36 / 56
私、ご主人様の直属メイドになりました(全10話)
1
しおりを挟む
「リーシュ、あなたに仕事よ」
午前4時。4時起きにもかなり慣れてきた、自称ドワーフのリーシュです。
アナベルは毎日私が起きているか確認しに来てくれる。
最近は朝から晩まで庭の管理をしている。……まぁ、土の状態を整えるだけ。植えるものも何もないから……ちょっと残念だけど。
「仕事って……?」
アナベルは少し困ったような表情で仕事の内容を教えてくれた。
「……ご主人様直属のメイドにあなたが指名されたのよ」
「……え?」
「あ、直属っていうのはご主人様の身の回りのお世話をするってことね。カーリーはお食事だけだったけど……まぁ、言われたことをやればいいんじゃないかしら」
え?なんで?
「……いかにも分からないって顔ね」
「分からないよ……」
「私にも分からないわ」
ですよね。
……断りたい。私、ご主人様とあれ以降関わってませんよね?なんで?
「掃除が終わったら行ってきなさいね」
「え?どこに?」
っていうかご主人様の直属のメイドなんて断りたいんですけど。
「……ご主人様の仕事部屋よ」
「はい……」
「明日からはあなたが寝室へご主人様を起こすのよ?」
え?起こす?朝からだよね?
ちなみに寝室は、仕事部屋とドアひとつで繋がっているらしい。寝室に直接向かうには、仕事部屋のひとつ向こうのドアだとかで。
「は、い……」
*
モップで床をごしごし。手早く終えることができるようになった。
「あ!リーシュちゃーん……」
カーリー。最近は何もされてないと思ったのに、今になってどうしたの?もしかしてもう知れわたってるの……?いや、そんなわけないか。
カーリー、何か目が腫れて、声にはりも無い。何だかやつれた……?
「どうしましたか?」
「ねぇ……カーリーの何がダメなんだよぉ……?」
急に何を言い出すんだこの人は。
「……どういうことですか?」
「……うるさいんだよぉ!」
え?飲み込めない。
カーリーはバケツを蹴って中身を床にぶちまけた。
……あーあ。
「……っ!」
カーリーは私を突き飛ばしてどこかへ去っていった。転びそうになったのをあと一歩のところで耐えた。
片付けをして、厨房で朝食をとる。
さて、仕事しなきゃ……本当に気乗りしないけど。
*
ご主人様の仕事部屋へ来てみた。
うわー、入りたくない。
───トン、トン。
「失礼します」
「……来たか」
おそらくデスクに座っているご主人様。書類が邪魔で完全には見えない。
「おはようございます」
ご主人様が座る書類で溢れたデスク以外は綺麗に整頓されている。
それで……私は何をしたらいいのかな?
午前4時。4時起きにもかなり慣れてきた、自称ドワーフのリーシュです。
アナベルは毎日私が起きているか確認しに来てくれる。
最近は朝から晩まで庭の管理をしている。……まぁ、土の状態を整えるだけ。植えるものも何もないから……ちょっと残念だけど。
「仕事って……?」
アナベルは少し困ったような表情で仕事の内容を教えてくれた。
「……ご主人様直属のメイドにあなたが指名されたのよ」
「……え?」
「あ、直属っていうのはご主人様の身の回りのお世話をするってことね。カーリーはお食事だけだったけど……まぁ、言われたことをやればいいんじゃないかしら」
え?なんで?
「……いかにも分からないって顔ね」
「分からないよ……」
「私にも分からないわ」
ですよね。
……断りたい。私、ご主人様とあれ以降関わってませんよね?なんで?
「掃除が終わったら行ってきなさいね」
「え?どこに?」
っていうかご主人様の直属のメイドなんて断りたいんですけど。
「……ご主人様の仕事部屋よ」
「はい……」
「明日からはあなたが寝室へご主人様を起こすのよ?」
え?起こす?朝からだよね?
