸せ――ということなのだろうか?
あんなに切なく、「やり直したい」と願った智也に、しかしチャンスは与えられなかった。
あのタクシーは美紗と佐藤健だけのものだった。
麗奈が「あんたばっかり」というのも、無理はないかもしれない。
唯一引っかかるのは、美紗のお母さんが出てきて伏線回収してほしかった。
最終的には知性の勝利、美紗と佐藤健(役名で呼ぼうよw)の見事な作戦勝ちだった。
幸せに結ばれた2人――でも、本当の意味で結ばれるのは10年後のXデー、美紗は37歳だ。
2人が死んで、はい即結婚!とならなかった、子どもを産める年齢は限られている上で10年待ったのは――もしかしたら、怖かったのかもしれない。
本当に運命は変えられたのか?Xデーを生き抜けるのか?
そして、負った深い心の傷を癒やすためには、時間が必要だった――そう考えるのは、穿ちすぎだろうか。
――人を呪わば、穴二つ。
何の欠けるところのないように見える美紗と亘の幸せにも、かすかな翳りという代償は、伴うのかもしれない。
いや~近年稀に見る傑作だった!!
大満足、ありがとうという言葉をまず贈りたい。(誰w)
最終的に風花ちゃんと佐藤健(例によってフルネームw)は結ばれ、2人ともXデーを迎えても死ぬことはなく、文句なしのハッピーエンドになった。
ただし、決して後味のいいものではなく、大団円とは程遠い、『血塗られたハッピーエンド』だ。
智也は麗奈に保険金殺人を仕掛けようとするが、失敗して逆に殺され、麗奈は佐藤健を刺し、美紗のことも殺そうとした挙句、母と同じように転落死。
智也の母は脳梗塞からの鼻骨骨折、そして最愛の息子を失う。
9話の最後、智也の泣きながらの血の叫びが、本当に真に迫っていて胸を打つ。
「もしやり直せるなら・・・もう絶対浮気も借金もしない。わかってるんだ、小さいときから何をやってもダメで、褒められるのは母さんだけで。
間違ってた。やり直したい。
もしやり直せるなら、美紗を絶対に幸せにするから……!」
ここで流れるBGMも神。
自業自得の極みなんですよ、智也も麗奈も。
でも――この後味の悪さはなんだろう。
智也の場合、ボンクラなせいで麗奈にも美紗にも上手く利用されてしまって、本当にアホは命をも失う――という教訓が心に浮かぶ。
そして、麗奈。
何か8話ぐらいから凄みのある美しさが増していて、余計に怖い。
壮絶な過去、そこに裏打ちされたホラーな演技、素晴らしい。
智也への電話、富山での対決、観覧車でのクライマックス。
麗奈のシーンは、全てが名場面と言っても過言ではない。
「お前の、どこが独りぼっちなんだよ!!!」
「私と一緒に死んで?」
「あんたのせいだから」
母親にかけられた呪いを、今度は親友にかけようとした。
それだけ彼女の闇は深く、執着や呪いでしか、人とつながることができなかった。
「そんなに嫌いなのに、なんで関わるの?」と美紗に聞かれても、麗奈自身も、もう分からなくなっていたのではないかと思う。
智也には、全てを愛してくれる両親がいた。
でも――麗奈には本当に誰もいない、底なし沼の孤独。
救い上げてくれる手を、何度も振り払われて、だから美紗の足を引っ張って、同じ闇の底に引きずり落とすことで、何とかして「独りぼっち」じゃなくなろうとした。
そんなやり方しか、彼女は知らなかった。
2人とも裏切り、暴力、陰湿な嫌がらせ、犯罪、そして徹底的な他責思考と、救いようがない。
「俺が、私が、こんな目に遭ったのは美紗のせいだ!!!」
臆面もなく、そう言える、清々しいほどの責任転嫁。
だから、因果応報なんだけど、どうして、可哀想と思ってしまうんだろう?
しかも、美紗は2人の死に際して、非常に冷淡だ。
「智也が死ねば、佐藤健は助かるかも」とさえ言う。
麗奈の墓には参るが、因縁のミサンガを置いて、「バイバイ」と振り返らない。
可哀想に思っても仕方ないからか、彼らに一度は殺されているから情けは無用なのか。
それとも――「起こることは変えられない、でも身代わりを立てれば、別の誰かに押しつけられる」というルールを知っているからか。
自分が始めた身代わりの復讐を果たせて、幸せ――ということなのだろうか?
あんなに切なく、「やり直したい」と願った智也に、しかしチャンスは与えられなかった。
あのタクシーは美紗と佐藤健だけのものだった。
麗奈が「あんたばっかり」というのも、無理はないかもしれない。
唯一引っかかるのは、美紗のお母さんが出てきて伏線回収してほしかった。
最終的には知性の勝利、美紗と佐藤健(役名で呼ぼうよw)の見事な作戦勝ちだった。
幸せに結ばれた2人――でも、本当の意味で結ばれるのは10年後のXデー、美紗は37歳だ。
2人が死んで、はい即結婚!とならなかった、子どもを産める年齢は限られている上で10年待ったのは――もしかしたら、怖かったのかもしれない。
本当に運命は変えられたのか?Xデーを生き抜けるのか?
そして、負った深い心の傷を癒やすためには、時間が必要だった――そう考えるのは、穿ちすぎだろうか。
――人を呪わば、穴二つ。
何の欠けるところのないように見える美紗と亘の幸せにも、かすかな翳りという代償は、伴うのかもしれない。
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