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第三章 サグルとチユと臆病「治癒師」
第18話 サグルとミリアとチユと再出発
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「と、言うわけで我らがチームSAGURUTV に!!新たなメンバー治癒師のチユさんが加入しました!!はい!拍手!!」
【88888888】
【88888888】
【88888888】
【88888888】
「ちょっと一体何なの」
いつも通り配信を開始したチームSAGURUTVの面々はこれまたいつも通りミリアの挨拶から始まり新メンバー加入の告知をする。しかし、いつも通りとはいえそれはサグルとミリアの間での話、新たに加入したばかりのチユにとっては初めての配信、戸惑うのも無理からぬ話であった。
「チユさん。では皆さんに挨拶を」
ミリアはチユを配信ウィンドウの画角に入れるため、抱き寄せるように近づき、チユと顔を近づける。
「ちょっと近いわよ!?」
チユがそう抗議するも、ミリアはチユに耳打ちするように小さな声で言う。
「チユさん配信界隈では女の子が二人そろえばそこには百合が発生するのですよ」
「なんでよ!?」
「それは誰にもわかりません。ただ、それはれっきとした事実なのです。だから私のことは気にせずにどうぞ」
「どうぞって、ああもう!」
何やら言いたいことが多くありそうなチユではあったがここは大人しく従うことを決める。
「治癒師のチユよ。どうぞよろしく」
多少短くはあったが挨拶を終えたチユにミリアが再度耳打ちする。
「チユさんここはリスナーにサービスをする場面ですよ」
「さ、サービスって一体何よ!?」
「投げキッスとかウィンクとか可愛いポーズとか色々あるでしょう?」
「な、ないわよそんなの!!」
顔を赤らめて身をのけぞらせるチユ。そんなチユの反応を見た視聴者たちは、
【何何どしたん?】
【つーかチユちゃんって可愛くない?】
【可愛いって言うよりキレイ系だろ】
【どちらにせよサグルが羨ましすぎる】
【RIPサグル】
などとチユの反応やその見た目について大盛上りを見せていた。が、
「ちょっとサッ君いいかげんこの状況をどうにかしてもらえない?」
【ちょっと待て】
【今なんて言った?】
【サッ君?】
【ちょっとこっち来いやサグルぅ!!】
チユのちょっとした失言にも大きな反応を返す。そんなリスナーたちのコメントを見てサグルは気付く。
「ちょっとお前らまた人数増えてね?」
【そんなことよりチユちゃんの件だ】
【そうだ説明しろ】
【サッ君って何だコラぁ!!】
サグルがリスナーに聞いてみてもコメント欄ではサグルのことを糾弾するコメントしか流れてこない。よってサグルはコメント欄のコメントを全て無視して手動でウィンドウを操作、すると驚くべきことが記されていた。
「登録者の数がいつの間にか1万人いってるじゃねーか!!」
【チッ、バレたか……】
【折角いつバレるのかチキンレースしてたのに】
【割りと早かったな】
【そんなことよりチユちゃんとのことをだな……】
更には登録者数の増加に伴ってなのかサグルのJob『配信者』のランクも増加、ランク2からランク5まで急増していた。すなわち、
「サグル君、Jobランクが上がったのならJobスキルも確認しないと」
「おお、そうだね。え~っと新しいスキルは、っと」
―――
虎穴探 レベル18
Job『配信者』ランク5
保有スキル
『数は力也』……自身のチャンネル登録者数及び動画の総再生回数に応じてステータスにプラス補正が付く
『撮れ高』……自身から一定範囲内のラック依存の行動についてラック補正プラスマイナス極大の補正が付く
『収益化』……チャンネルが収益化され『ギフトチャット』の受け付けが可能になり、更に『数は力也』の効果が増大する。
『財貨は力也』……『ギフトチャット』及び『サブスクリプション』で得られた財貨を消費して、自身又は味方一名を強化することが出来る。
『コラボ配信』……自身以外のダンジョン探索者とコラボ配信を行った場合。自身及び相手のLIVE配信視聴者の合算数に応じたステータス補正がステータスに付く。
―――
「なんか色々追加されてるね」
「なんか色々追加されてますね」
「なんか色々追加されてるわね」
チームSAGURUTVのメンバーはそれぞれがそれぞれの反応を見せる。
「どうするサッ君とりあえずスキルの検証でもしておく?」
「それもしておきたいんだけどさチーちゃん」
