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第6話 71番目の男
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「はい、アメノミナカヌシノミコトじゃが」
創造神がスマホを使うのかよ。まさか5Gじゃないだろな。
「ああ、その通り。彼はこちらの……ほほぉ、お主のところでか。ふぅむ、それにしてはあの条件……なるほど。分かった。かなり脅してあるからそこはまあ、大丈夫であろう。うんうん。うん? すぐ来るのか? そうか待ってておる。いやいや、感謝するのはこちらの方じゃ。これで今年も……それじゃ待っておる」
なんだか気になる単語がボロボロ出ているのだが。
「な、なんの電話だった?」
「アメノミナカヌシノミコト様の話の内容からしてだいたい察しがつきそうなものモん」
「そ、そ、それ、それはそうだが。き、来たのか。きたい期待期待期待して、期待して良い電話だったか?」
「ちょっとびびらせ過ぎたかの。カナヤマヒコという神から助手になる人間が欲しいとの連絡じゃ。軽作業ができるものなら誰でもいいからくれと、言ってきた」
「ずいぶんと低い希望だな、おい」
「お主にどうか、と聞いておるが、どうする?」
「そ、そりゃ」
地獄行きよりはずっとマシに決まっている。ドラフト会議が終わったいま、俺に残された最後のほっそいほっそいクモの糸だ。
これに乗る以外に地獄行きを逃れる方法はおそらくない。だが、安売りも得策ではない。できる限りの条件を引出すことを考えよう。
「前向きに考えるから話を聞かせてくれないか」
「いま本人が来るそうじゃ。だが、ひとつだけ大きなネックがあるじゃろ」
そう来ると思ったよ。俺もバカじゃない。
「あの条件はいくつか取り下げる用意はあるぞ」
「いくつか、なのか?」
「うぐ……緩和して良いかなっても」
「緩和するだけモん?」
「うぐぐぐぐぐぐ」
そんなことを言い合ってるうちに本人がやってきた。
「お久しぶりです、姉様」
「もう1,000年以上になるかの、カナヤマヒコ」
なんだ、この可愛い生き物は。アメノミナカヌシノミコトの妹なのか?
身長は150cmぐらい。首に黒真珠? のネックレスをかけ、灰色ジーンズに、胸に鉄と大きくプリントされた白Tシャツ。髪はツインテールを丸くまとめたようなおだんごスタイルで、それに厚底サンダルプププ。
「姉様、もうこいついらない」
「そうか、じゃあ地獄に」
「ごらぁぁ!! そこですぐ納得するんじゃねぇよ。交渉しろよ、交渉を」
「それは我らの仕事ではないぞよ。自分でやるのじゃ」
「わ、分かった。さっきは悪かった。小さいのを気にしてるのは気にするな」
「気にするわっ!」
「俺は鈴蘭光一だ。お前の世界で働いてやってもいいのだが」
「人手は欲しいがお前の態度が気にいらない」
「助手が必要なんだろ? でも、助手ってどんな仕事をするんだ?」
「ググれカス」
「なにこの2ch崩れ女子」
「いまは5chモん」
「お前はそんなことも知ってんのかよ」
「お主らの話に、少しも交渉が入ってない件について」
「そうだった、交渉をするんだったな。アメノミナカヌシノミコトからの推薦なんだ。俺で良ければお前の世界で使ってくれ」
「アタシの名前さえ覚えない奴なんかいらない」
「自己紹介まだされてないだろ!」
「さっきワシが紹介したではないか」
「そんなもの覚えてない。俺は人の名前とか覚えるの苦手なんだよ……えっと、おだんご頭、でいいか?」
「いいわけないでしょ!!」
「じゃ、ミッキーマ〇スで」
「それは別の問題が出るからダメモん!」
「もっと大事な交渉ごとがあるじゃろ?」
「うぐぐぐぐ」
「なによ」
相手は強気だ。そりゃそうだろう。ドラフトにかからなかった落ちこぼれを相手にするのだから、弱気になる理由はない。ダメなら他をあたるだけだ……ん? まてよ? 本当にそうか?
こんな俺を拾おうとしているぐらいだ。きっと金だか魔力だかの少ない世界のはずだ。ドラフトにかかるような高品質な人材を採れないからこそこうやってわざわざやって来た。しかも俺を嫌いとか言いながらまだここに残っている。
だとしたら?
