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第7話 1位指名相当
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「スローなライフにしてくれ!」
「交渉成立!!!」
その言葉と同時に俺の意識は途絶えた。
「良かった良かった。これで今年もノルマ達成じゃ。ワシの貢献ポイント取得はこれで99年連続じゃ。一時はもうダメかと思ったぞ」
「転生会議で100年連続で3人以上契約させれば、ボーナスとして魔素ポイントがどっさりもらえるのでしたね」
「そうじゃ。ワシらは魔素を取り込むことができないので、これが唯一の入手方法なのじゃよ」
「その年でお盛んなことで」
「お盛ん言うでない。来年で100年じゃから、どうしても途切れさせたくなかったのじゃ。しかし、こんなに苦労した年は久しぶりじゃ」
「そういう事情までは知りませんでしたわ」
「そのためにあの男にはちょっと気の毒なことをしたがの」
「私の国も助かるし、アメノミナカヌシノミコト様も儲かるし。win-winの関係で良いことです」
「光一は本来なら1位指名、しかも競合必至のレベルじゃからの。だがそうすると」
「姉様のところから1位指名がふたりも出てしまいますね」
「そうじゃ。しかし運営はそういうのを好まない。ひとりは来年に回せなんて無茶を言いおる」
「あらら」
「こちらの世界ではそんなことができるわけないのじゃ。転生ドラフトに参加させられるのは、死にかかっている人間だけなのじゃから」
「1年ぐらい生かしておくとか、そちらの医学水準ならできそうですけど」
「それこそ地獄じゃよ。そんな目に遭わせられん。光一もあのままでは本当に死んでしまうところだったしな。あの才能を失うのはあまりにもったいない」
「だからあんなに条件をたっぷり付けて、1位指名を回避したのですね」
「あやつもいい気になってどんどん条件を出しおったから、そこは苦労せずに済んだの。しかし、少々付け過ぎたかも知れん、あっはっは」
「おかげで私のところにいただけることになって、感謝しておりますわ」
「才能あるものはうぬぼれも強いからの」
「そうそう、聞こうと思っていたのですよ。よほどすごい才能があるのでしょうけど、我が世界でどのように役立つ能力なのでしょう?」
「それはまだ言えぬ」
「なんでですか!? もう転生したのだから教えて下さいよ」
「話の都合じゃよ」
「はぁ?!」
「話の中でおいおい明かされるのが良いじゃろ?」
「知りませんよ!!」
それはこれから考える……とかじゃないんだからね?
「さて、じゃあワシらはそろそろ帰るとしよう。……あれ? ネコウサ? どこに行った?」
「あの子なら光一に一緒に行ってしまいましたよ?」
「な、なんで、なんでじゃぁぁぁ?! そんな、そんなはずはないじゃろ! おーーい、ネコウサーー」
「はずはないって、いま一緒に飛んで行くのを見ましたもの」
「そ、そ、そんなはずは……どうしてそんなことに……ああああっ!?」
「なんですか、大声出して」
「お主の世界に行く条件……」
「『スローなライフにしてくれ』なんていう適当な条件でしたので、気が変わらないうちに速攻で契約して転生させましたが」
「無条件、じゃなかったかの?」
「無条件のようなものでしたわ。具体性のない要求ならいくらでも誤魔化せ……ああ、それで?」
「どうやら、そういうことのようじゃ。しまった、奴の条件『スローなライフにしてくれ』の中にネコウサが入ってしまったのじゃ。だからワシはあれほど無条件降伏するまで待てと言ったではないか」
「そんなに何度もタイトルを宣伝しなくても。あんなもの、無条件とほぼ一緒でしょうに」
「あやふやであるが故に、なんでもありという考え方もできるのじゃぞ?」
「いや、まさか、そんなことが……」
「そのまさかじゃよ。それを判断するのはワシらではない。この全宇宙のあらゆる契約を元にした総意なのじゃよ」
「なにそのコモン・ロー」
「判例主義か。そうとも言えるの。それにネコウサが引っかかったのじゃ。あぁ、ワシの大事なもふもふが行ってしもうた」
「大事なのそこ?!」
「お主もそんなのんきに構えていられんはずじゃぞ」
「え? どうしてですか? 私の世界にはもう関係ないのでは」
「光一の転生が無条件ではなかった、ということじゃから」
「……ん?」
「ネコウサだって具体的な条件に入っていたわけではない。だけど一緒に持って行かれてしまった。ということは」
「もっといろんなスキルとか条件とかが付与された可能性があるということですか? お金ならないですわよ!!!」
「気にしてたのは金だけか!? 内容は分からんが、奴が要望していたうちの何点かは付与された可能性があるじゃろう」
「お金じゃなければ良いけど……あぁ、こうしちゃいられない。私、すぐに帰って調べます!! それじゃ」
「行ってしまったか。いまさら調べたところで、付与されたスキルなどはどうすることもできまいが……あぁ、それにしても、ネコウサを失ったのは痛手じゃ。代わりを探さねばのう」
なにやら計算違いがあった模様。しかし、そんなこととは知らず、鈴蘭光一はネコウサとともに異世界(新天地)に向かって飛んだのでありました。
「長くないノか?」
「な、なに、なにがだよ」
「普通、転生前の話なんて1話か2話で終わるものヨ。7話もかけてなにをグダグダやってるのヨ」
「おまえらこそ他の話に紛れ込んで文句言ってんじゃねぇぇぇ!」