【チーちゃん!?】
【あだ名呼びだと!?】
【お前いい加減にしとけよサグル】
【なんでお前だけ良い思いしてるんだよ!!】
【頼むから俺と代わってくれ】
コメント欄は未だにサグルとチユの関係について追求を止めない。
「これじゃあ気が散るし……」
「だったら配信を切りなさいよ」
【そんな】
【それだけは止めて】
【お願いチユ様】
【そんなご無体な】
「ってこいつらも言ってるし……」
と、ウィンドウを指差しながら言うサグル。するとチユはハァ~と長いため息を吐くとサグルの配信ウィンドウをガン、と叩いて言う。
「私とサッ君は今はもうただの友人よ。それだけ。Are You OK?」
【今はもうってどういうこと?】
【どういうこと?】
【教えてチーちゃん】
【教えてチーちゃん】
そこまでコメントが流れるとチユは再度ガンっとウインドウを叩く
「わ・か・っ・た・わ・ね!!」
【イエスマム!!】
【わかりました!!】
【了解です!!】
【チユ様……】
そこまでコメントを見届けたチユはサグルの方に向き直り、満面の笑みを浮かべる。
「サッ君これで自由よ」
「自由よってチーちゃんそんなわけ……」
【よし!スキル検証だなサグル!!】
【財貨の貯蔵は十分だぞサグル!!】
【ゴーゴーサグル!!イケイケサグル!!】
【こちらも準備完了だぞサグル】
「お前ら本当にそれで良いのかよ!!」
【何が?】
【何が?】
【何が?】
【何が?】
あまりに訓練されたコメント欄の様子を見て突っ込みの止まらないサグルは、最終的にこいつら前からこんな奴らだったわと無理矢理に納得することにした。
「それでミリアさんにチーちゃん。今回のダンジョンアタックの目標はどうする?」
サグルが二人にそう聞くとチユが片手を軽く挙げて言う
「ちなみにだけどミリアさん」
「何でしょうチユさん」
「今の貴女のレベルを教えて頂戴」
「?私のレベルですか?確か17くらいだったと思います」
「サッ君と大差なしか……だったら15階層のボスを倒しても問題なさそうね。サッ君、次の目標はサッ君のスキル検証と15階層のボス討伐にしましょう」
「うん、そうしよう」
「それで、15階層のボスのことなんだけど……確かミノ――」
「ミノタウロスなんですか!?」
ミリアは身を乗り出してその瞳を爛々と輝かせている。
予想していなかったミリアの反応にサグルとチユはポカンとしながらもコクリと首肯する。
「だったら」
「「だったら?」」
「私にミノタウロスの討伐を任せてもらえませんか?」
【88888888】
【88888888】
【88888888】
【88888888】
「ちょっと一体何なの」
いつも通り配信を開始したチームSAGURUTVの面々はこれまたいつも通りミリアの挨拶から始まり新メンバー加入の告知をする。しかし、いつも通りとはいえそれはサグルとミリアの間での話、新たに加入したばかりのチユにとっては初めての配信、戸惑うのも無理からぬ話であった。
「チユさん。では皆さんに挨拶を」
ミリアはチユを配信ウィンドウの画角に入れるため、抱き寄せるように近づき、チユと顔を近づける。
「ちょっと近いわよ!?」
チユがそう抗議するも、ミリアはチユに耳打ちするように小さな声で言う。
「チユさん配信界隈では女の子が二人そろえばそこには百合が発生するのですよ」
「なんでよ!?」
「それは誰にもわかりません。ただ、それはれっきとした事実なのです。だから私のことは気にせずにどうぞ」
「どうぞって、ああもう!」
何やら言いたいことが多くありそうなチユではあったがここは大人しく従うことを決める。
「治癒師のチユよ。どうぞよろしく」
多少短くはあったが挨拶を終えたチユにミリアが再度耳打ちする。
「チユさんここはリスナーにサービスをする場面ですよ」
「さ、サービスって一体何よ!?」
「投げキッスとかウィンクとか可愛いポーズとか色々あるでしょう?」
「な、ないわよそんなの!!」
顔を赤らめて身をのけぞらせるチユ。そんなチユの反応を見た視聴者たちは、
【何何どしたん?】
【つーかチユちゃんって可愛くない?】
【可愛いって言うよりキレイ系だろ】
【どちらにせよサグルが羨ましすぎる】
【RIPサグル】
などとチユの反応やその見た目について大盛上りを見せていた。が、
「ちょっとサッ君いいかげんこの状況をどうにかしてもらえない?」
【ちょっと待て】
【今なんて言った?】
【サッ君?】
【ちょっとこっち来いやサグルぅ!!】
チユのちょっとした失言にも大きな反応を返す。そんなリスナーたちのコメントを見てサグルは気付く。
