スローなライフにしてくれ

soue kitakaze

文字の大きさ
26 / 49
第2章 的ななんかそいう感じの章

第26話 第2章的な多分そんな気持ちになるだろう話

しおりを挟む
「ってなるやろか?」
「なるやろか、っちゅうやつがあるかい」
「なったらいいな」
「いいな、じゃないモん」
「まあ、なってみないと分からないよな?」
「よな? とか言われても困るでござる」

ってことで、第2章の始まりなのであります。

 2匹の眷属とひとりの貴神のツッコミを受けながら、俺は先ほどの女の子が出ていった先を見る。ただの白い壁だ。そこにはなにもな……なんかあるのかな?

「ネコウサ、ちょっと調べてこい」
「自分で行ったほうが早いモん?!」
「俺は寝るのに忙しい。なにもなかったらバカみたいじゃないか」

「ボクはバカみたいで良いモん?! それにお主はもう起きてるモん」
「起き上がるのが面倒くさい」

「どんだけものぐさだよ。ネコウサ、賢者のカギからユニットをひとつだけ抜いてこやつに渡せ」
「分かったモん」

「なんでオツのことは素直にきく……あ? ああ、例のキーホルダーを取ってこいと言ったわけか。キーホルダーといえばさっきは真ん中から抜いていたな。ただの真ん中という意味で中と表記してあった可能性もあるのか。だとしたら、右端のやつを抜いたら右って書いてあ……」

「ほい、右端から抜いたモん」
「うむ。発って書いてあるな。やっぱり麻雀牌じゃねぇか!」
「せめてストラップにすれば良いのにモん」
「やかましいわ。そういう問題じゃねぇよ」

「なんでもいいから、それをこの辺りに差し込んでみろ」
「オツもだんだん面倒くさくなってきた的な発言が増えてきたなぁ」
「お主がさっさとやらんからだ!!」

 えーはいはい。やりゃいいんでしょ。この辺りっていう適当な場所に、ほりゃ、ほいっと……おおっ!?

 その瞬間、この家に入ったときのように俺たちは部屋の外に引っ張り出された。そしてそこには。

「あら?」
「えっと、その部屋から出てきたってことは」
「あんたが最後のひとりね」

 3人のエルフがいた。見た感じは今の俺と同年代くらいだ。みな女性の。美人の。そして、トップレスのうはうはうはは。

「え? あ、いや、その、あの、俺はそのあの」
「なにそれ、俺っ子キャラなの。いまどき珍しいわね」
「まあ、そういう年頃なのよね」
「あんたの制服はそのロッカーに入ってるから早く着替えなさいな。ぐずぐずしてるとマユ姉に怒られるわよ」

 あ、ああ。なんだなんだ。まるで俺が出てくるのを予測していたみたいなこの対応。いいのか、ほんとに良いのか、君たちおっぱい丸見えだけど。俺はちっともかまわないぞ。マユ姉って誰だろう。

「その前に初対面なのだし、とりあえず自己紹介をしましょうよ。私はヒロミ。旅館経営者のひとり娘よ」とDカップ。
「私はジェーン」と素っ気ないBカップ。
「私はアッペ。あんたの名前は?」とFカップがたゆたゆん。

(新キャラの紹介がカップサイズしかないでござるが)
(知ってたモん)

「あ、ああ。俺はスズランコウイチ。コウイチと呼んで……どしたん?」
「ちょちょちょ、ちょっと待ってよ。あんた、ファミリーネームがあるの?!」
「えええっ、エルフなのに!?」
「超上級じゃないの!」
「「「「ええええっ!?」」」」

(本人も混じって驚いているモん)

 いったいなにに驚かれているのか分からないが、一緒になって驚いてしまった。コウイチってことにしとけば良かったのか。ついフルネームを言ってしまった。え? 超上級なの、俺? 

「そそそ、それで、これからどこに行くんですか?」

 急に敬語になった?

「俺は……えっと。あっちさ?」
「なによそれ。じゃあ、どこから来たんですか?」
「こっちさ」

(スナフキンだモん)
(誰でござる?)

「ファミリーネーム持ちなんてこの学園中にも数人しかいないと思うわ。そんな人が学生寮になんか入るものかしら?」とFカップ。
「まあ、いいじゃない。これからここで一緒に暮らすんだから、学生のうちはみな平等よ。偉そうにしたら叩きだしてやるからね」Dカップ。
「まあ、学生のうちは身分とか関係ないという建前だからね。そのことはわきまえているんでしょうね?」Fカップ。

「そ、それはもちろん、ですはい。普通にしゃべってもらえれば良いです」

「腰が低いのは良いことね。それじゃいいわ。それよりみんな、もう急ぎましょう。始業式よ」
「ところで、その始業式ってのはこんなに遅い時間からやるものなのか?」

 ただいま午後の5時くらいである。この分だと早くても5時半か6時始まりだろう。学校なんて普通は朝から始まるものだと思うのだが。

「当然でしょ。昼間は働いているんだから」Dカップ
「世間知らず」Bカップ
「お嬢様育ちには困ったものね。働いたことなんかないのね」

「え?」
「「「え?」」」

 ツッコみ所がいろいろあるのだが。

「お嬢様って、俺、男なんだけど?」
「へぇ、そういう設定なのね。だから俺ッ子なのか」
「なにそれ怖い」
「冗談よね?」
「いや、マジで」

「………………?」
「……………………?」
「…………………………?」

 だんだん点が増えてんぞ。

「エエエエエエエエっ!!」
「そんな4番目の50音を連呼されても」
「エルエルエルエルエルぅぅぅ!?」
「そんな12番目のアルファベットを連呼されても」

「「「エルフのくせにおおおおお、おとこぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!???」」」
「はい、そうですが。なにか」

 そこに扉を開けて入ってきた女性がひとり。あ、さっき俺を起こしにきたCカップさんだ。

(そろそろ名前を覚えてあげて欲しいモん)

「あなたたち、そろそろ寮を出ないとほんとに遅刻するわよ、ってまだパンツ一丁じゃないの。早く着替えて集合よ」
「マ、マ、マユミ。マユミマユミマユミ」
「そんな私の名前を連呼されても」

「「「この子のこの子この子、男だって言ってるけど!!」」」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

処理中です...