「俺の希望は、なんでも斬れる剣、人並み外れた魔力、1年ぐらい遊んで暮らせる金、それに健康で治癒能力があり不老不死で鑑定能力と重力操作が」
「どこの12球団競合選手だよ!」
そうか、この時点でもうそのレベルなのか。そうすると、このぐらいならどうだ?
「じゃ、不老不死でなんでも斬れる剣に、充分な金と鑑定能力でどうだ?」
「それなら4位ってとこだ」
まだ4位クラスなのか。あの転生したスライムさんってすごかったんだな。
「じゃあ、なんでも斬れる剣に健康で不老不死、それに金で」
「5位」
ひとつしか下がってないのか。
「じゃあ、なんでも斬れる剣と金」
「6位」
えぇいもう、これで最後だ。
「金!」
「6位」
「順位が変わってねぇぞ!!」
「もういい加減に気づいても良いと思うモん」
「うぐぐぐぐぐぐ。じゃあ逆に聞くが、どんな条件ならのんでもらえるんだ?」
「無条件で」
「酷いなもう、そこをなんとか」
「アタシの星は最近大災害があって、人材も魔力も枯渇しているのよ。ない魔力は出せないの」
「うぐぐぐぐぐ」
「もう、無条件にしておくのじゃ。それで八方が丸く収まる」
「贅沢を言うと地獄行きだモん」
くっそ、こいつら他人ごとだと思いやがって。転生後の俺の人生がかかってるんだ、そう簡単に引き下がれるか。
しかしこれ以上交渉を引き延ばして、ほんとにいらないと言われたらもう完全にアウトだ。そもそも俺の方に交渉するだけのカードはない。軽作業なら得意だぞとか意味はないわな。
ここは引き下がるしかないか。ないか。ないのか……あ、そうだ、もうひとつだけダメもとで聞いてみよう。
「な、なあ。なんかひとつだけ聞いてもらえる、というのはダメか?」
「いままでに上げたものは全てダメだ」
そう来るよな。それが当然だ。だからこそ、これには意味がある。
「いままで上げたことのないものなら良いか?」
「ぐっ。う、うむ。魔力のかからないもの限定ということなら良いとしよう」
魔力がかかるのかどうか、俺には分からない。だが、もうこのぐらいしか思い付かない。
「分かった。じゃあ、ひとつだけ要求する」
「言って見ろ」
「俺のその世界での人生についてだが」
「ふむふむ」
「スローなライフにしてくれ!」
「ここでタイトルが出てくるモん?!」
創造神がスマホを使うのかよ。まさか5Gじゃないだろな。
「ああ、その通り。彼はこちらの……ほほぉ、お主のところでか。ふぅむ、それにしてはあの条件……なるほど。分かった。かなり脅してあるからそこはまあ、大丈夫であろう。うんうん。うん? すぐ来るのか? そうか待ってておる。いやいや、感謝するのはこちらの方じゃ。これで今年も……それじゃ待っておる」
なんだか気になる単語がボロボロ出ているのだが。
「な、なんの電話だった?」
「アメノミナカヌシノミコト様の話の内容からしてだいたい察しがつきそうなものモん」
「そ、そ、それ、それはそうだが。き、来たのか。きたい期待期待期待して、期待して良い電話だったか?」
「ちょっとびびらせ過ぎたかの。カナヤマヒコという神から助手になる人間が欲しいとの連絡じゃ。軽作業ができるものなら誰でもいいからくれと、言ってきた」
「ずいぶんと低い希望だな、おい」
「お主にどうか、と聞いておるが、どうする?」
「そ、そりゃ」
地獄行きよりはずっとマシに決まっている。ドラフト会議が終わったいま、俺に残された最後のほっそいほっそいクモの糸だ。
これに乗る以外に地獄行きを逃れる方法はおそらくない。だが、安売りも得策ではない。できる限りの条件を引出すことを考えよう。
「前向きに考えるから話を聞かせてくれないか」
「いま本人が来るそうじゃ。だが、ひとつだけ大きなネックがあるじゃろ」
そう来ると思ったよ。俺もバカじゃない。
「あの条件はいくつか取り下げる用意はあるぞ」
「いくつか、なのか?」
「うぐ……緩和して良いかなっても」
「緩和するだけモん?」
「うぐぐぐぐぐぐ」
そんなことを言い合ってるうちに本人がやってきた。
「お久しぶりです、姉様」
「もう1,000年以上になるかの、カナヤマヒコ」
なんだ、この可愛い生き物は。アメノミナカヌシノミコトの妹なのか?