「ちょっとお前らまた人数増えてね?」
【そんなことよりチユちゃんの件だ】
【そうだ説明しろ】
【サッ君って何だコラぁ!!】
サグルがリスナーに聞いてみてもコメント欄ではサグルのことを糾弾するコメントしか流れてこない。よってサグルはコメント欄のコメントを全て無視して手動でウィンドウを操作、すると驚くべきことが記されていた。
「登録者の数がいつの間にか1万人いってるじゃねーか!!」
【チッ、バレたか……】
【折角いつバレるのかチキンレースしてたのに】
【割りと早かったな】
【そんなことよりチユちゃんとのことをだな……】
更には登録者数の増加に伴ってなのかサグルのJob『配信者』のランクも増加、ランク2からランク5まで急増していた。すなわち、
「サグル君、Jobランクが上がったのならJobスキルも確認しないと」
「おお、そうだね。え~っと新しいスキルは、っと」
―――
虎穴探 レベル18
Job『配信者』ランク5
保有スキル
『数は力也』……自身のチャンネル登録者数及び動画の総再生回数に応じてステータスにプラス補正が付く
『撮れ高』……自身から一定範囲内のラック依存の行動についてラック補正プラスマイナス極大の補正が付く
『収益化』……チャンネルが収益化され『ギフトチャット』の受け付けが可能になり、更に『数は力也』の効果が増大する。
『財貨は力也』……『ギフトチャット』及び『サブスクリプション』で得られた財貨を消費して、自身又は味方一名を強化することが出来る。
『コラボ配信』……自身以外のダンジョン探索者とコラボ配信を行った場合。自身及び相手のLIVE配信視聴者の合算数に応じたステータス補正がステータスに付く。
―――
「なんか色々追加されてるね」
「なんか色々追加されてますね」
「なんか色々追加されてるわね」
チームSAGURUTVのメンバーはそれぞれがそれぞれの反応を見せる。
「どうするサッ君とりあえずスキルの検証でもしておく?」
「それもしておきたいんだけどさチーちゃん」
【チーちゃん!?】
【あだ名呼びだと!?】
【お前いい加減にしとけよサグル】
【なんでお前だけ良い思いしてるんだよ!!】
【頼むから俺と代わってくれ】
コメント欄は未だにサグルとチユの関係について追求を止めない。
「これじゃあ気が散るし……」
「だったら配信を切りなさいよ」
【そんな】
【それだけは止めて】
【お願いチユ様】
【そんなご無体な】
「ってこいつらも言ってるし……」
と、ウィンドウを指差しながら言うサグル。するとチユはハァ~と長いため息を吐くとサグルの配信ウィンドウをガン、と叩いて言う。
「私とサッ君は今はもうただの友人よ。それだけ。Are You OK?」
【今はもうってどういうこと?】
【どういうこと?】
【教えてチーちゃん】
【教えてチーちゃん】
そこまでコメントが流れるとチユは再度ガンっとウインドウを叩く
「わ・か・っ・た・わ・ね!!」
【イエスマム!!】
【わかりました!!】
【了解です!!】
【チユ様……】
そこまでコメントを見届けたチユはサグルの方に向き直り、満面の笑みを浮かべる。
「サッ君これで自由よ」
「自由よってチーちゃんそんなわけ……」
【よし!スキル検証だなサグル!!】
【財貨の貯蔵は十分だぞサグル!!】
【ゴーゴーサグル!!イケイケサグル!!】
【こちらも準備完了だぞサグル】
「お前ら本当にそれで良いのかよ!!」
【何が?】
【何が?】
【何が?】
【何が?】
あまりに訓練されたコメント欄の様子を見て突っ込みの止まらないサグルは、最終的にこいつら前からこんな奴らだったわと無理矢理に納得することにした。
「それでミリアさんにチーちゃん。今回のダンジョンアタックの目標はどうする?」
サグルが二人にそう聞くとチユが片手を軽く挙げて言う
「ちなみにだけどミリアさん」
「何でしょうチユさん」
「今の貴女のレベルを教えて頂戴」
「?私のレベルですか?確か17くらいだったと思います」
「サッ君と大差なしか……だったら15階層のボスを倒しても問題なさそうね。サッ君、次の目標はサッ君のスキル検証と15階層のボス討伐にしましょう」
「うん、そうしよう」
「それで、15階層のボスのことなんだけど……確かミノ――」
「ミノタウロスなんですか!?」
ミリアは身を乗り出してその瞳を爛々と輝かせている。
予想していなかったミリアの反応にサグルとチユはポカンとしながらもコクリと首肯する。
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