ちなみに寝室は、仕事部屋とドアひとつで繋がっているらしい。寝室に直接向かうには、仕事部屋のひとつ向こうのドアだとかで。
「は、い……」
*
モップで床をごしごし。手早く終えることができるようになった。
「あ!リーシュちゃーん……」
カーリー。最近は何もされてないと思ったのに、今になってどうしたの?もしかしてもう知れわたってるの……?いや、そんなわけないか。
カーリー、何か目が腫れて、声にはりも無い。何だかやつれた……?
「どうしましたか?」
「ねぇ……カーリーの何がダメなんだよぉ……?」
急に何を言い出すんだこの人は。
「……どういうことですか?」
「……うるさいんだよぉ!」
え?飲み込めない。
カーリーはバケツを蹴って中身を床にぶちまけた。
……あーあ。
「……っ!」
カーリーは私を突き飛ばしてどこかへ去っていった。転びそうになったのをあと一歩のところで耐えた。
片付けをして、厨房で朝食をとる。
さて、仕事しなきゃ……本当に気乗りしないけど。
*
ご主人様の仕事部屋へ来てみた。
うわー、入りたくない。
───トン、トン。
「失礼します」
「……来たか」
おそらくデスクに座っているご主人様。書類が邪魔で完全には見えない。
「おはようございます」
ご主人様が座る書類で溢れたデスク以外は綺麗に整頓されている。
それで……私は何をしたらいいのかな?
0
あなたにおすすめの小説
氷のメイドが辞職を伝えたらご主人様が何度も一緒にお出かけするようになりました
まさかの
恋愛
「結婚しようかと思います」
あまり表情に出ない氷のメイドとして噂されるサラサの一言が家族団欒としていた空気をぶち壊した。
ただそれは田舎に戻って結婚相手を探すというだけのことだった。
それに安心した伯爵の奥様が伯爵家の一人息子のオックスが成人するまでの一年間は残ってほしいという頼みを受け、いつものようにオックスのお世話をするサラサ。
するとどうしてかオックスは真面目に勉強を始め、社会勉強と評してサラサと一緒に何度もお出かけをするようになった。
好みの宝石を聞かれたり、ドレスを着せられたり、さらには何度も自分の好きな料理を食べさせてもらったりしながらも、あくまでも社会勉強と言い続けるオックス。
二人の甘酸っぱい日々と夫婦になるまでの物語。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
【完結】お見合いに現れたのは、昨日一緒に食事をした上司でした
楠結衣
恋愛
王立医務局の調剤師として働くローズ。自分の仕事にやりがいを持っているが、行き遅れになることを家族から心配されて休日はお見合いする日々を過ごしている。
仕事量が多い連休明けは、なぜか上司のレオナルド様と二人きりで仕事をすることを不思議に思ったローズはレオナルドに質問しようとするとはぐらかされてしまう。さらに夕食を一緒にしようと誘われて……。
◇表紙のイラストは、ありま氷炎さまに描いていただきました♪
◇全三話予約投稿済みです
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
料理スキルしか取り柄がない令嬢ですが、冷徹騎士団長の胃袋を掴んだら国一番の寵姫になってしまいました
さら
恋愛
婚約破棄された伯爵令嬢クラリッサ。
裁縫も舞踏も楽器も壊滅的、唯一の取り柄は――料理だけ。
「貴族の娘が台所仕事など恥だ」と笑われ、家からも見放され、辺境の冷徹騎士団長のもとへ“料理番”として嫁入りすることに。
恐れられる団長レオンハルトは無表情で冷徹。けれど、彼の皿はいつも空っぽで……?
温かいシチューで兵の心を癒し、香草の香りで団長の孤独を溶かす。気づけば彼の灰色の瞳は、わたしだけを見つめていた。
――料理しかできないはずの私が、いつの間にか「国一番の寵姫」と呼ばれている!?
胃袋から始まるシンデレラストーリー、ここに開幕!
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる