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デリヘル呼んだら天使が来た 前編

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「はい…はい…じゃ、じゃあ…□□ホテルの、さ、さ、302号室…で…はい…」

 ついにデリヘルを呼んでしまった。
 インターネットで見つけた、ヴァイオレットという店。評判はいいようだ。
 選んだキャストは”リク”という青年。顔はボカしてあったが、適度に筋肉のついた胸や、突き出た鎖骨がセクシーだった。十九歳、身長176センチ。タチ役。
 どんな人でもいいが、あまりに理想と違い過ぎたらどうしよう。怖い人だったらどうしよう。
 ドキドキして待っていると、部屋の呼び鈴が鳴った。

「は、はい!はいはい!」

 慌てて扉へ行き、そろりと開ける。

「こんばんは。ヴァイオレットから来ました…。リクです」

 少しだけ、見上げる位置にある青年のかんばせは繊細さと気の強さとを併せ持つ印象の美貌だった。長めの黒髪に、ほの白い肌。俺は一瞬たじろいだ。だが、青年の腰は低く、すぐに打ち解けることが出来た。

 何さんですか?
 遠野ゆうき。
 おいくつですか?
 三十。
 若く見えます。ぼくの好みです。
 いや、そんな…。なんでリクって名前なの?
 実は飼ってた犬の名前なんですよ。
 へー、俺は猫派だなあ…。
 ぼくもそうですよ。今飼ってるのは猫です。
 俺は小学校の時から男の人が好きで…つきあったことはないんだけど…。
 ぼくも一緒です。
 嘘だ。モテるだろう。
 ふふ。女性にはね。
 うわあ。言うなあ。
 あはは!そういう遠野さんもモテそうです。
 そんなことないよ…。

 まずは二人で、シャワーを浴びる。たっぷりの泡で全身を優しく洗われ、アナルと、中の方まで指で洗浄される。前立腺マッサージもメニューに入っていたので、その為だろう。

「気持ちいいですか?」
「う、うん…俺、こういうの…初めてで…」
「緊張してます?」
「うん…」
「大丈夫…」

 リクは優しくキスをしてくれた。キスは初めてではないが、かなり久しぶりだった。

 ベッドに移動し、いよいよプレイが始まる。
 舌を絡め合うキスと、乳首への巧みな愛撫。

「ん…ふ…ん…」

 やはり、プロだ。予想を上回ってかなり気持ちがいい。
 ぐんぐんと血液が下腹部に集まってくるのがわかる。自然にエッチな声も出てしまう。

「ん…あ…あん…」
「おちんちん、触りますね」
「んっ…うん…っ」

 俺のペニスはもう、勃起している。
 リクはそれを握って何度か扱き、口に含んだ。舌で裏筋を舐めあげられ、亀頭を刺激される。

「んんっ…んっ…!はあっ…!気持ちいい…!ああ…っ」

 初めての刺激に、俺はこらえきれず射精してしまった。

「ああ、あ…ごめ…」
「んぐ…大丈夫…」

 リクはティッシュに精液を吐き出した。

「すっごく濃いのが、いっぱい出ましたね」

 リクは俺が褒められることをしたみたいにニコニコした。

「お尻も、かわいがってあげていいですか?」
「お、お願いします…」

 リクは俺の腰の下に枕を差し入れ、足首をつかんで持ち上げ、尻を上向きにした。
 片手で、尻を撫でさする。

「あっ…はあ…」
「きれいなお尻ですね」

 俺はリクに言われて、膝裏に手を入れて自分で足を上半身に引き寄せた。
 リクはローションを手に擦りつけて、アナルを弄り始めた。優しくマッサージし、ゆっくりと指を差し入れる。

「痛くないですか?」
「うう…き、気持ちいい…」

 リクがふっと笑った。
 俺は普段からアナニーをしている。だから、慣れていて気持ちいい。だが、他人の手でされるのがこんなに気持ちよくて興奮するなんて…。

「ああ、はあ…っううん…はあん…ああん…」

 リクの指の動きが大胆になっていく。抜き差しを繰り返し、お腹の方を強く推すように刺激しながら行き来させる。指をもう一本差し入れて、クリクリと押し広げるようにする。

「気持ちよさそうです」
「んっ…ううん…あはっ…あん…んん…っ」
「んふ…ここですねえ」
「ああっあう…あう…いっ…あうっ!ああ…っ!ああ…っ!」

 リクの指が前立腺を探し当て、集中的に刺激した。俺のペニスからカウパー線液がだらだらとしたたる。

「すごいです…本当にとても気持ちいいんですね。ここが好きなんだ…」
「ううん…気持ち…気持ち、いい…っ!んああっ…!ああん…!ああう…!」

 俺は膝を抱えた姿勢でがくがく震えた。リクの指が強く激しく気持ちいいところを摩擦する。

「やあ…っ!あ…っ!ああ…っ!出ちゃ…っ!イクイクイクッ…!出ちゃう…!」
「いいですよ…いっぱい出して…気持ちよくなって!」
「ああ…っ!あ……!ああ…っ!」

 俺のペニスはドロドロっと精液を吐き出した。

「あ…すご…すごい…ああ…気持ちいい…」

 余韻にひくつく俺のアナルをリクの指はしばらくかわいがってくれた。

「はあ…はあ…」

 ベッドに横たわって、満足感に浸る俺のそばに寝て、優しく髪を撫でてくれるリク。
 それから、そっと耳元で囁いた。

「おちんちん、入れて欲しくないですか…?」

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