「「きゅぅぅぅ」」
次回からいよいよ読者待望? の異世界ものが始まります。
「交渉成立!!!」
その言葉と同時に俺の意識は途絶えた。
「良かった良かった。これで今年もノルマ達成じゃ。ワシの貢献ポイント取得はこれで99年連続じゃ。一時はもうダメかと思ったぞ」
「転生会議で100年連続で3人以上契約させれば、ボーナスとして魔素ポイントがどっさりもらえるのでしたね」
「そうじゃ。ワシらは魔素を取り込むことができないので、これが唯一の入手方法なのじゃよ」
「その年でお盛んなことで」
「お盛ん言うでない。来年で100年じゃから、どうしても途切れさせたくなかったのじゃ。しかし、こんなに苦労した年は久しぶりじゃ」
「そういう事情までは知りませんでしたわ」
「そのためにあの男にはちょっと気の毒なことをしたがの」
「私の国も助かるし、アメノミナカヌシノミコト様も儲かるし。win-winの関係で良いことです」
「光一は本来なら1位指名、しかも競合必至のレベルじゃからの。だがそうすると」
「姉様のところから1位指名がふたりも出てしまいますね」
「そうじゃ。しかし運営はそういうのを好まない。ひとりは来年に回せなんて無茶を言いおる」
「あらら」
「こちらの世界ではそんなことができるわけないのじゃ。転生ドラフトに参加させられるのは、死にかかっている人間だけなのじゃから」
「1年ぐらい生かしておくとか、そちらの医学水準ならできそうですけど」
「それこそ地獄じゃよ。そんな目に遭わせられん。光一もあのままでは本当に死んでしまうところだったしな。あの才能を失うのはあまりにもったいない」
「だからあんなに条件をたっぷり付けて、1位指名を回避したのですね」
「あやつもいい気になってどんどん条件を出しおったから、そこは苦労せずに済んだの。しかし、少々付け過ぎたかも知れん、あっはっは」
「おかげで私のところにいただけることになって、感謝しておりますわ」
「才能あるものはうぬぼれも強いからの」
「そうそう、聞こうと思っていたのですよ。よほどすごい才能があるのでしょうけど、我が世界でどのように役立つ能力なのでしょう?」
「それはまだ言えぬ」
「なんでですか!? もう転生したのだから教えて下さいよ」
「話の都合じゃよ」
「はぁ?!」
「話の中でおいおい明かされるのが良いじゃろ?」
「知りませんよ!!」
それはこれから考える……とかじゃないんだからね?
「さて、じゃあワシらはそろそろ帰るとしよう。……あれ? ネコウサ? どこに行った?」
「あの子なら光一に一緒に行ってしまいましたよ?」
「な、なんで、なんでじゃぁぁぁ?! そんな、そんなはずはないじゃろ! おーーい、ネコウサーー」
「はずはないって、いま一緒に飛んで行くのを見ましたもの」
「そ、そ、そんなはずは……どうしてそんなことに……ああああっ!?」
「なんですか、大声出して」
「お主の世界に行く条件……」
「『スローなライフにしてくれ』なんていう適当な条件でしたので、気が変わらないうちに速攻で契約して転生させましたが」
「無条件、じゃなかったかの?」
「無条件のようなものでしたわ。具体性のない要求ならいくらでも誤魔化せ……ああ、それで?」
「どうやら、そういうことのようじゃ。しまった、奴の条件『スローなライフにしてくれ』の中にネコウサが入ってしまったのじゃ。だからワシはあれほど無条件降伏するまで待てと言ったではないか」
「そんなに何度もタイトルを宣伝しなくても。あんなもの、無条件とほぼ一緒でしょうに」
「あやふやであるが故に、なんでもありという考え方もできるのじゃぞ?」
「いや、まさか、そんなことが……」
「そのまさかじゃよ。それを判断するのはワシらではない。この全宇宙のあらゆる契約を元にした総意なのじゃよ」
「なにそのコモン・ロー」
「判例主義か。そうとも言えるの。それにネコウサが引っかかったのじゃ。あぁ、ワシの大事なもふもふが行ってしもうた」
「大事なのそこ?!」
「お主もそんなのんきに構えていられんはずじゃぞ」
「え? どうしてですか? 私の世界にはもう関係ないのでは」
「光一の転生が無条件ではなかった、ということじゃから」
「……ん?」
「ネコウサだって具体的な条件に入っていたわけではない。だけど一緒に持って行かれてしまった。ということは」
「もっといろんなスキルとか条件とかが付与された可能性があるということですか? お金ならないですわよ!!!」
「気にしてたのは金だけか!? 内容は分からんが、奴が要望していたうちの何点かは付与された可能性があるじゃろう」
「お金じゃなければ良いけど……あぁ、こうしちゃいられない。私、すぐに帰って調べます!! それじゃ」
「行ってしまったか。いまさら調べたところで、付与されたスキルなどはどうすることもできまいが……あぁ、それにしても、ネコウサを失ったのは痛手じゃ。代わりを探さねばのう」
なにやら計算違いがあった模様。しかし、そんなこととは知らず、鈴蘭光一はネコウサとともに異世界(新天地)に向かって飛んだのでありました。
「長くないノか?」
「な、なに、なにがだよ」
「普通、転生前の話なんて1話か2話で終わるものヨ。7話もかけてなにをグダグダやってるのヨ」
「おまえらこそ他の話に紛れ込んで文句言ってんじゃねぇぇぇ!」
「「きゅぅぅぅ」」
次回からいよいよ読者待望? の異世界ものが始まります。
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