身長は150cmぐらい。首に黒真珠? のネックレスをかけ、灰色ジーンズに、胸に鉄と大きくプリントされた白Tシャツ。髪はツインテールを丸くまとめたようなおだんごスタイルで、それに厚底サンダルプププ。
「姉様、もうこいついらない」
「そうか、じゃあ地獄に」
「ごらぁぁ!! そこですぐ納得するんじゃねぇよ。交渉しろよ、交渉を」
「それは我らの仕事ではないぞよ。自分でやるのじゃ」
「わ、分かった。さっきは悪かった。小さいのを気にしてるのは気にするな」
「気にするわっ!」
「俺は鈴蘭光一だ。お前の世界で働いてやってもいいのだが」
「人手は欲しいがお前の態度が気にいらない」
「助手が必要なんだろ? でも、助手ってどんな仕事をするんだ?」
「ググれカス」
「なにこの2ch崩れ女子」
「いまは5chモん」
「お前はそんなことも知ってんのかよ」
「お主らの話に、少しも交渉が入ってない件について」
「そうだった、交渉をするんだったな。アメノミナカヌシノミコトからの推薦なんだ。俺で良ければお前の世界で使ってくれ」
「アタシの名前さえ覚えない奴なんかいらない」
「自己紹介まだされてないだろ!」
「さっきワシが紹介したではないか」
「そんなもの覚えてない。俺は人の名前とか覚えるの苦手なんだよ……えっと、おだんご頭、でいいか?」
「いいわけないでしょ!!」
「じゃ、ミッキーマ〇スで」
「それは別の問題が出るからダメモん!」
「もっと大事な交渉ごとがあるじゃろ?」
「うぐぐぐぐ」
「なによ」
相手は強気だ。そりゃそうだろう。ドラフトにかからなかった落ちこぼれを相手にするのだから、弱気になる理由はない。ダメなら他をあたるだけだ……ん? まてよ? 本当にそうか?
こんな俺を拾おうとしているぐらいだ。きっと金だか魔力だかの少ない世界のはずだ。ドラフトにかかるような高品質な人材を採れないからこそこうやってわざわざやって来た。しかも俺を嫌いとか言いながらまだここに残っている。
だとしたら?
「俺の希望は、なんでも斬れる剣、人並み外れた魔力、1年ぐらい遊んで暮らせる金、それに健康で治癒能力があり不老不死で鑑定能力と重力操作が」
「どこの12球団競合選手だよ!」
そうか、この時点でもうそのレベルなのか。そうすると、このぐらいならどうだ?
「じゃ、不老不死でなんでも斬れる剣に、充分な金と鑑定能力でどうだ?」
「それなら4位ってとこだ」
まだ4位クラスなのか。あの転生したスライムさんってすごかったんだな。
「じゃあ、なんでも斬れる剣に健康で不老不死、それに金で」
「5位」
ひとつしか下がってないのか。
「じゃあ、なんでも斬れる剣と金」
「6位」
えぇいもう、これで最後だ。
「金!」
「6位」
「順位が変わってねぇぞ!!」
「もういい加減に気づいても良いと思うモん」
「うぐぐぐぐぐぐ。じゃあ逆に聞くが、どんな条件ならのんでもらえるんだ?」
「無条件で」
「酷いなもう、そこをなんとか」
「アタシの星は最近大災害があって、人材も魔力も枯渇しているのよ。ない魔力は出せないの」
「うぐぐぐぐぐ」
「もう、無条件にしておくのじゃ。それで八方が丸く収まる」
「贅沢を言うと地獄行きだモん」
くっそ、こいつら他人ごとだと思いやがって。転生後の俺の人生がかかってるんだ、そう簡単に引き下がれるか。
しかしこれ以上交渉を引き延ばして、ほんとにいらないと言われたらもう完全にアウトだ。そもそも俺の方に交渉するだけのカードはない。軽作業なら得意だぞとか意味はないわな。
ここは引き下がるしかないか。ないか。ないのか……あ、そうだ、もうひとつだけダメもとで聞いてみよう。
「な、なあ。なんかひとつだけ聞いてもらえる、というのはダメか?」
「いままでに上げたものは全てダメだ」
そう来るよな。それが当然だ。だからこそ、これには意味がある。
「いままで上げたことのないものなら良いか?」
「ぐっ。う、うむ。魔力のかからないもの限定ということなら良いとしよう」
魔力がかかるのかどうか、俺には分からない。だが、もうこのぐらいしか思い付かない。
「分かった。じゃあ、ひとつだけ要求する」
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